推しの子 考察 父親について
推しの子において母親や母性愛については深く語られている
しかし父親については不自然なほど全く語られていないのは不自然な点である
私は今後一気に語られるからこそ、語られていないのだと考えた
そんな父親について焦点を当てて深掘りした上で今回は考察していきたいと思う
推しの子主要キャラクターの父親情報まとめ
アクア・ルビー→カミキヒカル?
雨宮吾郎→父親は分からず
天童寺さりな→家族と幸せに暮らす
カミキヒカル→今のところ分からず
星野アイ→父親失踪
有馬かな→他の人を好きになり出ていく
黒川あかね→家族と幸せに暮らす
このようにさっぱりとした描写がかなり多いのだ
これらはミスリードを誘いつつ、なにより雨宮吾郎、星野アイ、カミキヒカルの父親に関しては、彼らがこのまま責任を取らずに描写もされず終わるのは読者にとって消化不良になると予想されるため、メタ的には断罪が必要なキャラクターである
なぜなら重大な過失があるからだ
雨宮吾郎の母親も父親がしっかりしていれば助かったかも知れないし、吾郎自身も祖父母の家に預けられて気まずい思いをしなかったかも知れない
星野アイの父親も失踪して居なければ虐待されずに幸せに暮らせたかも知れない
カミキヒカルも予想ではあるが、欠けた演技をしているという描写が有り、恐らく両親がいない可能性が高く、目が黒星だったため復讐に燃えている可能性が高い
雨宮吾郎の父親、星野アイの父親、カミキヒカルの父親が同一人物だとしたらどうだろうか
雨宮吾郎の父親も同一人物だとすると年齢がおかしいように思えるがそれは転生したからで辻褄があわせることが出来る
語り部は不思議子供にまかせれば一石三鳥である
その場合考えられる犯人は上原清十郎、一護社長、鏑木P、ララライ座長金田一辺りが考えられるが、今回、私が考えるのは上原清十郎である
なにより、これみよがしに犯人です、とカミキは出てきたが大抵、ミステリーやサスペンスにおいてこの様に出てくるキャラクターは犯人ではない
カミキヒカルと誤認させるためにミスリードをさせる情報をバラまきつつ、読み返せば真犯人は自然な形で別に居た形にするのがベストである
何故上原清十郎が怪しいのか
彼は作中で女遊びが酷いとされている人物で、心中当時五歳だった姫川大輝からも上原と言う名字をあえて名乗っておらず、恐らく成長する過程で上原清十郎は女遊びが酷かったとどこかで聞けるほど、彼の悪行は界隈に知れ渡っていたようだ
このようなキャラクターは推しの子において他にいない
そして上原清十郎の妻、姫川愛梨はカミキヒカルと関係を持った可能性が高いキャラクターである
何故カミキヒカルは姫川愛梨と関係を持ったのか、それは復讐に他ならない
当時カミキヒカルは11歳であるが故に、上原清十郎が自分の父だとわかったとしても物理的に復讐することは身体能力の観点から難しい、その上で間接的な魂の殺害と呼ばれる「托卵」と言う行動に出たのだろうと考えられる
その上で、星野アイもどこかで自分の父親が上原清十郎であるとわかったのならば、カミキヒカルと星野アイは兄弟であるため、仲が良くなるのも頷け、父親を倒すための共闘関係を結ぶのは想像に難くない
兄弟同士ではあるが欠けた者同士、初めて人を愛せたかも知れないという実感が兄弟間であったため、星野アイが家族なら愛せるかも知れないと言う心情に向かわせ、子供を作る流れになったのは言うまでもないだろう
その上で彼女たちは復讐を決行する
カミキと共謀し、時間を指定し上原清十郎に画像のような電話をアイにかけさせ、姫川愛梨にその情報を流し、上原の浮気の情報を聞かせることで仲違いさせ、カミキの仕込みである托卵という合せ技も適宜暴露することで彼らは心中に至ったのだろう
恐らくアイは復讐のために上原とも寝たことがあり、上原には自分達の子供だと嘘をついてたと考えれる
斯くして、彼らは遂に復讐を遂げたのである
しかしここで一つ疑問が生じる、カミキヒカルから動機がなくなるため、ならば何故星野アイは殺されたのか?である
星野アイ殺害の犯人は?
