勉強ができるようになるための本質
どうすれば模試の成績を上げられるのか、どうすれば定期試験でいい点数を取れるのか
これは勉強が苦手な中高生にとって永遠の課題であると思います。
これについて、周りの勉強ができる人、できない人を数多く見てきた僕なりの答えを持っています。
それは、予備校でいい授業を受けることやいい講師の話を聞くことではありません。予備校や講師は、成績を上げるための便利な道具でしかありません。道具があっても使い手が適切に使わなければ意味がないのです。自分のレベルに合わない授業を受けても自身の成績は上がりません。勉強ができるようになった気がするだけです。
結論から言うと
自学自習力
を高めることです。
自学自習力とは言葉の通り自分で学んで、勉強していく力です。
これを聞くと
「俺も自分で参考書買って勉強しているよ」と思うかもしれません。
では「その参考書なんのために勉強しているの?」と聞かれると多くの受験生が答えられないのではないでしょうか?
本当の意味での自学自習力とは
①自分の足りないもの、必要なものを正確に把握し、
②適した参考書を自分で選び、
③自分で参考書の知識を血肉にする力です。
この力があれば、最初に偏差値がいくら低かろうが、いくら定期試験で赤点をとっていようが、そこから圧倒的な成長が期待できます。
今までに、部活や遊びに打ち込んでいて全然勉強ができなかった人に、いざ受験勉強を開始したらすぐに逆転されてしまったという経験があるのではないでしょうか?
こういう時に「あいつはもともと才能があったんだ」とか「頭が良かったんだ」とか思うべきではありません。才能や頭の良さといった曖昧な定義に答えを求めるべきではありません。事実、彼らも勉強していなければ成績が悪かったわけですから。
この自学自習力は、大学受験だけでなく、資格やプログラミングの勉強などさまざまな局面で活かされます。生きていく上でずっと続いていく勉強において事あるごとに鍵となっていく力なのです。
何も考えずに予備校の講師や学校の先生の言うことにしたがって大学受験をなんとなく乗り越えるより、大学受験を通してこの自学自習力を高めてみてはいかがでしょうか?
自学自習力も才能といってしまえばそれまでですが、僕の考えではちょっとした考え方や習慣によって高めていけると考えています
自学自習力を高めるために最も大切なこと、それは
自分の力を正確に知ること
です。
自分が何をわかって、何が分からないのかをはっきりと知ることです。
自分の力とは、模試の偏差値や順位だけではありません。
僕の考えでは、勉強ができるできないは模試や定期試験の点数だけでは決して測れないと思っています。
勉強ができない人が、たまたま自分の得意な分野が出題されたとか、なんとなく数字をいじくったら解けてしまったとかでいくらでも変わってしまうからです。
模試の点数や順位とは、所詮は問題の質や周りのレベルに左右される曖昧な基準でしかないのです。ただの数字といってしまえばそれまでなのです。
一つの問題に対して
自分がどこまでがわかって、どこまでが分からないのかを正確に知ることが最も大事なことです。
自分の思考がいかに整理されているかが最も大事なことなのです。
ぐちゃぐちゃした頭でもなんとなく解けてしまったというのを、長年積み重ねた結果、問題のレベルや知識の量が増えるにつれて対応できなくなるのです。小学校の算数ならみんな同じように解けるのに、高校数学は全く分からないという人が生まれてしまうのです。
自分の力を知るためには、完璧主義にならなければいけないのです。少しでも曖昧なところを残してはいけません。
曖昧なままで次々に新たな知識を入れるから、頭の中がぐちゃぐちゃになっていくのです。
もし自分の分かるところと分からないところがはっきり整理されたらどうなるでしょうか?
何を勉強すればいいのか迷うことがなくなります。
問題を解いて分からないところを調べる、知識として吸収する。
勉強そのものが非常にシンプルになります。
勉強ができない受験生は、自分の頭がぐちゃぐちゃした状態で、予備校の講義や参考書、効率の良い勉強ノウハウを次々にインプットしてしまいます。だから余計に頭がぐちゃぐちゃしてしまうのです。
彼らの頭は、乱雑に並べられた本棚に例えられると思います。
本屋さんの本棚のように作者の名前順にきちんと整理されていないのです。
そのくせに新たに本をたくさん買うから、昔読んだ本がどこにしまってあるのかもはや分からないのです。
彼らは受験に必要な知識はすでに持っているのです。
取り出せない頭になってしまっているのです。
だから彼らがまずやるべきは、新たに本を買うことではなく、自分の本棚を整理することです。
それができて初めて新たに本を買うことに意味があるのではないでしょうか?
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