『2gether』第4話レビュー:みんな大好きイヤフォン半分こシーンも登場!走り出したふたりの恋はもう誰にも止められない!
世界中を涙と胸キュンの沼に落とし込んだタイ発のドラマ「2gether」。7月31日より楽天TVで配信がスタートしたことを記念して、最終話までの全話レビュー連載をスタートします! 書き手は、ご自身もタイドラマ沼に落ちた、ライターの横川良明氏。プロの書き手として冷静と情熱の間を彷徨いながら、横川氏が「2gether」と共に毎週金曜を駆け抜けます!
文/横川良明
よこがわ・よしあき●演劇とテレビドラマを得意とするライター。初のインタビュー本『役者たちの現在地』(KADOKAWA)が発売中! 電子書籍『俳優の原点』(ライブドアニュース編集部)も発売中。
<前回までのレビューはこちらから>
ほんの半年前までは、自分がタイのアプリを仕入れて、いそいそ電子マガジンを購入する日が来るなんぞ爪の先ほども思っていませんでした。それがどうした。昨日は我らがWinくんが表紙を務める『Elle idol』の配信日。あまりのビジュアルの良さに、完全に勤労意欲が減退した。まじで仕事の効率ダダ下がりなんでやめてほしい(最高)。
みなさんはもうダウンロードはおすみですか。たった520円で幸せが買えるなんていい時代になりましたよね。
では、今回もまずは今週のBrightWinから。
高貴すぎて、そこらへんにあるソファなのに、バッキンガム宮殿かと思いました。
太もも! 衣装のチョイスが光GENJIやわ。しゃかりきコロンブスやわ。
ふたりのフェロモンにアブない気持ちになりながら、第4話をレビューしていきます。このレビューでは物語の内容にガンガンふれていきますので、ネタバレを避けたい方はすみやかに避難してください。
Tineが来るとわかって裸で寝ていたSarawatは絶対にわざとだと思います
<第4話 あらすじ>
大学のオープンキャンパスにあわせて軽音部でイベントを行うことに。ライブに出ることとなったSarawat(Vachirawit Chiva-aree/通称Bright)にTine(Metawin OPAS-iamkajorn/通称Win)は大好きなScrubbの曲を演奏してほしいとお願いをする。しかしその目的は、好意を寄せるPear(Pattranite Limpatiyakorn/通称Love)と一緒にScrubbを聴くことで、そうとも知らないSarawatはTineのためにステージに立つ。
一方、Sarawatの弟・Phukong(Thanatsaran Samthonglai/通称Frank)が新たに登場。オープンキャンパスにやってきたPhukongはそこでMil(Sattabut Laedeke/通称Drake)と出会い…。
この第4話は、のちに語り継がれる名場面が盛りだくさん! 途中何度か心停止しますので、心臓を大量にメルカリで仕入れてこないと、とても延命できないレベルです。
<ここからドラマ本編に触れるネタバレありです>
まずはジャブから。部屋の模様替えをすることにしたので手伝えと言うSarawatの頼みを、Tineは「俺のモットー教える。“仕事は手抜き。おっぱいは全力”」と一蹴。「巨乳になったら連絡しろ」と断ります。
なんだこの会話。もうすでに頭のネジがゆるゆるですが、まだこれはジャブです。口惜しそうに自分の胸を見て、「これでも足りない?」とつぶやくSarawatに「むちゃくちゃ可愛い!!」とクッション抱えてのたうちまわりそうになりますが、繰り返します、これはジャブです。
その夜、チアの練習をしているTineのもとにSarawatから電話が。終わったら模様替えを手伝いに来いとしきりに誘ってきます。そこでTineは「(お菓子を)買ってきてくれたらおっぱいを揉ませてやる」と挑発。
次の瞬間、大量のおやつを提げて現れるSarawat。
コントやん。
めちゃくちゃピュアなラブストーリーなのに、取れる笑いは全部取りに行くっていう若手芸人ばりに貪欲なこの姿勢大好きです。
約束通り胸を揉ませてもらおうと、真面目な顔をしてTineの胸に手を伸ばすSarawat。以降、このやりとりはふたりの伝統芸となります。最高やな。
半ば強引に部屋の模様替えに付き合わされることになったTineは、約束の朝7時にSarawatの部屋を訪ねます。
が、まだSarawatはおやすみタイム。そこで毛布を剥ぐと、そこには何にも隠されていないSarawat のすべてが。昔の漫画であったようなラッキーハプニングを全力でやってくれるのが『2gether』。
自分の大切なところを見られたのになぜか自信満々のSarawat。こんな綺麗な男の子のトランクス+ランニング姿を見せられると、こちらも妙な気分になります。
なんだかんだ言いながら模様替えをはじめるふたり。が、Tineのやったことはシューズボックスをどかしてまた元の位置に戻しただけなんですけど、いったい何の模様を替えたのだろうか…(謎)。
ベッドのシーツを替えたところで、Tineを押し倒すSarawat。そこを親に目撃されるところまでワンセットで完全に漫画の世界。ふたりを見ていると、この期に及んでまだ「あれ? 夢を見ているのかな?」と思うときもあるのですが、ありがとうございます現実です。
傷つくSarawatの表情に、せつなさパラメータが急上昇!
