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《笑待夢》マイフェイバリット漫才3組

◎明日から月曜という憂鬱な時間、毎週サザエさんを見る前に、山下達郎がカーラジオのFMから聞こえる頃には週末気分を切り上げている

 そしていよいよ就寝となったら、スマホのらじるかラジコ、或いはYoutubeを耳だけ聴く。最近のオススメは漫才、やっぱりお笑いは最強だ。その中でも筆者のイチオシ✕3組は以下のコンビだ。

●祇󠄀園

 吉本所属で「上方漫才大賞」新人賞受賞の木﨑・櫻井による実力派コンビ。最近は世の中がコンプライアンスにうるさいことを逆手にとった「コンプラ漫才」で快走中。
 例えば、ドラマで教師がことわざを教えるシーンでボケの木﨑が、
「犬も歩けば棒に当たる」
と言うのを相方・櫻井が一旦止めさせ、視聴者から犬が可哀想だとクレームが来る時代だからと言い直しを要求。すると木﨑は、
「犬も歩けばウレタン素材の棒に当たる」
と言って会場は大笑い。次も同様に
「猿も木から低反発のマットレスに落ちる」(専門家立ち合いのもと!)
と爆笑に。
 なにせ上方のしゃべくり漫才スタイルで、世の中をウィットで軽く皮肉る面白さが好きだ。

●U字工事

 栃木なまりを前面に地元愛に満ちた益子・福田によるテンポのよいコンビ。茨城をライバル視しながら上手にけなしつつ、ごめんね、ごめんね〜と北関東の栃木を面白くアピールし続ける。
 冒頭、元気のない益子に福田が注意すると
「いや、疲れたんだよ。栃木が関東の5番手にいるのが」
とさりげなく茨城・群馬を下に見て、
「栃木は関東からFA宣言して東北に参入するべ」と続けて起こる爆笑。
「東北に行ったら2番手になれるんだべ」
と言う益子に
「なんで1番じゃねえんだべ?」
と問う福田。
「宮城には勝てねえ、東北のニューヨークにはよ!」
と返してまた大爆笑。
 なまりと自虐ネタが光る中に、誰も傷つかないほのぼのした空気がいい。

●ナイツ

 おなじみ東京漫才をリードするコンビ。ボケの塙が自己紹介で相方・土屋のことをメモみて紹介したり、
「不謹慎ですが」「汚い話ですが」
と前置きして紹介するなど、初っぱなからボケまくる。
 巨人好きで有名な塙は独身時代、理想の女性像にカワイイ人を挙げた。カワイイじゃ漠然としてわからないという土屋に対し、
「自分を犠牲にするような送りバントが世界一みたいなタイプ」
と笑いを誘う。野球寿限無で有名なネタを持つ彼らは、ひとしきり野球の話を終え、
「では、これから僕たちの漫才を見て下さい」
「いい加減にしなさい」

で終わる安定の笑いは理屈抜きに面白いし、ボケの塙に対してツッコミの土屋が見事に伏線回収するのが上手く、東の笑いの王者、浅草漫才の旗手と言える(塙は漫才協会の会長にしてM1審査員、土屋が同協会の常務理事)。

 3組に共通するのは、きちんとしゃべくりが上手く明瞭で聞きやすく、テンポと間がよくボケとツッコミの掛け合いが素晴らしいこと。笑いは緊張と緩和の話芸であることを証明している。
 マイフェバリット3組のお笑いに包まれて入眠するのが、日曜夜を含めて平日も笑いで夢を待つ「笑待夢」のリラックス方法なのです。

(以下随時追記)

#漫才 #お笑い #m1 #nhkr1

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