第25話 矛盾
2022年10月5日
彼がニューヨークから帰ってきて数日が経ち、この日は夜に電話する約束をしていたのに予定の時間になっても掛かってきません。
23時過ぎに電話をくれましたが、急なスケジュール変更でドタバタしていたようで、この日はさすがに翌日の準備があり長く話すことができないと言ってくれました。
そうです!私が欲しかったのはこの言葉です!
理由を言ってくれればグダグダ言うつもりなんかありません。
私はこの日、再びあの問題を切り出そうと思っていました。
彼と付き合い始めた日、定期的に会えるようスケジュール共有をお願いして彼自身も了承してくれましたが、相変わらず彼はスケジュールを共有してくれません。
実は私が彼にしつこくスケジュールを要求していたのには理由がありました。
彼と付き合う前、私は彼の職業の人と付き合うためのマニュアルみたいなサイトを見ていました。そのサイトには『彼にはスケジュールを毎月もらうこと!』と書いてあったんです。
スケジュールをくれるかくれないかで他の女の存在を確認することができると書いてあったので、意地でもGetせねば!と思っていました。
(なにせ恋愛初心者なもので1から10までマニュアル通りに自分の恋愛を進めようとしていたんです。)
それから何回かスケジュールのことを聞きましたが、サーバーダウンだなんだとあれこれ言って、ちっとも共有してくれない彼。
エッ●したいって言うわりには何も進展していかない私たち。
私の不安はまたもや大きくなり、彼への疑惑も再浮上していくのでした。
2022年10月10日
この日彼はお休みでした。
実は休日になるとなかなか連絡が取れなくなる彼。
でもこの日は珍しくたくさん連絡してきてくれて、私が欲しい言葉をたくさんくれるんです。
「そんなこと言われたら会いたくなっちゃうよ」と返信すると「いつだって会いたい」と言ってくる彼。
とても嬉しかったけど、会いたいって言うわりには何一つ予定が決まらない矛盾に正直わけがわからなくなりました。
そこまで言うなら「ちゃんと会う日を決めたい」と伝えてみたところ、私の様子を感じ取ったのか「夜ちゃんと決めよう」と彼は言ってくれました。
しかし、私が仕事から帰る時に送ったLINEはいつまで経っても既読にならず、この日の夜はどんなに待っても連絡は来ませんでした。
予定を決めようとすると連絡が途切れる。
こんなことばかりで私の精神は限界を迎えていました。