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【12月号 天久聖一 連載】今年の漢字をノベライズする『ノベライズジャパン』

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今年の漢字をノベライズする


毎年、年末に発表される「今年の漢字」。その年を象徴する漢字一文字が全国からの公募によって選ばれる。
選ばれた漢字は清水寺の舞台で仰々しい袈裟を着たお坊さんに、ぶっとい筆でしたためられる。
いつの間にか師走の風物詩となり、流行語大賞に次ぐ注目度で報じられるが、「今年の漢字」には毎年なんとも言えない薄ら寒さが漂っている。

今年の一文字は『密』であった。
予想を1000パーセント裏切らないヒネリのなさ。ちなみに去年は令和の『令』だった。
世間がぼんやりと抱いている今年のイメージを、そのままぼんやりと漢字一文字で表現されたところで、こちらにしてみれば、
『だろうね』、あるいは、『で?』
以外の感想を持てない。これなら今年とはまったく関係ない漢字を発表された方が、その関係なさに思いを馳せられるぶん、なんぼかヒマつぶしになるのではないだろうか。

そういうわけで「今年とまったく関係ない漢字2020」を発表する。

10位『串』(くし)

(評)串の形が、焼き鳥に似ているという面白さで選んだが、焼き鳥が外食~時短営業~コロナを連想させ10位に甘んじた。

9位『棚』(たな)

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