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今のままではいけない、だからこそこのままではいけない
平素よりお世話になっております。
東京理科大学経営学部経営学科 4年 細谷俊輔です。
日頃より、東京理科大学I部体育局サッカー部の活動に多大なるご支援とご声援を賜り、誠にありがとうございます。この場をお借りして、保護者の皆様、OBOGの皆様、スポンサーである株式会社テラスカイ様、株式会社ベネフィット・ワン様、学校関係者の皆様、そして、安形さんをはじめとするチームスタッフに感謝申し上げます。
来季以降も厳しい戦いが予想されます。
今後とも、お力添えの程、何卒よろしくお願い致します。
前回の投稿について
彼とは、今年で7年目の仲となるらしいが、話が噛み合ったことは一度もない。いつも彼の変化球に惑わされ、受け止めてあげることができなかった。
しかし、どんな状況下でも、己に矢印を向け続ける姿勢は、純粋に尊敬できる。幹部学年時に、主務として何も成し得なかった彼だが、最後にチームに残したものは大きいはずだ。
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本題
いつも茶化し合っている同期たちが、自身の本音と周囲への感謝を珍しく口にしている。みんなの腹のうちが知れて、なんだかこそばゆい。
一方、私自身は書くことがなかなか思い付かない。本来の投稿日を一日過ぎた今日もまた、気づけば日が沈んでいた。
新人戦で初戦敗退となり、露骨に落ち込んでいた後輩の姿をふと思い出し、彼、彼女らに向けて書くことにしよう。
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試合後に、先輩方の白熱した議論をただ見ていることしかできなかったデビュー戦からあっという間に引退を迎えた。
私が得点し、チームメイトと喜びを爆発させる。あの瞬間がたまらない。
でもやっぱり、私の中での強烈な経験と言えば、東京都1部リーグで僅か1勝しかできなかったこと。
そんな私から、来季、1部リーグを戦う後輩達に伝えたいことは2つ。
1つは、隣にいるやつを信じること。
耳を傾けること。背中を押してあげること。一人で抱え込まないこと。恐れずに行動すること。
みんなで敗北の責任を共有し、勝つ喜びを分かち合う。”学生主体”が過ぎる理科大サッカー部でしか味わえないものがそこにはあるはずだ。
2つは、人と違うことをすること。正確には、優位性を作ること。
私がサッカー人生をかけて培ったことは、自分より強い相手を打ち負かす術だ。
試合に出たかったら、ライバルより2倍、いや3倍練習する。ただ練習すればいいわけじゃない、弱みと向き合い自分のストロングを突き詰める。
相手チームに勝ちたいなら相手より走る。戦う。自分たちの形に持って行く。
来季は、自分たちより才能のある奴らが、優れた環境で、作り込まれた練習をしている。2時間にも満たない練習時間を、どのように過ごすか。
いや、時間だけは平等にある。練習以外の時間を何に費やすか。
考えて考えて、それでも考える。そうやって、ゴールから逆算してプロセスを積み上げる。
言い訳なんかいくらでも思いつくような環境で本気のサッカーをする事を選んだ。このチームならではの武器で、結果を追求して欲しい。
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私達も、先輩方に「来年は勝てない」「最下位独走だ」と言われた。
そこに反骨心を持って挑んだものの、その言葉通りの結果となった。
後輩達には、大好きなサッカーから逃げたくなるような時間を過ごして欲しくない。
度重なる怪我によって、意気消沈していた私を励ましてくれたように
このチームが、誰かに勇気や活力を与えるような存在であり続けることを願っています。がんばれ。
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次回予告
次回は、右足に打ち込んだ「極太ボルト」を駆使し、理科大のゴールに立ちはだかってきた男、清水なつの登場だ。
彼は信じられないような行動力を持っており、サッカー、ビジネス、学業、恋愛、その得意分野は多岐に渡る。
忘れてはいけない。彼はキーパーだった。キーパーは疲れない。だからこその行動力である。
普通に生まれ、普通に過ごしてきた人間がなぜキーパーを選ぶのか、いささか疑問に思う。