二次元アイドルに人生救われたP兼医療従事者の話
はやくも閑話休題。
自分の大好きなコンテンツの話です。
去る2022年某日、メディカ出版さまと『アイドルマスターSideM』のコラボがありました。
アイドルマスターSideMとは……IDOLM@STERシリーズの男性アイドル版タイトルであり、315プロダクションというアイドル事務所のプロデューサーとなり、警察官・消防士・高校教師などなど様々な前職や経歴をもつ個性豊かなアイドル達をプロデュースしていくというコンセプトの二次元アイドルコンテンツです。
SideMの企画『お仕事コラボキャンペーン』は彼らの個性豊かな経歴を活かし、ゲームの世界から現実世界へ飛び出して様々な企業・団体とのコラボが実現しました。
各所で大変な盛況だったようです(詳細はググってみてください)。
その中のひとつ、医療関連書籍を扱う出版社のメディカ出版さまとのコラボでは、『医療従事者の皆さんを元気づけたい、そうでない方へも健康意識を増進させたい』との思いのもと、アイドルが検査値の見方や薬の飲み方などを伝えるクリアファイルやしおり、普段使いしやすいデザインのコラボペンケースなどのグッズ販売、対象書籍を購入するとコラボ名刺が貰えるキャンペーンが行われました。
さて。ここから少し、わたしの話をします。
わたしは、ある時は病棟勤務の医療従事者であり、またある時は今回メディカ出版とコラボしたDRAMATIC STARSというユニットのプロデューサーをしています。
DRAMATIC STARS(以下、ドラスタ)についても簡単にご紹介すると、弁護士・外科医・パイロットと輝かしい経歴を持ちながら理由あってアイドルへ転職した3人で構成されるユニットです。
今回のコラボ案件は元外科医である桜庭薫さんのいるユニットなので選ばれたと考えるのが自然ですが、わたしはどうもそれだけではない気がしているのです。
その話をしたいと思います。
ドラスタの3人は前述した前職時代、それぞれさまざまな形で挫折や諦めを経験しています。
一方、それを完全に過去のものとすることなく、本当に目指したいもののために真っ直ぐ突き進み、互いを仕事のパートナーとして信頼し合い、成功のための努力を惜しまない3人でもあります。
315プロダクションには他にも「理由あって」アイドルとなった人が多く在籍していますが、その中でもドラスタは酸いも甘いも噛み分けた大人の側面が特に色濃く出ている印象です。
わたしの最推しである天道輝さんについて語ろうとすると、それだけでかなり長くなってしまうのですが……。
ドラスタの楽曲『GOOD NEW MORNING』で天道輝さんが歌う大好きな一節に、こんなものがあります。
『やりきれないと 落ち込むよりも やり遂げようと誓って』
また、それより前にリリースされた天道輝さんのソロ楽曲『THE FIRST STAR』には、こんな歌詞もあります。
『勝ちたいと思うよりも 決して負けないことを 心に刻んで』
彼の弁護士としての経歴にも関わる部分なのですが、この言葉こそが天道輝というひとの信念の在り方を象徴するものと考えています。
そして、今現在絶賛社会人4年目で奮闘し藻掻き続けるわたしの、心の支柱にもなっている言葉です。
ここで、またわたしの話に戻ります。
わたしがアイドルマスターSideM、もとい天道輝さんと出会ったのは国家試験を受験した年の冬のことでした。
自分には向いていないかもしれないと何度も思いながら、それでもどうしても諦めきれなかった、病院の仕事。
やっと夢を叶える手前まで来ても、その先の自分がうまく思い描けず不安でいっぱいの頃でした。
彼らに出会った時は、アイドルとして活躍する姿がただひたすらに眩しく(また声優さんがアイドルとして演じながらパフォーマンスするライブもとても素敵なものだったので)、必然的に惹かれていったように記憶しています。
同時に、天道輝さんに対しても、知れば知るほどその人間性がとても魅力的に映りました。
SideMのアイドル達と歩んできた3年と少しの間には、本当にいろいろなことがありました。
国家試験、新卒入職、家庭環境の変化からのプチ休職、そして新しい職場での再出発。
