伊部のオタクと行く藤原肇を探す旅
皆さんこんにちは。Yuatoです
noteを開設したはいいものの
なかなか書くタイミングがなかったりしたので
今回は愛してやまない岡山県の伊部に行ってきたので旅行記を書いていきたいと思います。
まず伊部とは
伊部とは岡山県備前市にあるJR伊部駅周辺の地域を指しています。昔は伊部町と自治体として独立していたらしいのですが、今は備前市の伊部地区と呼ばれています。
「備前焼のふるさと」と呼ばれているくらい備前焼という焼き物が作られていて、日本のみならず世界各国からも訪れる人が多い町です。
じゃあそんな町をアイマス研で紹介するくらいだから関係あるんだろうと言ったらもちろんあります。関広見祭りよりあります。
(いつかコラボしたらぶったまげますw)
伊部は備前焼のふるさと。そして備前焼と言えば……
藤原肇ですね。
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藤原肇についての説明は省略させていただきますが、岡山県出身のアイドルで陶芸家の祖父がいます。そのため昔から陶芸を嗜んでいる子です。
ただ備前焼作家であることははっきりと明言されていないと思います。ただ岡山で生産されている陶芸品と言ったら備前焼が有名ですし、【吟風爽日】藤原肇のカードでは備前焼についての話が出ている上、公式コラボも行っているのでほぼ確定で備前焼作家の孫娘であると思います。
そんな藤原肇の故郷(かと思われる)伊部に初伊部のアイマス研の友達と行ってきたので旅行記を書きたいと思います。
0日目(8/30)
なぜ0日目?この旅は前日から始まります。
まず自分たちは青春18切符で約12時間かけて伊部に行くつもりでした。ですがこの時中国地方あたりに台風10号が発生しており、電車が止まったりしていてそれは伊部も例外ではありません。
なんと伊部駅を通る唯一の電車「赤穂線」が前日の段階で計画運休が決定しており、強制的に初日の伊部インが不可能となりました。
また静岡の東海道線も運休が決まっていたためどうしようもありません。
しかし、向こうに着く1日には台風が通り過ぎており、何よりも友達に南大窯で藤原肇のソロ曲「あらかねの器」を聴かせねばならないという使命感の元、山梨を迂回して運休してなくてギリギリまで近づける兵庫県の相生まで行くことにしました。
1日目(8/31)
ついに当日がやってきました!!
朝早く起きてウサミン星としてあまりにも有名になってしまった津田沼駅から青春18切符を使って友達と合流しようとします。
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そう……青春18切符を使ってしまったのです……
後に起こる悲劇も知らず、友達と集合する御茶ノ水駅に着き急いで合流したあと入ろうとすると。目の前に現れるのは
「同一行程に限りグループ使用可能」
とんでもないミスを犯しました。初めて使うので色々調べていたはずなのですが、なじか勘違いをしていたそうです。そのため改めて1枚別途で購入し旅行を開始しました。元々自分が1回使っていたので2人で往復するから4回分でピッタリ5回という完璧な計算が非常に狂いました。それも9月の頭という利用可能期間が迫ってきている中で……
(結局どうなったかはこの時の自分には分かりません……)
兎にも角にも、時間は無いので急ぎつつ相生に向かいます。途中運休や遅延の情報が流れてきましたが、蓋を開けてみたら予想通りの時間に着けたのは、最初の大トラブルがあったから神様も見放さなかったのかもしれないですね……
無事22:30頃に相生駅に到着し、近所の24時間スーパーでカップ麺を買って東横インで食べていたら初日は終了です。
2日目(9/1)
朝がやってきました。10:00から伊部にある宝山窯さんで陶芸体験を予約していたのでそれに間に合うように9:45に約28時間かけての伊部インを達成しました!!
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宝山窯さんでろくろ体験
宝山窯さんに着くと気さくなおばあちゃんが笑顔で迎え入れてくれて
「台風だし遠いところから来る予定だったから来られるか心配でした〜」
って言われ「確かに千葉からだと来れないだろうなぁって普通考えるか」と我に返りましたw
(ちなみに当日は他に三組の予約があったらしいけどキャンセルになったっぽいです)
店内の備前焼を見ながら今日作るものをイメージしていると、奥から優しそうなお兄さんに連れられてろくろのある部屋に案内され、陶芸体験スタートです!!
