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笑いなし涙なし

「平素よりお世話になっております。工学部建築学科4年の平野大地です。」
指定された通りに書き出してみたが、このブログを読んでいるあなたから平素よりお世話してもらっている覚えはない。次回以降のブログでは全員が必ず自己紹介ギャグを書くなどの遊びを見せてほしい。得点力の向上につながると思うので。
 
 
さて、私が理科大サッカー部を引退してから一ヶ月近く経った。サッカー部員のみなさんと全く会っていないこともあり、自分がサッカーをしていたのは随分前のことに感じる。引退した次の日から一度もサッカーボールに触れていない。
 
振り返ってみれば、私のサッカー人生は自分への苛立ちと共にあった。上手くいっている時期がなかったわけではないけど、ずっと何かが足りなかった。その苛立ちを原動力に毎日練習していた。もちろん、単純にボールを蹴ることが楽しかった。
 
しかし大学生になってからは、敗北と向き合えなくなった。負けた日はどうしようもなく悔しくて、何もしていないとフラッシュバックして発狂してしまうから、サッカーとは全く関係ないことをしてやり過ごすようになった。だからこそ、どんな内容の試合でも分析をしてくれる仲間のことは心から尊敬している。

大学3年のとき、初めてサッカーを辞めたいと思うようになった。中々勝ちきれなかったこともあるが、チームの脆さを感じる場面が多く試合をやっていて楽しくなかった。それでも週3で5時に起きて電車に飛び乗ることができて、自分のサッカーへの情熱を確かめるように朝練に行っていた。4年間で1度も遅刻しなかったのは、国から表彰されてもいいレベルの偉業だと自負している。

今シーズンの前半戦、連勝しているときはチームの一体感も感じられて試合をするのが楽しかった。結局、勝っていれば楽しいし、負けたら最悪というわけだ。終盤戦は昇格を争っているチームにことごとく負けてチーム状態も悪く、正直、早く引退したいと思っていた。締まったゲームができなかったことは残念であるが、終わってしまったことは言ってもしょうがない。
 
そんなこんなで、サッカー部を引退したら、もう当分サッカーには触れたくないと考えていた。明日から全く違う自分になろうと。解き放たれるぞと。その思いとは裏腹に、今でも毎週プレミアやclを見てはスーパーなプレーに興奮したりしている。なんだよ、BSが見れる祖母の家のテレビに齧り付きながらプレミアを見続けていた自分のままじゃないか、とどこか嬉しくなったりもする。だけど確実に時間は流れていて、私は夢見るサッカー少年ではなくなったし、あの頃のスターたちはみんな監督をやっている。

最近更迭されたジェラード


つい先日、理科大が東京都1部リーグに昇格することが決まった。昇格を伝えるメッセージが来た時、ああ、よかったと思った。来年自分が1部で戦えるわけでもないのに、よかったと思った。シーズン前は優勝しようと意気込んでいたのに、昇格してよかったと思った。よかったと思えた自分に安心した。
 
都1部で戦えるのは本当に羨ましい。リーグのレギュレーションが変わったといえ、私が入部したとき都3部にいたことを考えると大きな躍進である。しかし、前述したように昇格を争ったチームにことごとく負けたのもまた事実である。周りのチームと同じ質量の積み上げでは来年は当然負け続けるだろう。

現状、来年戦う全てのチームが格上のチームだなんて最高じゃないか。強いやつらをいっぱい倒せるチャンスがあるなんて最高だ。後輩のみなさんには最高のチャレンジを楽しんでほしい。来年のこの時期、順位表を見た私を驚かせてくれることを期待している。
 
 
ここまでで終わろうと思ったが、あまりに味気ない文章に感じたので、最後に近年私がテーマにしている言葉でも紹介しようと思う。

「目の前に落ちているゴミを拾える人間になる」
これは高校の時に出会った言葉だが、当時は「まあゴミ拾える人は良い人だよね。」くらいにしかとらえていなかったように思う。

失敗が重なり始めたある時、このままではいけない、どうやら自分の習慣を見直す必要があるぞ、と思い立った。そのとき自分が小さなストレスを放置することが習慣づいているくせに、失敗したときには悔しがる卑怯な人間になっていることに気がついた。書いていて悲しくなるけど、これが現状の私である。そこで、小さなストレスをクリアしていく習慣をつけようと考えた。習慣という言葉を何度も使っているが意識せずともできるレベルという意味で使っている。

目の前のゴミを拾うのは面倒だ。誰かに感謝されるわけでもないし、ゴミを手に持つことになる。だけど、道が少しだけきれいになり、誰かが気持ちよく通れるかもしれない。つまり、そういう「ちょっと面倒だけど誰かが気持ちよくなること」をしていこうと決意したのである。小さな習慣の先に大きな結果があるから。あいさつとか、荷物をきれいに並べるとか、ビブスを手渡すとか、その行動そのものは重要ではなく、それらが当たり前にできる集団であることが重要なのだ。それが習慣づいていたら試合中に気になったシーンを映像で見返してどうしたら改善できるかを考えることもできるのではないか。とはいえ最初は意識しないとできないわけだから「目の前のごみを拾える人間になる」をテーマに生活しているというわけだ。

それっぽいことを言ったところで終わりにしよう。ありがとう、さようなら。

みんなかわいいね。

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