ゼネコン設計部でのキャリアプラン③ 就活のプロセスについて

月曜日の朝は早いです。
もう早朝でも蒸し暑くてすっかり夏ですね。

キャリアプランについて書きたいなと思ってこのタイトルにしたのですが、なかなかキャリアプランに行き着きません。

自分の状況を整理しているのでこれはこれで必要なことだよね。。。


前回のお話はこっち

就活~入社まで

前回の記事の最後で触れましたが、新卒の社員はほとんどが修士卒です。就活の状況を少し書きたいと思います。
他の会社のことはあまり良くわからないし、同じ会社のでも構造設計・設備設計の就活の様子も違うようですし、
ここは私が勤めているゼネコン設計部の意匠設計の一例ですのであしからず。


新卒は修士卒

まず、私の会社では、毎年秋ごろから就活の準備しなきゃなーという雰囲気が漂います。修士1年生の秋~冬ごろに学生と接触することが多いと思います。
いわゆる総合職の採用では、ここ最近はほぼ修士卒だと思う。学部での応募が絶対認められていないわけではないですが、システム的に非常に不利なのでほぼ学部卒はいないと思います。

採用プロセスについて

大学別の採用

リクルート活動は意匠設計の社員がこの時期だけ大学ごとにあつまって、母校の学生に働きかけます。
なので社員にその大学出身がいない場合や最近入社していない場合、学生にとっては茨の道。入社説明会も全体に門戸を開いて行う、というよりも各大学毎に学生を集めて説明会を行います。
「どうしても○○に就職したい!」と熱望してくれるような学生がいたとしても、その学生の大学を卒業した先輩社員がいなかったり、リクルートにやる気がなかった場合は情報を得るだけでも大変だと思います。
就職したいなーと思っていたのに気がつけば選考終わってた、くらいには情報が入ってこないと思います。

出身大学について

旧帝国大学、国立大学、都内の有名私立大学(建築学科の有名所)が多いです。圧倒的に。というか9割以上そうだと思う。
地方(関東圏以外)の大学は国立や一部の有名私立以外の人はあまり聞いたことがないですね。
多様な人材を求めるとか言っている割に、めちゃめちゃ偏ってるじゃん、
と思うのですが、ここからはずれてはいるが素晴らしい優秀な学生を見つけるのも大変だし、入ってもらえる気がしないし、入ってからもうまくなじんで会社に貢献してもらえるような土壌をつくりあげるのが難しいから現状はこの偏重学歴採用なんだと個人的には理解してます。

大学代表

このようにある程度絞られた大学(=社員に卒業生がいる有名所の大学)の中で、「大学代表」を決めます。そう、ライバルは隣の友だち!
大学代表の決め方は、大学それぞれの社員の人の裁量や、応募者数でまちまちですね。ポートフォリオを持ってきてもらって面接形式をとってみたり、即日設計をしてみたり。
とても優秀な大学から何人もうちの会社に入りたい!と言ってもらえたとしても、大学代表は一人、多くても二人。
代表が決まったら、SPIも受けてもらいます。これは多分全社の採用プロセス的に必要な物なので受けてもらっているとおもいます。
たまーにSPIをなめた学生が、全く勉強しないでSPIを受けて受からない、大学代表取り消し、なんてこともあるそうです。

大学の中で比べられる

上述した通り、大学の中で代表、社員が「あぁ、うちの会社に来てもらいたい優秀な学生さんだな」と最も強く思う学生を決めるわけで、
学部で応募となると、修士の学生と比べられるわけです。
学部3年生といえば設計課題はいくつかこなしたものの、卒業設計はまだ少し先の話。
かたや修士の学生は卒業設計を出し切り、人によってはそこからいくつもの設計課題やコンペに取り組んでいる。
この経験のギャップは大きく、新卒はほとんどが修士卒です。

大学代表として社員と二人三脚で準備

大学代表が決まったら、全体の選考会に向けて先輩社員の指導を受けながら即日設計の練習や、ポートフォリオの作り込みをします。
即日設計の過去問の添削をしてもらったり、写真にポートフォリオを見てもらえる機会は学生のときにはあまりないと思うので、貴重な経験になると思います。

社員も自分の母校の生徒に入ってもらいたいという思いは強いので、結構時間を掛けて見てあげることが多いです。


全体での選考会

こうして大学での選考を勝ち残り、SPIも突破した学生たちが一同に集まり、選考会が開催されます。
審査内容は

  • 即日設計

  • 小作文

  • 即日設計後に開かれるグループディスカッション

  • ポートフォリオ

の3つです。

  • 即日設計の課題は毎年異なりますが、周辺敷地との関係性をきちんと持ち、課題に対して真面目に解こうとしている案が良い気がします。
    ゼネコン設計部で仕事するにあたり、かっこよくて突拍子も無い案が求められることはあまりないので。。。。そのあたりで会社との親和性が見られるのかもしれません。


  • 小作文は毎年課題も文字数も変わらないことが多いため、書く内容はよく練ることができます。
    変わったとしてもあまりぶっとんだお題になることはないですね。
    小作文で何を見ているのかは不明。コミュニケーションが普通に取れるくらいの文章力があるかとか見てるのかな?


  • ポートフォリオは学生が即日設計の試験を受けている間に社員が見て回ります。自分で説明させてはもらえません。話で補わずに紙面に全て落としこんでおくことが必要なので、そこは少し戦略的にポートフォリオを作り込む必要がありますね。このあたりも先輩社員に教えてもらいながら作るので、大学代表になってしまえばあまり迷わずに準備はできそう。

  • ポートフォリオを見る社員=選考を行う幹部=60代なので、学生が思っているよりも読ませたい文字はフォントを大きくしたほうがいい、というのがTIPSですかね。笑

この選考会を通過してその他簡単な面接などを経て、晴れて「内定」となります。

まとめ

ゼネコン設計部への入社プロセスをまとめます。
あくまでも一例ですよー!!!(再度通知)

  • 有名大学の修士卒で応募

  • 大学の中で「代表」になる(各大学一人~二人)

  • 全体の選考会(即日設計、小論文、ポートフォリオ)を合格する

このようにして選考が進み、新入社員が決まります。
選考プロセスからして人材の偏りはでるのは必須ですよね。
会社側も門戸を広げようとはしているものの、新しい分野(DXとか)において採りたい学生と来たい学生が一致していない印象がありますね。
就活をみると、会社のカラーって結構わかるんですね。改めて思いました。

よし、今日はここまでです。


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