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訃報ポエムと追悼のマウンティング 【連載 久保みねヒャダこじらせブロス】

7月26日に開催されたこじらせオンラインライブ(ゲスト:佐久間宣行プロデューサー)の収録後のおしゃべりです。『水曜日のダウンタウン』のネットニュース企画の話からいろいろ転がっていきまして……。
構成/前田隆弘


フワちゃんVSクロちゃん

──こないだの『水曜日のダウンタウン』の2時間スペシャル、見ました? 「ネットニュースに載るまで帰れません」という企画。

能町 見ました。フワちゃんが出てたやつですよね。素晴らしかった。

ヒャダ フワちゃんだったら、一瞬で終わったんじゃないんですか?

能町 それがフワちゃんは1位ではなかったんですよ。

──フワちゃんは別収録で途中抜けしたこともあって3位だったんですけど、バズりの規模ではフワちゃんが飛び抜けてましたね。選挙の日に都庁の前でジャンプしたやつ

ヒャダ あれは素敵でした。

能町 フワちゃんがすごかったのは、都庁の前で写真を撮った後に「『水曜日のダウンタウン』に必要なこういう部分を私が補ってあげてる」と言ってたことなんですよ。名言過ぎて「週刊文春」のコラムで取り上げました。

ヒャダ 本当にあのまんまなんですよね、フワちゃんって(*)。自己評価も高いし。自分のことを「見る抗うつ剤」と言ってましたけど、確かにフワちゃんを見てたらうつっぽい気分が治っちゃうんですよね。
*ヒャダインのYouTubeコンテンツ「HYADA in my room」#007〜#009でフワちゃんと対談。

──あの企画、クロちゃんもすごかったんですよ。「こうすればみんな気持ち悪がってバズる」というのを熟知してて。クロちゃんって番組内では扱いが悪いですけど、バズる感覚については、ダウンタウンを始め番組に出てくる芸人の追随を許さないレベルなんですよね。そこに関してはヒエラルキーが逆転している。フワちゃんよりも早くバズって1位通過というのは底力を見た気がしました。

久保 番組のことを考えた投稿でバズらせるフワちゃんと、「どう悪く思われようが手段を選ばなければいくらでもバズれる」と思っているクロちゃんの対比ね。

能町 グラビアアイドルの家に上がり込んでましたよね。一緒に写真撮るために。

──最初は当然断られるんだけど、「これ、『水曜日のダウンタウン』だから!」と言って相手の虚栄心に揺さぶりをかけて、結局OKさせる手口も手段を選ばない感じがありました。

久保 自分の悩みって、なんだかんだ言って、手段を選びたいから悩むわけじゃないですか。手段を選ばずにストレートに行動して、「後でどう思われようと知ったこっちゃない」と割り切るのは自分にはできない。かといってクロちゃんにいい人ぶってほしいわけでもないんだけど。

ヒャダ もう「鋼のメンタル」とか、そういう次元じゃないんですよね。自己愛も強いし、自分の良識が欠けている部分をうまく利用してる気がする。


批判を自覚したコメントは健全か?

久保 じゃ、もし「3人で誰がネットニュースに取り上げられて一番バズるか」という企画があって、手段選ばずにやるとしたら何する?

能町 私、そもそもネットニュースに取り上げられたことが多分ほとんどないです。木下優樹菜応援団(*)くらいです。
*J-CASTニュースに掲載された【ファン晒し上げ炎上の木下優樹菜に応援団 能町みね子「『変にからんでくるやつウゼえ!』っていう話で盛り上がりたいな」】の記事。

一同 (笑)

久保 この間、久保みねヒャダがウェブニュースになってたんだけど、千葉君がヒゲを生やしてる姿に私が「おばさん興奮しちゃうよ」と言ったセリフがタイトルになってて(*)。久しぶりに胸くそ悪くなるタイトル見たなと思った。
*テレビドガッチに掲載された【千葉雄大、貴重なヒゲ姿に久保ミツロウ「おばさん興奮しちゃうよ」とニンマリ『久保みねヒャダ』】の記事。

