力の差を見せつけられ夢潰える / 女子チャンピオンズリーグ 準々決勝2ndレグ ☆ バルセロナ vs ローマ
1stレグから1週間を経て、
女子チャンピオンズリーグ
準々決勝2ndレグは
アウェイの地、バルセロナにて
3月29日18:45(日本時間30日1:45)
キックオフ。
言わずと知れたバルセロナホーム
カンプノウにて大観客を前に、
完全アウェイを味わいながらの
一戦となりました。
全力で勝利を目指し、
前回と同じように
立ち上がりから圧力に耐えながらも
ローマらしさが垣間見えたと
思ったのも束の間、前半に3失点。
完全にバルセロナに
流れを持っていかれ、
さらなる追加点を奪われ
翻弄されました。
しかし諦めずに反撃を試み、
セルトリーニがドリブルで突撃する
得意の形で決めて1点を返し、
終盤にはいくつかのチャンスを作るも
得点ならず。
終了の笛が鳴り、ローマの
初めてのチャンピオンズリーグの
旅は終わりました。
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以下、詳細。
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バルセロナがカンプノウでの応援を
大々的に呼びかけたこともあってか、
当日は続々と
バルサファンが詰めかけました。
ウォーミングアップの様子 >>
両チームスタメン >>
1stレグで互いに手の内は
知れている中、
どちらも大きくやり方を変えず
様子を伺いながらの序盤となりました。
やはりバルセロナが
ハンセンを起点として
右サイドから強烈に攻め、
オショアラとパラジュエロという
これまた強烈なアタッカーが
オフサイドラインぎりぎりに
絶妙にポジションを取ります。
ローマは並ならぬ緊張感と集中力を発揮。
まずは必死に跳ね返します。
やや落ち着いてきて、ローマもわずかに
チャンスを作れるようになったと
思った矢先の11分、
ゴール前へのクロスボールのクリアが
フリーでいたバルセロナ、
ロルフォの前に落ち、
すかさず足を振られて失点。
なんとか反撃に出たくても
セルトリーニ、アンドレッサといった
前線にいるべき選手が低い位置で
守備に追われて
孤立したジャチンティに
苦し紛れのロングボールを放り込むしか
手立てがない時間が続きます。
そうこうするうちに、
ローマがゴール前を固めているならば、と
バルセロナDF、マピ・レオンが
手数をかけずにペナルティエリア外から
急を突いてミドルシュート。
これが見事に決まりローマ2失点に。
この辺りから急激に空気が変わり
バルセロナのゴールショーを
予感させるものとなってきました。
しかし、スプーニャ監督が
試合前にコメントしていた
中盤でボールを奪って押し上げるような
試合運びはできなくても、
ローマは最終ラインに人数をかけ、
際どい中にも読みと連携で
攻撃をかわし続け、
少ないチャンスにはバルセロナのDF陣を
慌てさせるような攻めも見せました。
なんとかこのまま乗り切りたかった
前半終了間際、
これもまたゴール前で絶妙に
ロルフォに抜け出されて3失点め。
3-0と厳しいスコアで後半へ。
悲願のカンプノウで
スタメン出場を果たした
ロサーダ選手は、
少し物足りないプレーぶりに見え、
前半まででピッチを後にしましたが、
どうやら太ももを少し傷めていて
100%のパフォーマンスが
出せなかったようでした。
巻き返しを図ろうと
ピッチに入ったはずの
後半立ち上がり、
左サイドを持ち上がられて
グラウンダーのクロスから
ゴール前へ走り込んでいた
バルセロナ、オショアラに
ワンタッチで決められて4失点め。
歓喜に沸くスタジアムで
アウェイの洗礼を受けても
ローマは下を向かず
チャンスを伺い続けます。
53分にはCKを頭で合わせた
バルセロナ、ギハーロのゴールで
5失点目。
これだけ差がつくと
取り返すのは非常に難しくなり
スプーニャ監督は、次々と
交代カードを切っていきます。
ベンチにいる選手に
できる限り経験を積ませること、
そしてあわよくば変化をおこして
ゴールをという思いもあったでしょうか。
すると58分、ゴールキックから
中盤を経て
ボールを持ったアンドレッサが
フリーで右へ流れていった
セルトリーニへ絶妙なパス。
それを収めて短いドリブルで運び、
相手DFとの1対1をかわしてシュート。
鋭いグラウンダーのボールが
ゴール逆サイドの隅に突き刺さり
ローマは1点を返しました。
60分を過ぎると勝負の大勢は
決したと判断したか、
バルセロナは次々と交代カードを切り
若手選手をピッチに送り込みます。
ローマも74分、
ジャチンティに替えて
クラムザルがピッチへ。
するとこの17歳は
コッパイタリアで格下相手に
プレーしたのと変わらぬ冷静さと
大胆さを見せてチャンスを演出。
あわやゴールという場面もあり
大きな期待を抱かせてくれました。
終盤はややオープンになり
いくつかローマのチャンスは
ありましたが
追加点を取ることはできず試合終了。
今シーズンの
チャンピオンズリーグの日々が
終わりました。
スプーニャ監督インタビューによる
試合レビュー >>
■ 難しいことはわかっていましたが、
結果は寛大ではありませんでした。
「バルセロナ、おめでとう。
今日、彼らは得点段階でほとんど
ミスを犯さなかったと思います。
すべてのアクションを実行に移すのが
非常に上手でした。
彼らは素晴らしい選手たちです。
我々は1stレグより
少し多めにドリブルをして、
うまくいったかもしれません。
有利な状況もいくつかあったが
前半に3失点すると
すべてが難しくなります。」
■ このような試合が
残すものは何ですか?
