【7月特別企画 夏だ! ホラーだ! B級映画祭り 日本の夏、和製ホラーの夏。】
夏はやっぱりホラー映画だよね! ということで、怖がりの人でも安心して鑑賞できる、B級ホラー映画と、その楽しみ方を紹介! 今回は日本の夏ってことで、和製ホラー限定です。
ホラー映画はお好きですか? 怖いのが苦手とか、興味がないとか、そんな理由で見ない人は多いと思います。でも、日本の夏と言ったらうちわに蚊取り線香、そしてホラー! ということで夏の特別企画、B級ホラー映画を紹介します。A級だとマジで怖いけど、B級なら大丈夫! B級ホラーは恐怖映像の合間に、謎設定、突飛な展開、登場人物の予測不能な行動が織り交ぜられ、あなたを「?」と「苦笑」の渦に巻き込んでくれます。新型コロナウイルス感染拡大防止のために、海も山もイベントも自粛モードのこの夏、そして梅雨明けが遅くて短くなりそうな2020年の夏に、B級ホラー映画で暑さを忘れてみませんか? 今回は「日本の夏」ということで和製ホラー作品を紹介。生活背景が分かりやすいので、突飛な展開でも軽く受け入れることができるはずです。それでは頭を柔軟にして、レッツ・B級ホラー!
構成・文/浅井(B級ラブ)加枝子
B級ホラー映画を(憤慨せずに)楽しく見るための心得
B級ホラーには、A級には無い「注意しなければいけないこと」が存在します。全部守る必要はありませんが、安心して楽しく、そして憤慨せずに最後まで鑑賞するために、ちょっと頭に入れておきたいことを最初に挙げておきます。
「大作感、名作感を求めるな!」
●A級じゃないんだよ! B級なんだから、涙とか感動とか絆とか愛とか求めちゃダメなんだよ。ついでに壮大さも無くていいんだよ。「今自分はB級を楽しんでいるんだ」という軽い気持ちでひとつ。あと、アイドルに演技力を求めるな! アイドルものは“カワイイ女の子が怯える姿にズキュンとくる”のを楽しむのが狙い。正直、ホラーで演技派のアイドルは、ちょっと萎える。
「辻褄が合わなくても気にするな」
●B級ホラーはストーリーが破綻していたり、途中で方向性が変わってしまったり、そんなことは普通モード。伏線の回収がちょっとくらいされていなくても気にするな! ジャンルを問わず、B級映画全体に言えることだけど、とにかくノリで見て欲しい。普通にストーリーが面白い作品もいっぱいあるけど、8割は感覚で見た方が楽しめるはず。B級はイマジン。
「フラグを楽しめ」
●B級ホラーの醍醐味は、「コイツ、絶対もうダメだな」と思わせるセリフや行動に“死のフラグ”を感じ取り、大正解な展開にちょっと満足すること。村の言い伝えを侮るヤツ、地元民の忠告を聞かないヤツ、必要以上に怯える女、心霊スポットで騒ぐバカ。こいつらは間違いなく犠牲者になる。そんな“あるある”に、いちいちツッコミを入れるのが、B級ホラーの正しい楽しみ方。
「1度に見るのは3作まで」
●B級ホラーは、内容が想像を絶するつまらなさのときもある。そんな作品を立て続けに見たら地獄だ。ホラー自体を嫌いにならないためにも1日最高3作まで。2作目ですでに体力気力が限界というときは無理せず中止を。でも、なるべくラストまでは見て欲しい。なぜならラストには、想像の斜め上をいく今さらな新展開など、普通の映画ではありえないものが待っているからだ。そこは絶対見逃すな! 1度見ておけば多分、2度と見ない。
「B級はAでもCでもない。B!」
●A級とB級の間に、明確な線引きは無い。でも見れば分かる。これはB級だと。
B級ホラー映画がどんな雰囲気なのか、うすうす感じていただけたでしょうか。では、以上の心得を肝に銘じた上でなら楽しめる作品を6作紹介します。見た人によって「これはA級だろ!」と思うものもあるかもしれません。それはそれでよかったねってことで。どれもセルやレンタル、配信などで視聴が可能です。短めになりそうな夏を、このB級ホラー映画で涼しくお楽しみください。B級なんで、そう涼しくもならないうえに、ツッコミしまくりでアツくなりそうですが。
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