人と話す時に生まれる無言の時間が怖い【2022年4月光浦靖子連載「傷なめクラブ」】
みつうら・やすこ●エッセイ集「50歳になりまして」、手芸作品集「私が作って私がときめく自家発電ブローチ集」ともに文藝春秋より発売中です。
近況:こちらに撮影に来た女優さんと生牡蠣を食べに行きました。バンクーバーは物価が高く、格安スーパーの特売品の口になってたので、なんだか幸せってこんな感じだったよな、となりました。
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<今月のお悩み>
人と話す時に訪れる無言の時間が怖いです。なんか気まずい感じになるのが苦手で、つい余計なことをペラペラと喋って間を埋めようとして、そんな自分が空回りしてしまってる気がして、勝手に凹むのループです。もっとどっしり構えて無言でも大丈夫な女になりたい。聞き上手な女はモテると聞くし。光浦さんはそういう時どうしていますか?(からあげ・38歳・フリーランス・女)
<お答え>
いちいち真面目に「好かれたい」なんて思うから沈黙が怖くなるんですよ。それよ!
私はまさにアナタと同じタイプの人間です。間が怖くてつい余計なことをペラペラと喋り、相手がつまらなそうな顔を見て焦ってますます余計なことをペラペラと喋り、相手が私のことを嫌い始めてるのを感じてなんとか挽回せねばとよりいっそう・・・これが「余計なことペラペラ無限地獄」です。そうやって2度と会わない人が山ほどいます。
沈黙を怖いと思ったら負けなんですよね。会話なんて1人じゃできないし、相手ありきのもので責任は半々なのに、黙っていられた方が主導権を握れるんですよね。
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