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短命なテクノロジー

書きかけ。

テクノロジーとデータの寿命について考えている。

写植は50年の間にスタンダードになって消えていった。短命だなと思っていたが、活版に比べるからそう思うのであって50年持てばいい方かもしれない。CDをフィリップスとソニーが規格化したのはが1980年。あと10年で50年だ。もうほとんど使われていないし、10年後に生き残っている気はしない。

レーザーディスクという媒体がある。でかいビデオ用にCDみたいなやつだ。1978年誕生なので実はCDよりも古いらしい。VHSとDVDの間に浮かんで泡のように消えた。DVDだって短命だ。1996発売。Blue-rayが出て(既に死にかけ)、ストリーミングが主流になって役割はほぼ終わった。

活版が細々と生き残っている理由にその物理的なフォーマットがあるだろう。小さい金属の活字を組み合わせてインクを塗って押す。活字は長持ちするし、必要なだけあればいい。趣味ならちょっと、仕事ならたくさん。プレス機も原理は単純だ。

プレス工場に行くと組み終わった版がそのままになっていることが多い。今地震が起きてこの版が生き埋めになり1000年後に掘り起こされたら人々は使い道を理解するだろうか。

レコードの物理的寿命はCDやカセットテープより長そうだ。CDは長持ちが売りだったがちゃんと保管しないと簡単に劣化する。レコードには物理的に波が彫ってある。1000年後の人はこれが音だと気づくだろうか。デジタルの数字の羅列よりはずっと手掛かりになるかもしれない。

音楽も、文章もビデオも全部データになった。ちょっと前まではデータはすごく脆い物だった。フロッピーは壊れる。ハードディスクも壊れる。CDやDVDに焼いて安心する。今はクラウドに上げておく。

クラウドに移動したデータはローカルのデータとは全く違う寿命をもつ。ストレージを提供する会社はデータが消えないように同じデータのコピーを分散させる。持ち主が死んでもデータは消えない。Googleが潰れたらDriveのデータはなくなるのだろうか。他の会社が引き継いだり、全世界データ大移動が起きてそこで初めて色々消えるかもしれない。

データフォーマットの問題もある。データは読み取るソフトウェアがなければ役に立たない。今あるビデオデータはそのうちコーデックが古くなって誰も再生できなくなるだろう。

Unixは1970年代に生まれたので大体50年使われてきたことになる。コンピュータの基礎が50年前から変わってないと考えると、ものすごく古く感じる。50年は短くて長い。





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