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(2)国大横浜小を目指すなら、まず何から始めたらいいのか

勉強の前に国大横浜小を知ろう

国立小学校の特徴を知ることが一番大切

国立小学校は公立とも私立とも全く違う特色を持っています。
それは「研究校」だということ。

出願資格の一番目がこの文言
ホームページトップにも

横浜小は横浜国立大学教育学部の附属機関であるため、例にもれず大学の教育研究のために作られた研究用の小学校なのです。
(これは本当に本当に理解したうえで志望するべきと、一度課金すると途中で引き返せなくなるので…)
(できれば外部受験したOBと内部進学したそれぞれからお話を伺えると良いですね)

初研のために全国の先生方に研究授業を見てもらうことも、先生方の研修のために休校になることも、自習や突発的な時間割変更もあります。休みも多いです。
教科書通りに授業が進むことは少なく、自宅での学習サポートは必須です。
全員が附属中に上がれるわけではありません。6年生の入試代わりのテストの成績を見られます。その際も小学校側からの推薦状が出るわけではありません。
これは国立小中高大(教育学部)を出たことがないと想像しづらいかと思いますが、本当に特殊です。
教育熱心なご家庭に囲まれて自己研鑽し、頑張って受験して外部私立中高⇒有名大学に行ってもらいたいと漠然と思っているなら、もしかしたら期待にそぐわない可能性もあります。(この場合は受験私立校がおすすめ。立地によっては公立のほうが良い場合も多々あります。)

小学校卒業後の進路は?

小学校受験の準備でお忙しいかと思いますが、受験前に必ず「小学校卒業後の進路」および「中学校卒業後の進路」を夫婦で話し合っておきましょう。
できれば受験勉強を始める前に、OBOGに話を聞いてみましょう。

◆中学について
附属横浜中には横浜小の学年約半数が進学します。
つまり横浜小に通いながら中学受験の準備をしているということです。
ただし校則が厳しいため制服のままの通塾は不可、遠方からの通学、学習指導要領に沿った授業は少ない、イレギュラーな自習や休みが多い、周りが賢い家庭が多く調査書が平凡になりがち等、中学受験には不利な要素が多くあります。
また内部進学資格を保持したまま外部受験は出来ないため、中学受験をする場合かなりの準備と覚悟が必要と言えるでしょう。

◆高校について
光陵高校への提携進学制度はありますが全員が確約されるわけではありません。
外部の私立高校を受験する場合、高校から募集をかけている神奈川県の私立高校は全部で55校(筆者調べ)、そのうち性別に合った学校かつ通学圏内かつ適当な偏差値帯となるとグッと数は減るでしょう。
また主に難関校では、カリキュラム精度をあげるため高校募集を停止する学校が増えています。そのため中大、桐蔭、山手学院など一部の私立高校では倍率が10倍を超える日程も出ています。

◆事前に調べておこう
年中くらいまでに神奈川県もしくは横浜市の進学フェスタ(公立私立ともに)等のイベントへ参加しておいたり、公立高校および私立公立一貫校の実情と難度や雰囲気を調べたり、可能であれば文化祭などへ行っていくことがお勧めです。
その中で、やっぱり私立小がいい・中学受験させたい・公立高校もOK、と選択肢に幅を持たせられると、横浜小受験に迷いがなくなり集中できます。

通学は大丈夫?

通学も大きな問題です。
国大横浜小は通学可能エリアが明確に決まっており、それを誤魔化すことは実質上不可能です。
提出した住民票と願書に書かれた乗り換え方法を、複数の乗り換えサイトを使って詳しくチェックされます。そのためギリギリ間に合わないけど短めに書いて提出しようとしても必ずばれてしまいます。
また南方面から上りの根岸線に乗る場合はラッシュは必須です。朝は集団登校ですが子どもへの負担はやはり無いとは言えません。
アフタースクールが無いため共働きでは工夫も必要です。変質者対策も必須です。

校風は厳しい

個人的な感想ですが国立小は全国どこも厳しい校風に感じます。
「きちんと」「高いレベル」「伝統を守る」等。
一体なぜでしょうか。

やはり受験する層のベースのレベルの高さ。基本的に受験するご家庭は保守層かつ教育熱心です。子どもにより良い環境を与えたい、良い仲間と知り合ってほしい、良い先生から刺激を受けてほしい、アカデミックな環境で自ら発信する姿勢を確立してほしい、などきちんとした目的意識を持って子育てをされています。
そのため「普通」や「最低限」のレベルがとにかく高いのです。
結果、校則を守れない・指示を取りこぼしてしまう・当たり前のことができない、という場面での周りの目は厳しくなるのは必然です。
(教員側のフォローアップキャッチアップはもちろんありますが)
それが厳しさに繋がるのかなと思います。

勉強を始めるならまずはここから

1童謡を聞こう

いきなりこぐま会やばっちりくんをさせても嫌がる子が半分くらいです。
年少、年中なら童謡がおすすめ。横浜小は常識問題で童謡がよく出ます。しかもアカペラ、メロディーのみなど。
私が使っていたのはくもんの童謡カード1~3でした。↓これ。
CDとカードがセットになっています。