能町 そんなのあったんだ。

久保 「自分のことをおばさんと言わないようにしよう」とずっと気を付けてきたんだけど、うっかり言ってしまうと「千葉君に沸き立つおばさんポジションのミーハーさを、こんな醜悪さで記事タイトルにされるのか」と思って。

ヒャダ 嫌ですね、それは。

久保 そういうのを気にしなくなっておばさんキャラを出したり、醜悪なキャッキャ感を出したりすればバズるのかもしれないけどさ、オラそんなところでバズっても何も見返りねえだよっていう。

ヒャダ バズることで脳汁出してる人たち、たくさんいますけど、何の意味もないっすよ。本当に何の意味もないと思います。

久保 最近の若い子を見ていて思うんだけど、「自分のことを悪く言ってる人もいますが」みたいに、「悪く言ってる人の視点もちゃんと取り入れてますよ」と言ってしまうのはやめたほうがいいなと思う。若い子だけでもないんだろうけど。

能町 そんな人いるんだ。

久保 いる。「自分に対して肯定的じゃない人がいるということを明確に自分は自覚してますよ」ということを、インタビューや自分のツイートにも盛り込みがちな人がいて、それはある種のけん制でもあるんだろうけど、なんだかなーって。

能町 それってつまり「前田敦子精神」ですね。

久保 あ、そうか。それだ。

ヒャダ 「私のことは嫌いでも、AKBのことは嫌いにならないでください!」。ああいうのって危ういですよね。「私はアンチの声を気にしています」という宣言だから。だから、おっさんタレントで「俺、ネットとか見ないんだよね」という人たちの強さってやっぱりあるなとは思います。

久保 泉谷しげる的な。

能町 泉谷しげる(笑)?

──たしかにネットまったく見なさそうですけど。

能町 そういえばラジオで爆笑問題の太田さんが、「昔、2ちゃんで自分のスレッドを見に行って、とんでもなくへこんだ」という話をしてて、それ聞いて「太田さん信用できるな」と思ったんですよ。

ヒャダ しかもへこむんですね。

能町 そうそう。「俺、こんなに嫌われてたんだ」って。「この世代でもそういうのをちゃんとやるんだ」と思った。


邦ちゃんの中のクロちゃん性

──「批判を恐れない」ということだと、こないだちょっと引っかかった番組があって。先日三浦春馬さんが亡くなりましたけど、そのニュースが出た直後に山田邦子さんがYouTubeのクニチャンネルで話題にしてたんですよ。

能町 あれね。私も今日話そうと思ってたんですよ。

──全然身近な関係ではないんだけど、でもタレントのコメント一番乗りだったから、ネットニュースで取り上げられるという流れができていて。さっき話した『水ダウ』の流れをリアルに実践したみたいな印象だったんですよね。

能町 東スポがすぐ取り上げてましたね。

──ポッと出のユーチューバーがやるならともかく、邦ちゃんって瞬間最大風速では並み居るタレントをおさえて好感度日本一だった人じゃないですか(*)。そんな人がここまで貪欲に注目を浴びにいくのか、というのがショックで。
*瞬間最大風速どころか、NHK「好きなタレント調査」において1988年から1995年まで8年連続で女性部門第1位という偉業を達成していた。

能町 「こういうことをやっちゃダメ」って、分かってなさそうな感じがありますよね。「そりゃ干されるよ」と思ってしまいました。つい興味本位で全部聴いちゃった私も私ですけど、邦ちゃんは「かわいそう」って繰り返してるんです。その言葉選びがまずどうかと思うし、「今日も仕事があったんだから(スタッフに)迷惑はかけますよね。そういうことも分からなくなってしまったくらい、追い詰められていたのかもしれませんけど」と言ってて。「今日亡くなった人にそれ言う?」って思った。ずっと深刻な表情で話してるんですけど、最後が「ご冥福をお祈りします。かわいそうです!」で終わるんです。