そんなときめきジャブでこっちのガードを緩めたところで、せつなさのフックをかましてくるのが『2gether』。パンチを繰り出すのは、この人Sarawatです。
チラシ配りをしながら「ノドが渇いた」と愚痴をこぼすTine。そんなTineのために、先に立ち去ったと見せかけて、Tineの好きなブルーハワイを買ってきたSarawat。めっちゃ優しい〜〜〜〜〜。
と思ったら、戻ってきたらTineはPearと仲良くおしゃべり。自分には見せたことのないようなうれしそうな顔をしています。
Sarawatのハートは30のダメージをくらった。
さらに、Tineの頼みを受け、急遽ライブでScrubbを演奏することとなったSarawat。バックステージではいつになく緊張した様子です。部長のDim先輩(Sivakorn Lertchoochot/通称Guy)は、そんなSarawatに「好きな子が来てるのか?」と声をかけます。その瞬間、動揺したようにDim先輩に視線を返すSarawat。
そんな中、ついに本番へ。Tineが聴いてくれていると信じステージに立つSarawat。ところが、実はTineがScrubbを演奏してほしいと頼んだのは、Pearに喜んでもらうためでした。
まじで? こんな顔のいい男の子を踏み台にするとか贅沢すぎて貴族では?
その事実を知り、ショックを受けるSarawat。
痛恨の一撃。Sarawatのハートは100のダメージをくらった。
しかし、あくまでTineに悪気はありません。当然です。ふたりの仲は偽の恋人なのですから。Sarawatに何か気兼ねする必要などありません。
だけど、どうやらSarawatを見ていると、偽の恋人というだけではないような…?
その証拠が、お詫びの印として一緒に撮った記念写真。ただのインスタントミニカメラで、画質も全然鮮明じゃない。おまけにTineはカツラに鼻眼鏡と全然ロマンチックなシチュエーションじゃないけれど、なんだかうれしそうなSarawat。
なぜなら、これがふたりで撮った“初めて”のツーショットだから。この写真、ヤフオクに出品したら、私、200万円までなら出します。
甘いふたりの世界に、周りはみんなモブとなりました
そんな甘いジャブとせつなさのフックが入り乱れた第4話。最後に待っていたのは、強烈なストレートでした。
Dim先輩のライブを聴きに行ったふたり。だけど、TineはScrubbが聴けずじまいで残念そうな顔。すると、Sarawatがポケットからイヤフォンを取り出し、そっとScrubbの『Everything』を再生します。
必殺・イヤフォン半分こ。
はいもうこれ漫画で1兆回見た〜〜〜! だけど、こんなベッタベタなシチュエーションを、こんな顔の綺麗なふたりが照れずに真っ向からやってくれるから『2gether』は価値があるのです。
周りにはたくさん聴衆がいますが、もう完全にモブ。Dim先輩には申し訳ないですが、Dim先輩の歌とか聴いちゃいねえ。イッツ・ア・ふたりの世界。
またこのシチュエーションに『Everything』という曲が最高にハマるのです。
君が誰を好きかなんて関係ない。ただ自分だけを見てほしい。そんな一途な想いを歌ったラブソング。その歌を聴きながらSarawatが見つめるのは、Tineの顔。そして甦る、前回のTineの言葉。
「幸せな時に彼らの曲を聴くと、もっと幸せな気分になる。恋してる時は相手をもっと好きに」
すべての台詞が意味をもって回収される、オタクがいちばん好きなやつ〜〜〜! そんなTineの言葉を思い出しながら、SarawatはTineに向けて「分かったよ」とつぶやくのでした。
は〜〜〜〜、もう完全にKO。めちゃくちゃラブストーリーはじまってる。この1話の中にSarawatの気持ちと、それに全然気づかないTineと、その中で少しずつ縮まりつつあるふたりの距離がパーフェクトに描かれていて、観終わったあとの満足感がものすごい。3食叙々苑食った気分。いいラブストーリーは人を幸せにすると言いますが、まさにそんな感じです。
夏の暑さにイライラしている方とか、終わりの見えないウィズコロナ生活にギスギスしている方とか、本当にだまされたと思って『2gether』を観てほしい。
まじで1回全部忘れる。嫌なこととかどうでもよくなるし、なんならちょっと記憶飛ぶ。そして、ただただもっと幸せな気分になって、もっと人を好きになるから! そう、Scrubbの曲を聴いたときみたいにね。
ちなみにこの第4話から新たなカップルの予感も。
オープンキャンパスにやってきたSarawatの弟・Phukong。ちょっと生意気なところもありますが、兄想いのいい弟です。
そんなPhukongが出会ったのが、Mil。普段はミステリアスな青年という感じですが。
ライブでパフォーマンスをしているときの表情はヤンチャで可愛い感じ。困っているところをMilに助けられたPhukongは、Milに好意を寄せるように。このふたりの今後の展開も気になるところです。
ということで、第4話はここで終了。ここからさらにどんどん面白くなるので、未見の人は今すぐRakuten TVへどうぞ〜!
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