1:音楽と私
もともと私はインストゥルメンタルばっかり聴いている人間でした。多分、子供の頃見ていたアニメのBGMで好きなものがあったとか、そんな始まりだったのだと思います。
音楽自体は好きだったので小学校の時に合唱団に入りました。これは小学生から中学生まで集まっているクラブで、そこそこな規模の合唱団でした。いろいろな発表の場があってそれなりに移動する場所のホールに行って歌ったりもしていました。
…が、今思えばこれは私にとって失敗だった気もしています。子供の集まりとはいえ人が集まればグループができます。グループができれば派閥争い的な状況が出てきます。ただ楽しく遊びたいっていう延長でここに加入してしまった私には、この状況は非常に窮屈になっていきました。そして段々とその場に行き歌うっていう事が嫌になり、音楽自体が嫌いになっていきました。
今でも団体で歌って踊るアイドル・ミュージシャンが苦手なのですが、その本はここにあります。
さて、何年か音楽嫌いのまま過ごした私でしたが、ある時ふとテレビから聞こえた曲を意識します。すごく綺麗な曲だな、と。それが George Winston の「Longing / Love」でした。たしか天気予報のBGMとかでかかっていたんじゃなかったかな。
この時から、再び私の音楽好きが始まったのでした。
まず Windham Hill 関連を聴きまくりました。基本はピアノ曲が好きだったのですが、MONTREUX や NIGHTNOISE などのアンサンブルがメインに変わっていきます。そんな時「SOUL OF THE MACHINE」というアルバムを聴きました。Windham Hill といえばアコースティックという思い込みがあったのですが、このアルバムはシンセサイザーが思いっきり使われています。それだけでも「おお、新鮮!」という感覚だったのですが、この中の一曲「Land of the Morning Calm」がとりわけお気に入りとなりました。これは Philippe Saisse というミュージシャンの曲で、今でもこの方のアルバムは買い続けています。
その後しばらく、シンセサイザーを使ったインストゥルメンタルをメインで聴き続けることになります。久石譲、S.E.N.S.、坂本龍一、VANGELIS、JEAN MICHEL JARRE、The Art Of Noise なんかをよく聴いていたと思います。
そして、またしても転機が訪れます。これはシンセサイザー音楽が好きと知った友達がもたらしました。「じゃあ、YMO とか TM NETWORK とか好きでしょ?」…と。この時点でPOPSなど全く聴かない人間だったので「いや全然聴かないよ、っていうか知らないし」などと返したと思うのですが、話の流れで TM NETWORK のテープを借りることになったのです。
友達には悪いですがタイトルは忘れてしまいました。が、一曲目が Get Wild だったので「Gift for Fanks」というベストアルバムだったのだと思います。当時の感想は「なんか似たり寄ったりで淡々としてるなぁ~」くらいだったのですが、友達には「一曲目かっこいいねぇ」なんて返してた気がします。そこから TM NETWORK の世界に引きずり込まれるとも知らずに。
なぜ一曲目が Get Wild だったと覚えていたかというと、その後友達にいろいろと吹き込まれ、某アニメのEDテーマになってて凄くかっこいい使われ方してるんだよと一緒にそのアニメを見てみたりし、そこで本当にかっこいいなコレ…と思わされたりして本物のファンになっていってしまったからなのでした。
そこから転がるようにJPOPを聴くようになります。TM NETWORK から B'z へ、さらに興味がどんどん広がってとりあえずいろいろ聴いてみようとやっているうちに音楽なら何でも良いの?というような趣味になりました。
…私の中では明確に「ココが良いんだよ!」という所があるのですがね。
今は特に見たいものが無い時は、テレビは「SPACE SHOWER TV」「MTV」「MUSIC ON! TV」のどれかを流しています。知らなかったミュージシャンの曲がどんどん流れてくるので、これからも新しい大好きになるミュージシャンに出会えると思うとワクワクしますね。
このワクワクは死ぬまで無くなって欲しくないなと思っているのでした。
…というところで「音楽と私」は終了です。
次は「楽器と私」に続きます。