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今年の抱負(2021年版)【2021年1月号 風間俊介 連載】『ダンスはうまく踊れない』
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新年、明けましておめでとうございます。昨年末は、多大なるご心配をおかけしました。申し訳ありません。これ程に、「良いお年を」という言葉が、骨身に染みた年末はありませんでした。何とか、何とか、2021年は平穏で豊かな年にしたいと願うばかりです。
今年の抱負は、例年と変わらず「現状維持」です。イレギュラーな2020年が過ぎ、新たな年の抱負は例年とは変えようかとも思ったのですが、イレギュラーな1年を過ごしたからこそ、変わらずいつも通りを掲げることに意味があると思い、「現状維持」にしようと思いました。 仕事柄、「今年の抱負」は毎年、聞かれます。7〜8人には聞かれます。インタビュアーさんが変われば、作品への質問など、同じ質問でも角度が変わるので問題はないのですが、「今年の抱負」は誰が聞いても、「今年の抱負」です。角度も何も、あったものじゃありません。インタビュアーさん達も、僕以外にもインタビューしているでしょうから、年末になる度、途方もない回数「今年の抱負は?」と聞いていることでしょう。僕は、いつ、この質問をされても、「現状維持」と答えています。「ブレない自分」を演出している訳ではありません。仕事を始めて24年くらい、毎年7〜8回、この質問に答え続けた結果、自分の中の定型文、テンプレートが固まり切っているのです。決して嘘ではないし、本心以外の何者でもないのですが、もう寝起きでもスラスラ答えられるくらいに、文言が固まっているのです。10代の頃は、毎年違ったことを答えていたような気がするのですが、30代も後半になってくると、考えも早々変わりませんし、そもそも、将来設計図が1年毎に変わるのではなく、10〜20年計画になっていきますから、「今年の」と言われても計画上は区切りでもなかったりします。それ故、毎回、同じ答えの「現状維持」になっていきました。
一応、意味もあるんですよ。
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