ヒャダ 「かわいそうです!」。

能町 すごい胸くそ悪いんですよ、あの動画。だから「コメント荒れてるんじゃないかな」と思って見たら、それが意外と荒れてなくて。

久保 えー。

能町 甘ったるいんですよ。「ひどいんじゃないですか」みたいに書いてる人もいるんですけど、全体としては「私も悲しいです」みたいなコメントばかりで。「みんなこれでいいんだ」ってびっくりして。ひどいコンテンツとひどい視聴者なんですよね。

久保 有名人が亡くなった訃報に触れたとき、みんな自分が出せる引き出しを取りあえず開けて並べがちっていうのが何かね…。何だろう、「それ言う意味あんのかな?」って思う。

能町 今は「そういうのあんまりやっちゃいけない」って、みんな分かってそうなんだけど、邦ちゃんは分かってないところが何かすごいなと思う。

久保 邦ちゃんのチャンネル、始めた頃はあんまり見られてない印象だったのに、その動画きっかけで久しぶりに見たらどれも再生回数が多くて。でもほとんどは「怖かった芸能人ランキング」みたいに、芸能界の経験をエサにして話してるんだよね。だからそこに何か新しい才能を見るわけでもなく、邦ちゃんの職人芸的な何かを見るわけでもなく、他人の名前を出して再生数を稼ぐ感じがあって。そう思ったら、そりゃ訃報に触れて何か言うよねって。

──それで実際にPVも伸びたわけだし。

久保 「クロちゃんと同じ」と言っちゃダメなんだけど、どこか手段を選ばない感じはあって、善しと思えないんだよね。でも「それを善しと思えない」と声高に叫べない感じもまたあって。そこは人それぞれのやり方だから。

能町 補足すると、三浦春馬の動画については「収益化はしてません」と書いてました。一応そこのマナーは守ってるんですよ。それを金に換えてやろうということではない。

久保 そういう常識的な考えは持っているけれども、でも言わずにはいられないという。そこで何かやるモチベーションはちょっと分かんないんだよね。

ヒャダ 承認欲求って治らないものなんですかね。


虚無は受け継がれる

久保 あれじゃない? ヒャッくんがもし手段選ばずにバズるんだったら、「今まで会ったアイドルで一番性格が悪かった人ランキング」とかやったら、再生数稼げるんじゃない?

ヒャダ それ費用対効果ヤバいっすよ、悪い意味で。失うものがハンパない。

久保 まあそうだよね。ということは、邦ちゃんはテレビ業界から離れたから、今それ(芸能人のランキング)がやれてるってことなのかな? もう戻らないつもりで。

能町 ワイドショーのコメンテーターとか、本当はやりたいんじゃないですか? 呼ばれないから自分で勝手にコメントしてるという状態な気がする。

久保 ちょっと話が飛ぶかもしれないけど、「昭和感を感じてしまうタレントが最前線のテレビ出たらどうなるのか問題」で言うと、『ヒルナンデス』でひっさしぶりに森口博子が出てたんですよ。それで森口博子が何かネタを振られて、それの返しを外されて「ガクッと崩れ落ちるリアクション」をしてたわけよ。

能町 ズッコケ。

久保 それをナンチャンに「それ古い、昭和だよ!」みたいに言われてたけど、「森口博子はまだ現役でこのオヨヨというリアクションをやるんだ」ってことに、私はブルッと来たんだよね。「私はこれを恥ずかしげもなくやってきたし、これからもやり続ける」という強い意志さえ感じた。

能町 こないだ虚無番組『バゲット』で、日テレの新人アナウンサーを一人一人紹介してたんです。で、新人の一人が「憧れのアナウンサーは桝さんです」と言ったときに、青木アナが(自分の名前を言われなくて)しっかりズッコケをやってましたよ。令和でも、虚無の番組だったらまだやれる。