結論から言ってしまえば片寄ゆらであり、彼女はB小町の元メンバーでもある可能性が高い
そして、星野アイからかなり信用されており、妊娠の事実を唯一聞けた人物の可能性がある
小説45510において、星野アイはメンバーと仲良くしたいが、他メンバーからは嫉妬から嫌われていると言う描写がある
しかし白米が嫌いなアイが、安心してロケ弁を綺麗に平らげるほどメンバーには心許していた
そんな中、嫉妬に狂い、嫌がらせを行ったメンバーはすぐ首になった
ならば他の嫉妬に狂ってるメンバーがやることはなんだろうか
そう、情報集めである
星野アイに取り入り、心を許して話せるメンバーになり、スキャンダルを手に入れる事が最重要課題になる
そしてまんまと星野アイ妊娠の情報を星野アイの口から聞き出すことに成功した片寄ゆらはこう考える
「赤ちゃんを生むのがアイの望みならばそれを潰してやる」と
なぜならそれが一番の嫌がらせになるからだ
スキャンダルを暴露した所で事務所とB小町がなくなりメンバーとして困った自体になるためだ
宮崎の病院にアイが入院している時にゴロー殺害を企て、ファンとして一番目立っていたリョースケ君にアイ妊娠の情報を流し、共に宮崎へと向かい、実行に及んだと考えられる
カミキヒカル犯人説ではどこでリョースケと知り合ったのか、ララライ役者であるカミキヒカルの情報をリョースケが何故信じるのか?といった疑問が生じるが、B小町メンバーである片寄ゆらならば全て解決である
ファンならば同じB小町のメンバーである片寄ゆらを知っているし、同じB小町のメンバーが言うなら信憑性は高いだろう
しかし結果は無事出産され失敗に終わる
この画像の不思議子供の証言も、当時アイが16歳であるため、B小町メンバーも同年代だとすれば、夜間にパーカなどを被られれば中学生くらいの男の子に誤認することはあり得る
そして神の使いである不思議子供も万能ではない
犯人をわかっていないのである
だからルビーに犯人探しを託している
しかし実際に犯人探しを積極的に行ってきたのはアクアである
ならばアクアを含めた「それを探すのが貴方「達」の役目じゃない?」とするのが正しいはずである
恐らくアクアは盲目的に犯人が父親だと決めつけているため、捜査能力に偏りが有り、実際にカミキヒカルを見つけたのもあかねであるし、不思議子ちゃんからはあまり期待されていなかったのかも知れないし、何より当時アクアは上原清十郎が犯人だと決めつけ、もう復讐を止めようとしていたので不思議子供目線では捜査能力に難アリと言わざるを得ないのだ
何故ドーム公演前に殺したのか
恐らくアイの力ではなく自分の力でドーム公演に行きたかったため、アイが邪魔になり殺害するためにリョースケに情報を渡したと考えられる
当初はアイがいなくなれば事務所もB小町も終わりだと思っていたが自信と人気が着くにつれてアイが居なくてもなんとなるという思いが大きくなっていったのであろう
そして白いバラを持たせることで事あるごとに白いバラを送る星野アイの夫であるカミキヒカルに偽装させた
そして成功にいたり、アイを抜かしたB小町で今度こそと意気込んだが結果的には大失敗に終わり、アイドル人生を諦め、俳優片寄ゆらとして生きていくことになったと考えられる
カミキヒカルは何をしていたのか
恐らくアイを殺されたことでカミキヒカルも調査を開始する
なにしろ上原清十郎を殺し、復讐から開放されたと思った途端にこれである
お互い20歳と19歳になり、ドーム公演と言う夢の舞台が終わればそろそろ子供に父親として紹介してもらい、家族として幸せに暮らそうとして居たのかも知れない
しかしそんな幸せな未来は訪れなかった
そんな彼がすることはなんだろうか?
苺プロダクションへの潜入である
情報を集める必要がある
偽名を使うにしてもかなり違う名前だと最初は戸惑うだろう
だからこそカミザキヒカルである
そして長い時間をかけ、片寄ゆらという犯人を見つけ出し殺した
15年の嘘公開の少し前だと考えられる
全ての復讐は終わったが、息子が自分のことを映画で断罪しようとしている
しかし、自分にはアイを護れなかった事、父親らしいことは一つもしてあげることが出来なかった等の負い目があるため甘んじて受ける覚悟をしていると考えられる
また片寄ゆらに向けた語った「価値ある君の命を奪ってしまった僕の命に重みを感じる」というのも、アイドルとしての価値がなかったのにも関わらず、もっともアイドルとして価値のあったアイの命を奪ったことに対する皮肉であり、普段の自分の命に価値はなかったが、アイの無念を晴らしたことで少しは価値を感じることが出来たという感想である
そしてサイコパスのように書かれているのは全てミスリードを誘うためである
恐らく苺プロダクションに潜入した理由にアクアとルビーを見守るためというのもあったのだろう
しかし、アクアが成長し、顔が似てきたことで正体がバレるのを恐れ、カンザキヒカル名義での行動に支障が生じたため、別の方法を探す必要があった
これなら顔がバレず、声をも作っているためバレることはないだろう
カミキヒカルは普段スーツを着用してることからも筋肉でバレるのを防ぐためだったのだろう
こうして彼は自分の子供を影から支えつつ、復讐を終えることに成功したのである
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