ADの睡眠方法
こんばんは。
最近は仕事から帰宅し、ゆっくり文章を書くことが板についてきました。
私は学生時代から、大のテレビっ子でしたが、最近はテレビの視聴時間が少しずつ減っているのを実感しています。現在アラサーの世代ですが、同世代の方々はいかがでしょうか。
大人になったからバラエティ番組を見る体力がなくなったのか、単に面白いことに飽きたのか、はたまたテレビ業界全体としてレベルが落ちたのか・・
このテーマについて、後日私がタレントマネージャーだった時代に感じていた"テレビ業界の舵取り"という内容を書く予定です。(忘れなければ)
私は日々の日課として、寝る前や通勤時間に、まとめサイトなどを眺めています。その中で、よくこんな記事を目にします。
偉大な経営者などが、睡眠時間は7〜8時間必要であると答えている内容の記事です。
また一方で、このようなものも。
こちらも偉大な方々はショートスリーパー(短時間睡眠)が多いというような記事。
どちらが正しいと思いますか?
人間の睡眠は、働くという観点で見るととてつもなく大事な作業です。
もちろん個人差があって、それぞれ必要な時間というのは差がありますが、私は7〜8時間の睡眠がベストだと思っています。
短い睡眠は、私の経験上、仕事の効率を下げます。
なにせ様々なケースで、睡眠時間を検証して数年間生きてきたので・・
話は本題に戻りまして、AD業務が過酷である上で、どのような睡眠を取っていたのかお話していきます。
現在アラサー以上の世代の方は、なんとなく、バラエティのワンシーンで見かけたことがあるのではないでしょうか。
参考にこちらのURLを・・
このようにして、椅子を2個並べて寝る。
実はこれ、レアケースです。寝づらいですから。
それに、先輩が一人でもいる限り、このようにして寝ていたら蹴飛ばされます。そして転落して起きます。
当時、私が経験していた睡眠方法をいくつか紹介します。
1. トイレの個室の床で寝る
これは一番実践していた睡眠方法です。先輩もいる、ディレクターもいる、プロデューサーもいる・・そんな日中。徹夜続きで10分でいいから頭を休ませたい。そんな時はこの方法がおすすめです。
男子トイレの個室は、それなりに床面積があります。
四角い空間に、便器がありますが、その便器に沿うような形で、くの字になって床で寝ます。
もちろん小便の飛び跳ねた跡、下の毛が落ちていたり、劣悪な環境ではありますが、もはやそんなの関係ありません。私もそれなりに綺麗好きでしたが、1分でも長く寝たい。そう思いが勝ちます。
これを日に数回行うことで、なんとか倒れずに働けます。
2.テレビ局のオフィスの床で堂々と寝る。
コチラはとても贅沢な時です。先輩達が帰宅し、もう帰ってもよい。ただ、家から職場までの往復2時間がもったいない!このまま寝たら、4時間も寝れる!
そんな時は、そのまま、オフィスのデスクが並んでいる床に寝ます。
ただ、24時間電気が爛々と点いているため、頭をデスクの下のスペースに入れて寝ます。ただ、クーラーがガンガンなので寒いです。このために、厚手のダウンジャケットを常備していました。
3.編集所の隠れ睡眠スポットで寝る
テレビの映像編集は、品川にあるimagicaという場所で行うことが多いです。
こちらでディレクターの作業が終わるまで延々と付き添うのですが、この編集所には4F、5Fの一番奥の通路が暗闇で、人通りが少ない場所でした。
ディレクターに、「ちょっと別企画の資料取りに、一瞬だけ局に行ってきます」
と告げ、局と編集所の往復の目安40分間、その僻地で仮眠を取り、何事もなかったように戻ります。時たま、夜間見回りの警備員さんに起こされます。
4.倉庫で寝る
こちらはとても大胆な方法です。
番組にはそれぞれ、小道具倉庫というスペースが与えられています。
大きな部屋にパーテーションで仕切りがされている空間なのですが、過去の企画で使用したものを探すフリをしてここで寝ます。足音が近づいてきたら起きる癖がつければ、大丈夫です。
また、私も血迷った時に、美術倉庫にある、番組の大型セットの下で寝たことがありました。
この日は3日徹夜し、2時間後には収録のため起きなければいけない。そんな状況でした。
先輩がまだ作業をしていたため、近くで寝ることはできず、倉庫や喫煙所も使えない時、1Fにある美術倉庫の、巨大な台車の下のスペースで仮眠を取りました。
ゴロゴロ・・という大きな物音で目覚めた私は、V○嵐のクリフクライムという企画のセットに轢き殺されそうになりました。
以上が私が経験した主な睡眠方法と場所です。
ちなみに、お台場のテレビ局には仮眠室(カプセルホテル)が存在し、申請をすればADは無料で利用することが可能です。
こちらは快適です。(新人ADは暗黙の了解で使えない空気でしたが。)
このような経験を経て、最適な睡眠時間は7〜8時間であるということを学びました。
ADというのは、皆、とてつもなく大きな志を持ってテレビの世界に飛び込んできます。
しかし、このような睡眠時間で働いていると、いつのまにかロボットのように、ただ指示されたことをこなすだけの人間となってしまいます。
私もその一人でした。
そんな中でも少しでも工夫し、前向きに努力できる人間だけがディレクターになれたのだと思います。
睡眠不足というのは、人の夢や、熱意もゼロにしてしまいます。
みなさんは是非、しっかりとした睡眠と共に人生を歩んでください。
本日は以上です。
読んで頂きありがとうございました。