ヒャダ やっぱり虚無は受け継がれるんですね。

久保 伝統芸としての空虚はある気がしますね。でも「空虚をやるにも魂を込めるのは大事だな」って、森口博子をきっかけに思うようになった。


訃報ポエム

ヒャダ 今回、三浦さんの訃報でやっぱり訃報ポエムが出てきたんですよね。

久保 「フホポエ」はある。ショックを受けながら、それを読んでる人を意識した分かりやすさとメッセージ性を出してくるやつ。「涙が止まらない」から始まる文章とか。

能町 はいはい、あるね。

久保 「何でこんなことに」「もっと私たちにやれることがあったのでは」「これから学んで私たちは彼のやってきた活動にちゃんと目を向けていきたい」みたいな。

ヒャダ 改行いっぱい使ってる時点で、「ダメじゃん」と思っちゃうんですよね。

能町 自分がもし三浦春馬と近いところにいる芸能人だったとして、「絶対ツイッターにはうっかり書かないようにしよう」って、今は思いますね。スポーツ新聞のウェブ版にいろんな人のコメントと一緒に勝手に載せられるから。

久保 あと、「私はその人にいかに特別扱いされたか」という思い出語りを入れちゃうのはどうかなと思っちゃうんですよ。その人が身近な友人であったなら他とは違う思いがたくさんあるんだろうけど、「こんな一介のファンにも特別に何々してくれました」みたいな思い出を書くのは、卑しい気がしてならない。その人があらゆる人に平等に接していたうちの一人として、自分も同じようにされた思い出を書くのはいいと思うんです。でも「自分だけ特別扱いをされた」というのを訃報に際して言ってしまうのは違和感がある。その人に対して特別な思いを持っているのなら、むしろそれをストレートに伝えたほうがいい。「タレントに特別扱いされた」をいかに胸にしまっておけるか。それがSNSではけっこう試されてる気がする。

ヒャダ 本当にそう。「私ってすごいんだよ」とアピールしてるわけですからね。

久保 SNSじゃなくても、人が亡くなって思い出語りをするときに「私に特別に何々してくれた」という話で会話が構成されてる人っているんだよ。「あの人、私に優しくしてくれた」「何々もしてくれた」みたいなことをグスングスン言いながら語るみたいな。私はちょっとその派閥じゃないんだよね。

ヒャダ その「特別扱い自慢」をポエムで書いてる人、今回もいたんです。追悼というより、「自分が相手にとってどれだけ特別な存在であったか」の競争になってるじゃないですか。「何? そのマウンティング合戦」って思います。

久保 それを「自慢」と言ってしまうと、こっちが性格悪い感じにはなるんだけども。

ヒャダ 指摘するとこっちが性格悪く見えるし、まあ実際、性格悪いのかもしれないですけど、これに関してはもやもやを抱えたまま口をつぐむしかないんでしょうね。

久保 「特別扱い自慢はやめよう」とは声高に言えないけれども、「自分は絶対やらないようにしよう」というのは決めてる。もうマイルールになっちゃってる感じはある。

ヒャダ それはいいですね。僕、三浦さんが亡くなったときにテレビが変な報道をやらないように、WHOのガイドラインを紹介して、くぎを刺すツイートをしたんです。自殺をセンセーショナルに報道してしまうと、自殺のプロモーションになってしまうから、そういう報道はやめろと。けっこうリツイートされたんですけど、この切り口はニュースメディアでは全然扱わないんですよね。自分たちにとって不都合だから。

──ネットではかなりその認識が広まってきてますが、なぜかテレビは見て見ぬふりをしてる感がありますね。

ヒャダ その翌日のワイドショーをチェックのつもりで見てたんですよ。今までに比べたら多少まろやかに扱ってはいたんですけど、『バイキング』を見たら…。

──どんな扱いだったんですか。

ヒャダ 「この後、三浦春馬さんの死を徹底検証!」。

一同 うわーーーっ!!!