現実と理想のギャップに悩んだり、真面目に真摯に向き合おうとするたびに何かに裏切られたり、後悔したり落ち込んだり、自分の正義がわからなくなるような正解のない問題にぶつかることもありました。
その度に、天道輝さんをはじめとするアイドル達の言葉にたくさん、たくさん背中を押してもらいました。
やりきれないと落ち込むよりも、やり遂げること。
勝つことよりも、負けないこと。
顔上げろ胸を張れ、俺たちもいるぞ、と。
もうだめかもしれないと思ったとき、立ち上がる勇気をもらいました。
子供の頃からヒーローに憧れ、「正義の味方」でありたい、誰かの心を照らしつづける一番星でありたいと願う、天道輝さん。
時に思うようにいかない現実の苦さも知りながら、時にプロデューサーの前では自問自答や葛藤を見せながら、それでも太陽のような明るい笑みを絶やさず、前進できる強さ。
その心意気は、医療という現場で働くなか、わたしがこうありたいと願う姿へも、自然とリンクするものに思えました。
天道輝さんだけではありません。
桜庭薫さんの目標意識の高さやストイックさも、柏木翼さんの包み込むような優しさと芯の強さも。
勿論、他のアイドルがもつ素敵なところも、全部。
全部わたしの糧で、いつもそばにあって、いつしかわたしの一部になりました。
ここまで読んでくださった方は、メディカ出版さまとのコラボ案件の告知があった時わたしがどんなに嬉しかったか、ご想像いただけることでしょう。
いちプロデューサーの端くれとして差し出がましい表現になってしまうのは重々承知ですが、自分やアイドル達の歩んできたこれまでが繋がったような、それが「お仕事」として実を結んだような気がしたのです。
今回、桜庭薫さん単独ではなくDRAMATIC STARSにコラボのお話を頂けたことが、医療従事者としてもプロデューサーとしても、大変嬉しく、また誇らしく思えたのでした。
本当にありがとうございました。
さて。
アイドルマスターSideMのメイン媒体であるソーシャルゲーム『アイドルマスターSideM GROWING STARS』は、2023年7月末をもってサービス終了することが発表されました。
今も気持ちの整理がついていません。
今までアイドルに会いに行ったりお話したりお仕事したりしていたわたし達の居場所はこの先どうなってしまうのか、わからないまま、ふわふわとした気持ちでいます。
寂しいし悔しいし、いつか来るとは思ってた終わりがどうして今なのかな、わたしはSideMのためになにかできたのかな、とかとか、色々思うところもある。
でも、天道輝のプロデューサーたるもの、ずっと立ち止まっているわけにもいかなくて、どうにか前を向いていたくて。
だんだん何を書きたかったのかよくわからなくなってきました。
メディカ出版さまへ、コラボのお礼を言葉にしたくて書き始めたんですけれど。
それと、わたしの大好きな担当アイドルへ。
あなたが灯してくれた光は、今もちゃんとわたしの中にあるよ。だからわたしは大丈夫だよって、言いたかったのかも。
アイドルマスターSideMは、ユニットを問わず、ありとあらゆる人をありのまま受け入れ、当たり前に優しく誰かに寄り添うことに長けた素敵なコンテンツです。
きっと、わたしの他にも沢山のプロデューサーさんが、それぞれの光を担当アイドルから受け取ったのではないでしょうか。
そしてこれからも、照らし続けてくれるのではないでしょうか。
なんだかしんみりしちゃいましたが、あくまで彼らは『まだまだ通過点』です。
何もかも全て終わってしまうわけではなく、SideMというコンテンツは続くみたいなので、わたしもここで終わるつもりはありません。
今はただ、彼らの道が続いていくことを信じたいと思います。
どんな形でも、天道輝はわたしの自慢の担当アイドルで一番星で、わたしは天道輝のプロデューサーですって、胸を張って言えるように。
これからも誠心誠意、応援したいと思います。
ちなみに、メディカ出版さんとドラスタのコラボグッズは現在アニメイト通販のほうで受注販売となっているそうです。
ご興味のある方は是非、メディカ出版さんのTwitterやSideMのことを調べてみてください。
宣伝も立派なプロデュース活動だもんな、と思ったり。
オタクのお気持ち長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。