ちなみに結果から言うと、宝山窯さんめっちゃオススメです。
宝山窯さんでは初めに土ねり体験をさせて貰えます。これは備前の粘土質の土はそのままだと硬いので、手とかでこねて水分を全体に行き渡すことで作品を作りやすくします。最初は固いのですがだんだん柔らかくなるのが面白いですし、何より今回は藤原肇の軌跡を辿るのが目的。彼女もやっていただろう土ねりから体験できるのは非常に面白いです。
土ねりが終わったらついに作品制作に移ります。最初に作りたいものを伝えてからそれにあった量の土を使って指導を受けながら作っていきます
作家さん「作りたいもののイメージはありますか?」
友達「湯呑みとお茶碗を作ろうかなと」
作家さん「王道の2点ですね〜そちらの方は?」
Yuato「自分はコーヒードロッパーと大きめの平皿を作りたいのですが……」
作家さん「コーヒードロッパーですか!!なかなかですねw」
そう。私が選んだのはコーヒードロッパー。
グラスとかはかなり作ってたり買っていたので何がいいかなぁと悩んでいたところ、ホームページの体験予約のところにコーヒードロッパーの写真があるのを見た瞬間「これだ!!」と衝撃が走りました。
できるかどうか分からないので言うのを躊躇ったのですが、聞いたところ今まで3人くらい作った人がいるので大丈夫のこと。職人……すげぇ……
そして制作がスタートし、各々指導を受けながら作品を作っていく。
過去に何回か陶芸体験をしているがなかなかまだ難しいところが多く、最初の作り方説明の時に一瞬で土が色々と変化していくのを見ると、やっぱり今までのちもみじ無用な努力と経験があるからなのだなぁと感じますね。
色々と作る上で難しいところも多いのですが、それはこれで伝えられるほどの文才を持ち合わせていないので、自分で触れて確かめてください!!
そして完成したのがこちら
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Yuato「上手くないか?」
はい。自分の写真を撮り忘れましたw 毎回ミスするなこいつ
まあ、出来上がったら見せられたらと思いますね。
その後、焼き方を選んだら実際に焼きを入れる登り窯を見学させてもらって体験終了です!!
最初に、宝山窯さんめっちゃオススメって言いましたが理由としては
作家さんが丁寧に教えてくれて親しみやすい方なので初めての人でも安心出来る。
作品を作るだけじゃなく、その前段階の土ねりから体験出来るのは珍しい!!
焼き方を作品が完成した後に選べるし、候補も火襷・桟切・胡麻と多い上に火襷は電気釜も選べたり牡丹餅の模様をつけることも出来るからかなり細かく選べる!!
お手頃な価格で体験出来る!!
この4つがあって、個人的には4番目が学生としてはありがたかったですね……破格の値段です。採算取れてるのか心配。
もちろん今回も現地受け取りにしたので、出来上がって取りに来るタイミングでまた体験したいな〜
一陶庵さんでログインボーナスを受け取る
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伊部駅にある軽食喫茶UDOでナポリタンやサンドイッチを食べたら16時まで時間を潰してく。
伊部には1本のメインストリートがあって、そこには右を見ても左を見ても備前焼のお店がいっぱいあるという素晴らしい空間になっていて店の外から見ても楽しいし、入って手に取っても楽しい。
そんなメインストリートの途中に「伊部つながり西休憩所」があり、休日だと地元の小学生がデュエマとかポケカをやったりして平和な空間がある。その向かいにあるのがタイトルにある備前焼のお店「一陶庵」さんだ。
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店先のインターホンを押して中に入れてもらうと、店の中はコップやお茶碗だけでなく、細工が凝られた置物やキーホルダーなど色んなものが備前焼で作られているのが感じられる。そして一陶庵のアカウントを運営している方が面白くて優しい方なので、ずっと話してしまいましたね。あと伊部によく来てくれる人のことを覚えていらっしゃるので色々と話が盛り上がっちゃいますね。
そして表題のログインボーナスってなんぞや?って話なのですが、一陶庵さんではPが来た時に何故かログインボーナスとして備前焼をいただけることがあります。(今でも謎)
一応店頭に並べる予定のないものを渡しているらしいのですが、毎回貰ってばっかりですみません。また行きます。
2週間前に行った時はシリアルの器を頂いたので、今回はアイス用の器を頂きました。あと備前焼の風鈴の音が良かったので風鈴もお迎えさせて頂きました。これで備前焼の風鈴の音を聞きわける藤原肇ごっこが出来るな
一陶庵さんに「最近来すぎだよw」って言われたんで2月くらいまで自粛します。()
そして肇参りへ
今回伊部に来たのは他でもない肇参りに参加するためだ。
肇参りとは基本毎月1日にPたちが集まって、藤原肇を見つけて伊部の方々に広めてくださった立役者のお2人の案内の元、伊部の街並みを巡るのが肇参りである。
今回は自分の連れが肇参り初参加で初伊部インなので、伊部初心者向けの王道ルートを巡らせてもらった。ちなみに自分も過去4回伊部に行っていたが肇参りは初参加でしたね。
今回は
天津神社にお参り→天保窯の見学→一陽窯さんの登り窯などの見学
といった王道ルートだったかなと思いますね。
多分蚊がいっぱいいるから忌部神社には行かなかったのかな
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それでも周りながら色んな話を聞けたので楽しかったですね。
参加者の方はやはり台風もあって岡山県内とか中国地方からとか比較的近いところから来てたので台風もあったのに千葉から青春18切符できてるやつはいなかったんでびっくりしてましたw
まあ、こっちとしては関広見祭りに参加した人がいたことの方がびっくりしたけどw
そしてメインディッシュ南大窯へ……
参加者の皆さんと別れた後メインディッシュである伊部南大窯跡に友達を連れていくためも下準備を行います。
まずさっき飛ばした忌部神社と展望台に連れていきます
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忌部神社には南大窯も含め落ちている陶片を持って帰っては行けない理由が書いてあります。後で話します。
展望台は伊部の街並みが一望できて、めっちゃいいです。夏なんでくっそ草生い茂ってたけど。
きっと幼少期の藤原肇は初日の出をこの展望台でおじいちゃんに抱っこされながら見てたんやろうなぁ……
次に不老川まで行って歩きます
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画像では「勢いのある川だな〜」って思うかもしれませんが、これは台風で雨量がめっちゃあったからこうなっている訳であって、普段は全然水量はありません。
「ほんとに流れてるのか?」
って少し思うくらいには無いです。この通りの名前も「不老せせらぎの径」ですし。
「せせらぎ」とは?