ヒャダ 「徹底検証」ってなんだよ、っていう。

久保 それこそ森口博子だったらズコーッ!ですよ。っていうか、まだそんな感じなのかー。はー。

能町 そういえば私、自分が「大人になったな」と思ったときがあって。新卒で会社に入って半年くらいのときに、取締役みたいな人が急死したんです。62、63歳くらいかな。偉い人だったから社葬になって、社員全員列席みたいなお葬式だったんです。私にとっては接点がない人だったから別に悲しくも何ともなかったんですけど、お葬式に行ったら、本当に誰一人悲しんでなくて。

久保 (笑)

能町 「こんなに死んで悲しまれない人っているんだ」というのを当時22歳くらいで初めて知って、少し大人の階段を上った気がしたんです。「死んで悲しまれないってすごいな」と思って。

──少人数ではなく、社員全員来ているのに誰も悲しんでないわけだから、「誰一人」というのが余計強調されますよね。

能町 訃報ポエムに食傷気味になってると、そういうのも逆に爽快だなと思って。死んでも誰もポエムを読もうとしないパターン。ふと訃報で思い出しました。

──今もすでにそうですけど、今後亡くなる有名人はどんどん出てくるわけですから、「追悼に対する距離感」をどう取るかは、すごく現代的なテーマだと思います。

ヒャダ タモリさんだって、いずれは亡くなりますよ。

能町 そうだよね。ツイッターでコメントなんか書かないようにしよう。

ヒャダ タモさんが死んだ日って、みんなものすごいショックを受けるんでしょうね。


共通の記号が共通でなくなってきた

──それで言うと、さっきの『水ダウ』の2本目のネタが知名度調査だったんですよ。芸能人だけでなく、政治・文化・スポーツ、さらには歴史上の人物まで入れたオールジャンルでの調査だったんですけど、その第1位がタモリさんだったんです。織田信長や徳川家康よりも上。10代から60代、70代まで全世代を調査して、タモリさんだけ全世代で90%越えでした。

ヒャダ タモさん、すごいですね。最近の10代はSMAPを知らない子もいるらしいし、「ドラゴンボール」の例えも通じなくなってきてるのに。

能町 さっきテレビ見てたら、若いタレントが「いや、傘がないんですよ」と言ったときに、フット後藤が「井上陽水みたいなこと言うな!」とツッコんでたんですけど、たぶん通じてないだろうなと思いました。

ヒャダ フワちゃんがそれはっきり言ってたんですよね。「マジでプロレスで例えられても分かんないから、愛想笑いしてた」って。

久保 最近そういう記号的なものに関しては、ちゃんと意識しないといけないなと思ってて。文末に「w」付けるのとか、「草生える」という言い方とか、それを知ってる人が受け止めてくれるから成立するのであって、受け取る側が変わっていったらそれは成立しなくなるんだよね。本当はそういう意識を欠いたまま、ずっと漫画を描いていきたいとは思うんだけど…。

──現実はそうもいかない?

久保 若いうちは「分かる人さえ分かればいいや」って気持ちで突っ走って、「これを知ってる人が見たらウケるだろう」という気持ちのほうが勝つんだよね。でも「知らない人が見たらさっぱり分かんない」というのが今はシビアになってきてるわけで。できるだけ遠くの人まで分かってもらいたいと思うんだったら、記号部分はもっと分かりやすくしないと。

ヒャダ 歌詞でもそういうところありますね。それを気にしすぎると、表現の幅が限定されて難しい部分もあるんですけど。

能町 アキラ(夫)が今バイトしてるんですけど、休憩室でバイトの同僚が三浦春馬の事件について話してたらしいんです。そしたらそこに高校生男子のバイトの子が来て、「三浦春馬って誰ですか?」って言われたらしくて。

一同 えーーーっ!

