見出し画像

生産性と余白のバランス〜時間を味方につける〜

テクノロジーの進化によって、仕事も生活も効率化が求められる時代。
AIや自動化ツールを使えば、時間を大幅に短縮できるし、生活の雑事も便利なアイテムで片付けられるようになりました。
しかし、すべてを効率的にこなせば、本当に豊かになれるのでしょうか?
私はモノによっては「あえて時間をかけること」も重要だと考えます。
効率を求めることが最優先ではなく、手間をかけることで得られるものがある。
時間に追われる毎日だからこそ、その瞬間を楽しむことができるかどうかが、人生の質を左右するのではないかと思うのです。

1.あえて時間をかけること

1ー1.ハンドドリップで淹れるコーヒーがくれる余白

今年に入ってから、コーヒーメーカーからハンドドリップへと変えました。
きっかけは、妻が友人からプレゼントでもらったドリップコーヒーセット。
それまでは手軽にスイッチ一つで淹れていたのですが、試しに手で淹れてみると、その過程自体が心地よいことに気づいたのです。
お湯をゆっくりと注ぎ、じんわりと広がる香りを楽しむ。
何気ないこの動作に集中することで、頭の中が整理され、リラックスした時間が生まれます。
ビジネスの世界では「無駄を省く」ことが重要視されますが、全てに適用すべきではないと考えます。
コーヒーを淹れるという小さな時間が、仕事で張り詰めた神経をほぐし、発想の転換やアイデアの閃きを生むこともあるのです。

1-2.花を活けることがもたらす心の整え方

もう一つ、最近意識的に取り入れているのが、花を花瓶に活ける時間です。
スーパーや花屋で気になった花を買い、水を切り、バランスを見ながら花瓶に活ける。
その何気ない作業をしていると、自然と気持ちが整っていくのを感じます。
情報の洪水のようなSNSをスクロールする時間と、花をじっと眺める時間。
どちらが自分にとって有意義なのかを考えると、花を活けることの意味がよりクリアになります。
何事も「成果」を求めすぎると疲弊してしまいます。
しかし、花を活ける時間のように、ただそこにある「今」に集中することができれば、心の余裕が生まれます。

1-3.筆ペンで書く年賀状の時間

デジタル化が進み、年賀状を送る習慣が薄れてきていますが、私はあえて筆ペンで年賀状を書くことを続けています。
メールやSNSで簡単に新年の挨拶を済ませられる時代ですが、筆をとり、相手の顔を思い浮かべながら文字を書く時間には、特別な価値があると感じます。
文字を書くことは、単なる伝達手段ではなく、心を込める行為。
一枚一枚に時間をかけて、手書きならではの温かみを添えることで、受け取った人にとってもより印象深いものになるのではないでしょうか。
また、年賀状用の写真を選ぶ時間も、家族や友人との思い出を振り返る機会となり、そこにも豊かさを感じます。

2.効率と余白、そのバランスが大切

仕事では効率を求めることが大切です。
私自身、情報をまとめる際にはAIなどのツールを活用し、限られた時間の中で最大限の成果を出せるようにしています。
しかし、それと同じ感覚を生活のすべてに当てはめると、どこか「味気ない」気がしてしまうのです。
スピードや効率ばかりを追求するのではなく、「あえて時間をかけること」も意識する。
そうすることで、結果的に仕事のパフォーマンスも上がるのではないでしょうか。

3.まとめ:時間を味わうことで人生が豊かになる

私たちはつい、「速いことが正義」だと考えがちです。
しかし、コーヒーを淹れる時間や花を活ける時間のように、「ただそこにある時間を楽しむ」こともまた、豊かな生き方につながるのではないかと思います。
仕事では効率を求め、生活では意識的に手間をかける。このバランスを大切にしながら、「時間を味わう」という視点を持ち続けたいと思います。

皆さんにとって、あえて時間をかけることで得られるものは何でしょうか?


マイプロフィール:土橋昇平


いいなと思ったら応援しよう!