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講演会エージェントがMCをやる理由

今年の夏はボクシング元世界チャンピオンの竹原慎二さん、スノーボード五輪金メダリストコーチの佐藤康弘さん、放送作家の野々村友紀子さん等、錚々たる講師の方々のディスカッション形式講演のMCを務めさせていただきました。
※冒頭写真は7月に竹原慎二さんと登壇したものです。

講演会のエージェントは基本黒子で前に出ることはないのですが、私はこのMC活動を通して講演会のエージェントだからこそMCをやったほうがいいだと確信しております。

”黒子のくせに前に出るんじゃない。”
”エージェントなのにMCをやることで他の仕事が疎かになるのでは?”

このような声が耳に届かなくはないのですが、実際に現場でお客様(聴講者)の表情を見て、MC登壇の回を積むごとに講演会のエージェントだからこそMCをやったほうがいいという考えが、より確信に繫がっております。

なぜそう思うのか?

私なりに振り返っていきたいと思います。


講演会エージェントがMCをやる理由

①講師の気持ちがわかり、エージェントとしてのモチベーションが上がる

講演会のエージェントの仕事は、主催者と講師の間に入る仕事です。互いの主張に落としどころを付け、ベストなコンテンツを届けるべく調整をしていきます。
私も2012年から10年以上この役回り(調整役)を務めていますが、登壇者として経験のない状態の時、本当の意味での講師の気持ちがわからないと思わざるを得ないことが多々ありました。
どのようなことも経験しないことにはわかりえません。
どう段取りすれば講師として気持ちよく講演に臨めるのか?
これは現場で一緒に講師と登壇するからこそ肌感覚で感じられます。
そしてその経験を日々のエージェント業務に落とし込むことができるのです。

②登壇者のマーケットが拡がる

講演は基本的に一人で登壇し60〜90分間程度の話を展開していくものです。
例えば、輝かしい実績を残しているアスリートであったとしても、全く違う「競技」である講演というものは登壇のハードルが高くなります。
でもその実績の奥に潜んでいる学びは、シェア出来るのであれば出来る限りそうしていただきたいものです。
そこで、MCがいることで登壇のハードルは低くなります。
主催者様の意向を汲み取り、エージェントが自ら台本を作成することで、登壇できる方々が拡大され、講演会のマーケットそのものが拡がります。

③講師の講演テーマを拡大できる

MCなしでお一人で講演ができる講師の場合でも、既存の講演テーマから可能性を拡大できるというメリットもあります。
例えば、ある講師がいて、その講師はモチベーションアップやコミュニケーションについてのみの講演はできるけど、主催者様としてはその講師にどうしてもチームビルディングについて話してほしいというニーズがあることがあります。
そういった場合、エージェントがMCをしチームビルディングに特化した台本を作り、一度実施をしてみることで、講師としても「このテーマでも話ができるかも」という発見にもつながり新たなテーマ拡大のきっかけにもなったりします。

④主催者や聴講者の悩みに寄り添うことができる

MCはエージェントじゃなくてもアナウンサーのようなトークのプロにお願いすればよいのでは?
もちろんその考えも間違いではありません。
ただ、エージェントがMCをやるメリットは非常に大きいものがあります。
それは最初の問合せ段階から、その主催者様の講演にかける想いやねらいをキャッチアップことができ、エージェント自ら台本を作成し講演に臨むことで、主催者様、講演に参加する聴講者の悩みに寄り添った場を提供することが可能となります。

⑤売上が拡大する

MCありで講演を実施する場合、当然ながらMC料も講演料に加算されます。
講演会の講師における講演料とは別途に発生するMC料が加算されることで売り上げ自体が拡大します。
④で紹介したような主催者や聴講者の悩みに寄り添うという点に大きなメリットを感じご依頼いただける主催者様も多いため、講師や主催者、そしてエージェントが所属する会社の三方良しとなる取り組みとなります。

⑥登壇者(MC)自身の収入も上がりエージェントの仕事の魅力度が増す

⑤に伴い、その売り上げの一部を登壇するエージェントがMC料としていただくので、登壇者自身の収入アップにもつながります。
一般的にエージェント業務というものは非常に多岐にわたる調整が必要になりなかなか大変な業務です。
その割にと言っては何ですが、なかなかエージェント業務で発生する手数料だけでは収入を上げていくことが困難です。
そこでこういったエージェント業務に付随する形で発生するMCとしての登壇料を獲得することで、持続可能な未来に希望を感じられる働き方につながると実感しております。

以上、これらについて振り返ってみましたが、講演会エージェント兼MCが増えることで、講演業界のアップデートにもつながると私は信じております。

今でこそ、この活動における逆風も感じますが、10年後20年後・・・の未来を考えると貫いていくべきことだと私は考えます。

少しでもこの想いが拡がり、講演会エージェント兼MCとして活動する方々が増えていくことを切に願っております。
私自身、講演会のエージェント兼MCとして活動する方々が世の中に多発するまで、突き進んでいきたい所存です。

ということで今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

この記事を通して、講演会のエージェントをやってみたいと思う方が増えたら嬉しいですし、
もしくは講演会のエージェントをやっているけど大変でなかなか先が見えない、、、と思っている方に少しでも希望を感じていただけたら嬉しく思います。

今後も「会社員にしかできない最高の働き方」の内容に付随した情報発信をしてまいりますので、参考になりそうだなと感じられた場合はスキやフォローいただけると幸いです。
(少なくとも月1記事は公開していきます)

マイプロフィール:土橋昇平


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