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ああ!そうか! を探しにいく

子どもが初めて異国の地へと旅立った。
はじめるきっかけなんかいつも探してる。
本当に手放す勇気がなければ扉は開かれないんだ。

何かを失うと、その穴に風が入ってくる。冷たい水が入ってくる。
寂しさでなく豊かさで満たされていくなんてイイ。

トビタツ背中を見送って、今はまだカオが穴になっている。
カオナシってそういうことか。

こんな小さな穴に足を止めてくれたあなたの優しさに
しばらく甘えてみることにした。
どうもありがとう。


生まれる言葉


ポンっと、突然言葉が浮かぶことがある。

ああ!そうか!
って、ヒラメキに近い。

9歳の帰り道、大学の動物慰霊碑の前、チューブを外したばかりの父との時間、成田空港からの帰り道、これまでにたくさん。

閉まってあった叫びだったり、ずっと感じていた違和感だったり、ただただ溢れ出る感謝だったり、多分ずっと考え続けていることが突然閃く。

子どもの頃から答えがでない問いを立てまくってきたのだから。
脳はいつだって疲れてぐるぐるしたまま朝がきていつもいっぱいだ。
先延ばしになってることだって、ありすぎて、もうわからない。

ワタシはこれまで「ああ!そうか!」に出会いたくて生きてきた気がする。

リンク高校生


いってらっしゃい!

心配かけないように涙はみせない。
どんな言葉がいいかなんてわからなかった。

正解なんてあるかわからないから、
ジタバタしたっていいし、スッとしてたっていいんだ、本当は。


「すべての答え合わせは、人生終わる時なんだけどね。
ちっちゃい答え合わせで違うなって思っても、
最後にこれわかってよかったなって爽やかな気持ちで終われたらイイな!」

そう言ったのは、高校生のワタシだ。

死装束はフワッとしたのがいいとか、
六文銭より白いカラーの花がいいとか。
今もなお全くの大往生の予定。

30年前のワタシの方が今よりずっとクリアな言葉を持っていた。

爽やかな最期って、多分相手も爽やかにしてくれるよね。一早く。
悲しみとかじゃなく、なんかこう豊かな。

失うのに満たされていくなんて、ステキ。

過去のワタシと今のワタシの子、二人の高校生を見送りながら、
今も変わらない価値観の水脈を見つけた。

気づかなかったけど、ずっと新しい水が流れていたんだ。

トビタテ


わが子がジブンの目で世界を観に飛び立って行った。

かつてのジブンも高校生の時に初めて飛行機に乗った。
あ、離れる。
重力に逆らって浮かんだ時のこと思い出す。

変わらないジブンと、離れたジブン。
飛行機後の高校生は不可逆生。
もう元には戻らない。

わが子を送り出しながら、離れるを追体験する。
高校生で止まっていたワタシの言葉も起きだしたみたいだ。

今日も境目のない繋がっている空を見ている。
ガンバッテイルネ。
手を放していく。

力強さが届く。
また新しい風が入ってくる。

帰る場所は同じでも、新しい人になっている。

ワタシも、忘れていた言葉を新しい言葉に紡いでいこう。



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