能町 ってなりますよね。以前にもアキラが「うちに千葉(雄大)君が来たことがある」とつい自慢したのに高校生バイトの反応が薄かったという事件があって、「“嘘ついてるヤバいおじさん”だと思われたからだろう」と笑ってたんですけど、そもそも千葉くんを知らなかったのかもしれなくて。それでみんな驚いて、周りの人が「じゃあ誰なら知ってるの?」と聞いていって。

久保 ひゃーー。

能町 「キムタクは?」って聞いたら、「聞いたことあります」くらいの感じだったらしい。名前は知ってるけど顔は出てこないという。ラノベとゲームが好きで、ネットカルチャー寄りの子ではあるんだけど、「とはいえ、知らないんだ」と思って。

ヒャダ これが細分化ですよ。

久保 私も「自分のビジュアルを見て久保ミツロウだと分かる人、世の中にどれくらいいるんだろう?」って思うもん。能町さんやヒャダインさんのほうが絶対に知名度は高いのに、何で私がセンター張ってるのかピンとこない人ってたくさんいると思うんだよね。

能町 でもヒャダインさんと私もセンターではないよ。

久保 私だってセンターって器じゃないべ?

ヒャダ 圧倒的センターですよ。圧倒的赤です。

久保 俺は夏菜子か(笑)。

ヒャダ 夏菜子です。

能町 ヒャダインさんは、うっかりひな壇的な所にいても違和感ないんですよ。私もワイドショーのコメンテーターみたいな所にいても、たぶん違和感はないと思う。でも久保さんは何か違うんですよ。脇にいちゃいけない感じ。やっぱりど真ん中じゃないと。

久保 私、テレビで会いたい人は特にいないんだけど、でもいつかさんまちゃんと一騎打ちをしなきゃいけない日が来るんじゃないかと思ってる。ひな壇じゃなく、一騎打ちで。『さんま御殿』でフワちゃんは弓矢を放っていたけど、フワちゃんでさえ、さんまちゃんには当たってなかったから。

──矢ではなく、もう剣で刺すくらいの勢いで。

久保 それこそ『透明人間』でもそういうシーンがあったんだけど、近づけてから刺す!みたいな。「お前はタイミングだけで笑いを取ってる」みたいなことを言う日がいつか来るのかもしれない。

──これ原稿にしてもいいんですかね。

能町 本人は見ませんよ、多分。

久保 「明石家」って入れなければ、ひょっとしたら普通のサンマを食べたいのかなって思われるかもしれないし(笑)。

ヒャダ 今日は好きな魚ランキング(*)の話してましたからね。
*ゲストにテレビ東京の佐久間プロデューサーを迎えてのライブ配信中、久保が突然「好きな魚ランキングを言い合おう!」と提案。「自分は?」と聞かれた久保は「魚に順位はつけられない」とセルフちゃぶ台返し。

──さんまさんとの一騎打ち、期待してます!


「久保みねヒャダこじらせブロス」連載バックナンバーはこちらから。


【番組情報】
ほぼ月一で不定期放送中
久保みねヒャダこじらせナイト
次回放送:2020年9月25日(金)フジテレビ●深2:25〜3:25予定
ゲスト:ナイツ
FODプレミアムでこれまでのライブを限定配信中
番組HP公式ツイッター


【ライブ情報】
テレビでは話せないトーク満載
久保みねヒャダこじらせオンラインライブ
次回開催
配信日:2020年10月4日(日)後2:00スタート
ゲスト:清水ミチコ
配信先:PIA LIVE STREAM
料金:¥2,980(税込)
チケットはチケットぴあにて、9月19日(土)前10:00より発売

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【プロフィール】
くぼ・みつろう●漫画家。代表作として『モテキ』『アゲイン!!』など。現在は『ユーリ!!! on ICE 劇場版 : ICE ADOLESCENCE』制作中。

のうまち・みねこ●自称漫画家。新刊『そのへんをどのように受け止めてらっしゃるか』『雑誌の人格3冊目』発売中。『結婚の奴』も売れてます(当社比)。NHK『金曜日のソロたちへ』にレギュラー出演中。「猫のつまらない話」も連載中です。

ひゃだいん●音楽クリエイター。J-POPからアニメソング、ゲーム音楽まで幅広く手掛ける。


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