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具志堅用高に見た勝者の心

結論から先に書こう。
具志堅用高は折れない心を持っている。
というか、心が折れるものだということを、たぶん知らない

勝者と敗者

どんな世界にも、成功する人と、そうでない人がいる。
一昔前には「勝ち組」「負け組」なんて言葉が流行った。
つまり、勝者と敗者である。
人生の勝者とは何に勝った人のことで、敗者は何に敗れた人なのだろう。
明確な答えはなく、それゆえ答えは人それぞれ違うだろう。

その点、スポーツの勝ち負けはわかりやすい。
より点数が多いほう、
より強いほう、
より速いほう、
より美しいほう、
試合に勝って勝負に負けたという言葉もあるが、とりあえずはルールに則って勝ち負けは決まる。

では、その勝者になるために必要なものはなんだろう?
スピード、パワー、技術、知識、頭脳、戦略、努力。
必要条件はあれど、十分条件はないのかもしれない。
勝負は時の運だから。

具志堅用高

さて、具志堅用高である。
具志堅用高は言わずもがな、防衛の日本最長記録を持つ、元ボクシング世界チャンピオンである。今では主にクイズ番組で大活躍するおもしろアフロおじさんとして、変わらずお茶の間を賑わしている。

ワタシも具志堅用高の現役を知る世代ではないが、スポーツには明るいほうなので、世界王座を13回防衛することがどれだけ凄いことなのかはわかる。しかし、特にボクシングが好きという訳ではないので、技術云々は分からない。

では、具志堅のどこに彼の強さを見たのか。
それはあるクイズ番組でのことである。

折れることを知らない心

ご存知の方も多いと思うが、彼のクイズ番組での活躍はものすごい。
彼の素晴らしさは解答の鋭さや知識の豊富さではない、答えの、思考回路の、ハチャメチャさにある。
正解すれば驚かれ、周囲の人も彼に正解は期待していない。

ワタシも突拍子のない答えを笑い、正解に驚く。
しかし、この時は違った。
一度しか解答権がないクイズに、一度間違えたその瞬間に次の答えを答えようとしたのである。初めに間違えてすぐ。
ボクシングで言えば、パンチをもらったと同時にパンチを返すように、空振りした後に反対の腕でヒットを狙うように。

決して諦めない。言うは易しである。
意識してそうしている訳じゃない。根っから諦めることを知らない。
天然の心の強さを見た。
チャンピオンになるのはこういう人なのだと。

心技体という言葉があるが、何かを成し遂げるために、勝者になるために、「心」は最も大切なものなのかもしれない。そう思った。

最後に、森田まさのりの「べしゃり暮らし」という漫画に登場した言葉を紹介する。お笑い学校の校長が、入学式で新入生に贈った言葉である。

”絶対に売れる方法があります。それは、絶対に諦めないことです。しがみつくことです。”

成功するまでやめないこと。失敗にくよくよしないこと。
失敗を失敗にするのは、自分の心なのかもしれませんね。

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