これの何が素晴らしいかというと、
・必要十分の童謡を過不足なく網羅している
・前奏、間奏、後奏、繰り返しが少ない(サビまでがとにかく早い!最高)
・カードがあるので目で見て理解できる

とストレスフリーなのです。
我が家はリングを通して車の中で見せながら曲を流していました。
例えば教えなくても「たき火=冬」「おたまじゃくし=かえる=川」がつながるので常識問題でらくちんでした。

2昔話を読もう

昔話も常識問題として頻出です。もう童謡と昔話は小学校受験において基礎の基礎、知っていて当たり前の分野なのかもしれません。
お恥ずかしながら我が家は年中までどちらも曖昧だったので、上のCDセットと併せてこちらの日本&世界を揃えました。(メルカリで)
このシリーズは短く端的だったので読み聞かせも楽で良かったです…。

受験を決めたのは年中4月だったので、年中の間はこれを一日1冊読みました。国立なので宗教色の強いクリスマスや一休さんは出ないだろうと考えそういったものは省きました。
また、頻出や定番とマニアックなものを見分けるには、ばっちりくん78昔話応用に出る話かどうかがひとつの基準でしょう。
横浜小なら78に入っていないものは知らなくても大丈夫です。

必須:きんたろう、ももたろう、うらしまたろう、いっすんぼうし、はなさかじいさん、かぐやひめ
基本:かちかちやま、さるかにばなし、こぶとりじいさん、したきりすずめ、おむすびころりん、ぶんぶくちゃがま、かさじぞう、ながぐつをはいたねこ、シンデレラ、しらゆきひめ、おやゆびひめ、さんびきのこぶた、あかずきん、おおかみとしちひきのこやぎ
----------------ここから私立併願向け-------------------------------
応用:つるのおんがえし、12支の話、ヘンゼルとグレーテル、しらゆきひめ、みにくいあひるのこ、にんぎょひめ、ピノキオ、ピーターパン、こびととくつや、マッチ売りの少女、赤い靴、白鳥の湖、おおきなかぶ、きたかぜとたいよう

親子のスキンシップにもなるし、受験後期では娘のストレス解消や安定にも一役買いましたし、うすやきねなど今はないけど常識問題で出る用語もここで自然と学べました。

3季節のカレンダーを貼る


ド定番のこちらのカレンダー。
なにはともあれ、まずはこちらをリビングの壁に貼ってください。景観は諦めます。そして毎日ニュースやおかあさんといっしょで季節の話になったときや、のちにペーパーを勉強するときは必ずこれに立ち戻ってください。

おすすめの勉強方法は、ばっちりくん 071.072の季節と行事を解き終わった後、一緒に絵をハサミで切り抜き(巧緻性!)、それをポスターの上や近くにマステで貼る方法です。
楽しく遊びながら作業しつつ、自分で考えながら貼ることで、簡単に季節を覚えられます。当時年中夏、5歳前半でしたが、娘もこのやり方だと一巡でほぼ基礎は覚えられました。

4ペーパーはばっちりくん基礎からスタート

小学校受験の面白いところは「発達段階が達していないと何回教えても理解できない」ところです。
年中や新年長に、四方からの観察や滑車、長文のお話の記憶をしても当然できません。前者は概念が理解できないし、後者はまず物語に出てくる言葉そのものを知らないからです。
そのためペーパーは「概念を理解しやすいもの」かつ「回答が簡単」な分野から始めるべきです。

おすすめは理英会のばっちりくん。
とにかく分野がわかりやすく分かれている。取り組みやすい。絵が見やすい。大好きでした。おすすめです。

ばっちりくんは領域が分かれています。
下記の中でまず最初に手を付けられるのは、
常識 そして 数量 でしょう。

↑取り掛かりやすい
・常識(季節、昔話、ルールマナー、生き物花)
・数量(計数、数の合成)
・知覚(間違い探し、置き換え)
・記憶(お話の記憶など聞き取り問題)

・言語(音、しりとり)
・比較(長さや大きさ比べ)
・構成(パズル、立体図形)

・推理知覚(難関、歯車観覧車回転図形)
↓難しい

このあたりの勉強方法、計画表については別記事でお伝えする予定です。
どの分野が繋がっているのか、最後までやると分かるのですが、最初は分からないですよね。とりあえず季節と数を数えるところから始めると抵抗はないと思います。

よくある質問

(1)お受験の塾に行く必要はあるの?
(2)横浜小に興味があるけどなにから始めたらいいの?
(3)受験したらトータルでいくらぐらいかかるの?
(4)眼科へまず行かなきゃいけない理由
(5)お話の記憶が全然できない…
(6)2次の行動観察が難しすぎる…。
(7)模試を受けなきゃいけないの?
(8)1次の口頭試問って要するに面接なの?
(9)1次の待機活動はどうやって練習するの?
(10)願書は早い番号が有利なの?
(11)よくでる知識問題が知りたい
(12)本番の様子が知りたい!

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