ここを通って行くとようやく南大窯に行く下準備が出来ました。
駅の方に戻って線路を超えた先にあるのが……
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私が愛してやまない
伊部南大窯跡
です。
伊部南大窯跡は室町時代から江戸時代まで、職人さんが共同で作った作品を一緒に焼いていた共同窯の跡地で伊部にはここの他に北大窯と西大窯の跡地もあります。
南大窯は全長53mもの長さを持っていたものもあり国内最大規模の登り窯だったと言われています。歴史的価値も高いので国指定史跡になっているそうですね。
何よりも特徴的なのは周りに写っている大量の陶片ですね。
これは昔南大窯を使っていた作家さんたちが焼いた備前焼を見て、割れていたり、変形してたり、気に入らなかったものをここに投げ捨てていたと言われており、今ではもちろん捨てていないのですが昔の不良品の破片が何年もずっと残っています。
この史跡なんと上まで登れるんですよ。
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もう。絶景。
これ以上の場所知らないです。
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近づいてみるとこんな感じ。
さて、なんで陶片を持ち帰ってはダメなのか。もちろん法律的にってのはあります。ですがそれ以外にも理由があって、それは昔持ち帰って祟りにあった人がいたからですね。その人からの手紙が忌部神社にあります。
先程言ったように、ここにある陶片は昔の作家さんが失敗作だと思い捨てたもの。それが何年も残っていわゆる付喪神的存在になったのではないかなと僕は考えていますね。
そういうスピリチュアル的な部分も惹かれる要因です。
ではなぜ昇ったのか。それはここで藤原肇のソロ曲『あらかねの器』を聴くためです。
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今まで朝から土をこね、陶芸体験をし、伊部の町を歩きながら藤原肇がアイドルになる前、どのような生活を送ってきたのかを考えてきました。
藤原肇はアイドルのオーディションで自分の作った器を「地味で面白くない器」といいました。そんな地味な器、いや地味な自分を変えたくてアイドルになった女の子。
ではアイドルになる前、失敗作とも取れる「地味で面白くない器」を藤原肇はどうしていたのでしょうか。その時彼女はどこにいたのでしょうか……
話すと長くなる上に、冬コミの会誌のネタが無くなるのでもう話しませんがそんなことを考えた上で、この南大窯で聴くあらかねの器はもう素晴らしすぎます。
この感動を友達に教えるために伊部に連れてきました。
結局この後、彼はあらかねの器の虜になったそう……
念願の常磐旅館
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地元の食堂「双葉食堂」で夕飯を済ませ、ついに念願の常磐旅館!!
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本当は初日に伊部インして常磐旅館に2泊する予定でしたが、台風のため前日キャンセルさせていただいたのも赤穂線が止まることを常磐旅館さんに教えていただいたからです。本当にありがとうございます!!
常磐旅館でゆっくり夜を過ごして、ついに別れの時
3日目(9/2)
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朝早起きをして、伊部の裏道。通称『裏伊部』を歩いてるとガチ住宅だったり小学校が見えたりと、より藤原肇の歩みが辿れますね。
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そしてお土産を買ったら、別れたくないのですがもう伊部とお別れです。
名残惜しいですが、また新年には必ず来ることが確定しているのでそれまでの別れ。
さらば伊部。伊部アウトしました。
そして今この文は電車の中で書いていて今静岡は小田原まで来たところです。
まあ6千文字越えの駄文ここまで読んでるのは身内か伊部オタクの先人のみなさんかと思います。
遅延や運休、青春18切符の勘違い、自分の作品の撮り忘れなどなど……
色々とハプニングはありましたが、友達を伊部に連れて行けたことが一番です。本人も楽しかったって言ってくれましたし、帰りに5回もあらかねの器を聴くまで虜にできて、ニヤニヤしてます。また伊部に行ったことないオタクがいれば連れていきたいですね。
それでは。またどこかで。