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「とりあいこ」
子どもとは、無垢がゆえに残酷なものです。
娘と公園に行った際、小学生らしき10人ほどの男子たちがサッカーボールを中心に集まっていました。
コロナ禍でなかなか友達とも遊べないのではなかろうかと考えていたため、微笑ましいものでした。
しかし、それは唐突に始まりました。
「とりあいこ」
リーダー格の男子2人がジャンケンをします。
勝った方から、1人ずつ選んでいきます。プロ野球のドラフトのように。
そしてカースト上位の男子たちから、指名を受けていきます。
いかにリーダー格の男子に気に入られているか。はたまた単純に運動能力が優れているか。
彼らは小学生にして、「社会」を体感するのです。
また、悲惨なのは全体が奇数の時です。
「とりあいこ」で決まっていくと、奇数の場合には最後に1人余ります。そこで始まるのが…
「いる・いらん」
同じようにジャンケンをし、勝ったほうが、余った子を「いる」か「いらん(いらない)」かを決定します。
大抵の場合、いくら運動音痴の子でも、人数は多い方がいいため、「いる」となるのですが…
時に、よっぽどの場合は「いらん」となります。
私は運動も大して得意ではないし、カーストのトップにいた訳でもありません。
だから「とりあいこ」では1/3ほどで呼ばれていました。
思えばすごいことですよね。
ここで疑問が湧きます。
①このご時世、今も「とりあいこ」「いる・いらん」はあるのか。
②私の住む福岡県以外の地方でもあるのか。
「いらん」と言うのは、方言です。
関西以西は、打ち消しに「ない」ではなく「ん」を使います。
「いかん」「食べん」「知らん」など
福岡県以外では、あるとしたら何て言うんでしょうか?
ゆとり世代からの脱却で、順位をつけたり
ダイバーシティということで、差をつけたり
ですが、この「とりあいこ」はちょっとやりすぎなんじゃないかなぁと思う、三十路のおじさんでした。