ソングライターへの劣等感
こんにちは、ツチダです。現在は「ツチダズ」というバンドで主に活動させていただいております。というかこちらしかやってません。
ツチダズでは今のところ、オリジナル曲の骨組みを僕が作っています。そこからメンバーと一緒にアレンジを考えて、バンドの曲にしていく感じです。
(このアレンジの段階で、とてもメンバーに助けてもらってます。僕のアイディアだけでは古臭くて単調になってしまうのです)
とは言っても、僕もオリジナル曲を作って人前で発表するようになったのはここ数年のことです。それまではずっとベーシスト専門でした。
実は「曲を作らない自分」について複雑な気持ちがありました。きっかけは20年以上前の「ベースマガジン」に掲載されていたKISSのジーン・シモンズのインタビュー記事でした。
(ここからは記憶に頼ってお話ししますが、ご容赦ください)
「君たちは俺のベースプレイについて質問するけど、ちょっと考えてみてほしい」
インタビューの開始早々、彼はインタビュアーを遮りました。
「例えばビートルズ『Michelle』のベースラインは歴史に残るものだ。だけど『Michelle』と聞いて頭に浮かんでくるのはベースラインじゃなく歌メロだろう?だから君たちも、『ベースマガジン』じゃなく『ソングマガジン』を作るべきなんだ」
こんなようなことを話していたんですが、本当に突き刺さりました。確かに、どれだけ凝ったベースラインがあろうとも、まずは歌メロなのです。
そもそも僕がベースを覚えたのもビートルズでした。ポール・マッカートニーのベースラインは「ソングライターとしてのポール」と不可分なんですよね。
この記事を読んだのが20代の頃でしたが、この時に僕の「ソングライターへの劣等感」が決定的になったのだと思うます。
それから20年以上、曲を作ってはボツにしたり挫折したりの繰り返しでした。その後ようやく、2019年ごろから弾き語りでオリジナル曲を歌うようになり、今はツチダズに曲を提供しております。
なので今でも「曲を書く人たち」への劣等感が消えていませんし、もちろん僕が仲間入りできたとも思えていません。まだまだ、勉強ですね。
この記事を書きながら、ドリーム・シアターのジョン・マイアングがやはり「ベース・マガジン」でこんなことを言ってたのを思い出しました。
「とにかく曲を書くことだよ。いい曲を作るためには、その前にひどい曲をたくさん作らなくてはいけないんだ」
(Photo by STRETCH)
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