「何よりもまず、素晴らしい経験。
このレベルの試合を2回できるのは
本当に重要なことです。
それは我々が
背負わなければならない荷物です。
リーグに残る試合と
コッパイタリア決勝のために
活用しなければならない荷物だ。
それは間違いなく非常に素晴らしく、
非常に役立つものです。
このようなゲームからしか
学ぶことができません。」
■ チャンピオンズ リーグでの
この冒険の評価は?
「ファンタスティックな経験。
おそらく始まりには、
準々決勝の試合をプレーするために
今日ここにいることになるとは
誰も思わなかったでしょう。
私たちはそれをやり遂げました。
これはクラブの皆さんのおかげです。
スタッフ、選手たち。
素晴らしいことでした。
この旅を続けることは夢でしたし、
今、私たちはそれを繰り返し続けたい。
再び参加できるようにしたいです。」
キャプテン、バルトリ選手の
インタビューコメント >>
「難しい試合になることは
わかっていましたが
この 5 - 1 の結果は残念です。
特にオリンピコでの1stレグで
あのようなプレーをした後なので。
でも、私たちのホームでの
40,000 人のファンと、
今日、最も美しい
スタジアムの 1つである
カンプ ノウにいる
55,000 人?のファンを
喜ばせたと思います。
これはすべて将来のための経験です。
そうです、私たちは
これ以上を求めることはできませんでした。
このようなショーを見せて
チャンピオンズリーグを終えるのは、
私たちが手に入れられる最高の結果です。
私たちは自分たちのやったことに
満足しているし、
幸せでなければならないし、
夢だったこの経験を追い続けて
日々の瞬間を生きなくてはいけません。
私たちは大きな期待を持って
グラスゴーから出発しました。
正直なところ、
私たちは自らの強さを知っていましたが、
気づいていませんでした。
ですから私たちは、自分たちを
ここまで導いてきたこの意識、強さ、
そして勇気を持ち続けて
自分たちの道を
進んでいかなくてはなりません。」
「土曜日には重要な試合があるので、
すぐに回復する必要があります。
2日間しかありませんが、
とても重要な試合です。
明日から、現在と未来、
つまりミランについて再び考えます。
絶対に勝点3を取らなければなりません。
今日味わったこの苦味は取り除きます。
今日の経験は素晴らしかった。
顔は満足していませんが、
それでも満足する必要があります。
明日からミランのことを考えます。」
試合ハイライト >>
*フルマッチ映像はこちら
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イタリアサッカー連盟からも
労いのコメント。
『ローマの美しいヨーロッパの旅は
準々決勝で終わりました。
あなた方を誇りに思います。』
私自身、
予選ラウンドが始まったときには
チャンピオンズリーグ初出場のチームが
準々決勝まで到達するとは
ただ願望に過ぎませんでした。
試合ごとに強くなり、
最後はオリンピコやカンプノウといった
大舞台でプレーするチャンスを引き寄せ、
世界最強と言っても過言ではない
バルセロナと対戦し、
力及ばずとも一歩も引かずに
自分たちのやり方を貫き通す姿を
見せてくれました。
どの試合も夢のように楽しい時間でした。
来シーズンまた、
このステージに立つためにも
しっかりと残りのリーグ戦を
やり切ってほしいと思います。
Daje ROMA !
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