講演会エージェントが考える講演会の魅力~12年間の現場を経て②final~
盤石な財政基盤の大企業を辞めて、ここを選び働き続けられている理由とは?
私は新卒で国内大手の保険会社に就職し、約3年で退職し、現職を見つけました。
個人的には一回の転職で天職を当てられたと感じております。
(というか、自ら手を加えることで天職にした、という表現の方が近いかもしれません。)
今回は現職の講演業界で働く魅力を整理してみようと思います。
講演業界で働く魅力
講演業界で働くことについて。
ナチュラルクリティカルシンキング
例えば同じ分野の専門家だとしても全く違う主張を展開されることは多くあります。
一般的に講演を聞く際は、インプット情報が偏りすぎていないかクリティカルな視点も持ち合わせながら聴く方も多いのではないでしょうか。
講師として登壇されるような、どれだけ評価されている人であっても、完璧な人はいないため、基本的にはそのまま鵜呑みにすることはお勧めしません。聴く側としても、自身の核(ビジョンやポリシー)があってこそ、その情報が活きてきます。
ただ私は職業柄、すべてをあえて素直にインプットにするようなスタンスを取ってみるのも悪くないと感じております。(実際に私もそれに近いスタイルを取っています)
なぜなら、多種多様な講師がいて、情報の方向性も様々なので、その純度とクオリティを信じ、ミックスさせることでナチュラルなクリティカルシンキングが醸成され、自分のオリジナルの感性に繋がると考えているからです。
これは通常運転でかなりの講演に触れる職業だからこその特権だと思っております。
資本形成のバランスが良い
幸福の要素は、金融資産(自由)、人的資本(自己実現)、社会資本(共同体=絆)の3つに分解できる言われています。(参考:幸福の「資本」論 橘 玲著)
お金だけあっても喜びを分かち合う人がいなかったり、自己実現を感じなければ幸せを感じにくいですし、人間関係が充実してても貯蓄がなければ不安になります。
この講演の業界(特にジャンルを問わない多種多様な講師派遣に携わる現職のようなところ)に身を置いていると、工夫次第でこれらの資本をバランスよく高めていけるということを実感しております。
まず、金融資産。
これについては講師活動をしているお金の専門家の話を聴くことで学びを深められ自らも実践できます。
その学びから得た金融資産を高めるための方法の最適解の一つを拙著の第5章「会社員のままでお金が増える投資の最適解」あたりでも紹介させていただいております。
次は人的資本について。
人的資本とは、企業の構成員としての個人が持つ資質(倫理観、協調性、リーダーシップなど)や能力(知識、技術・技能など)を、企業の付加価値を生み出す資本とみなしたもの、とされています。(参考:NRIより)
また橘氏の書籍では、人的資本の部分を「現代社会において、仕事を通じた自己実現」と表現されています。
こちらに関して振り返ってみると、自らの司会やMC、講師活動、YouTube運営、書籍出版など手掛けられたことは、自己実現かつ自分の所属している会社の付加価値向上にも少なからず繋がっていると思いますし、これは様々な一流講師からの学びを有機的に繋げられたからこそ具現化していると思っております。
最後に社会資本について。
幸福の資本論では、社会資本は人的ネットワークのことを指しています。
これは強いつながり(家族や親しい友人等)と弱いつながり(仕事上の関係性等)に分解され、強いつながりは小さくし、弱いつながりは大きくしていくことが幸福のポートフォリオとしてはいいようです。
この弱いつながりの観点で言うと、多種多様なジャンルの講師にアクセスでき時間を共にできるポジショニングはその宝庫だと言わんばかりの環境だと思います。
例えば、講演会の控え室でのお話や食事なども非常に有り難すぎる時間で、この仕事に感謝せずにはいられません。
何より大切なこと
以上の話を展開した中で、改めて思うことは、環境をものにするためには、「方向性とアクション」がまず前提にあるということです。
どれだけ環境が良くても、行動しないことには望む方向には変わらないですし、自らの考え方と違った方向に動いても結果はよくはならないことは冷静に考えればわかることです。
例えば、自分は幸せになりたいと思っているのに、上記の3つの資本を作り上げるための行動をしていなかったり。
拙著にも書きましたが、私は清貧でもなく、濁富でもなく、清富の道を選び続けたいと考えております。
人間なので時折間違った選択をすることもあるかと思いますが、気づいたら都度方向転換をしつつ進んでいきたい所存です。
そしてもう一つ、忘れてはならないのは、会社員は最初から天職に巡り会えることはないと心得ること。
例えば、自分で起業をする場合は自分のポリシーを反映して会社を作り上げればいいのですが、会社員の場合は、誰かの会社にまずは飛び込むということです。
起業することに勝る会社員のメリットは、拙著のベクトル合わせによる仕事のインパクトの部分で紹介してますが、ベクトルを合わせるためにまず、守破離という段取りがあります。
入ってみてちょっと違ったなんて当たり前の話であって、だからこそまずは守破離の守を習得し、破、離という過程の中で自分にとってのベストな環境=天職を創り上げるという意識が大切だと思います。
おわりに
今回も長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事を通して、講演業界で働く魅力が少しでも伝わったらこの上ない喜びです。
少しでも面白いなと思う方がいらっしゃったら、是非スキやフォローもしていただけると幸いです。
ではまたお会いできることを楽しみにしております!
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