ブルーアンバー
ブルーアンバー。
紫外線を当てると青く光る。
アンバーは鉱物ではないから研磨すると直ぐ削れてしまう。
このアンバーは原石を自分で削ったもの。
ほんとうに面白いくらいあっという間に削れてしまう。
それは繊細なこころとおなじなのかもしれない。
鋼の刃で研磨され過ぎるとあっという間に小さくなる。
美しい姿を見せるには多少の研磨は大切なのだけど適当なところで止めないとアンバーはせっかくの存在が小さくなってしまう。
だから。削るのは楽だが形が見えた時点で直ぐどういう形に整えるのか考えないとならない。
そして中に隠れるキズをどこまで削るか、磨くか、考えないとならない。
石に対峙するとそれぞれの特質で研磨具合を変えないとならない。
なかなか磨けない石。すぐクラック(ひび割れ)が入る石。
研磨は相手を見ながらしていかないと難しい。
それぞれの石の特性があり、内包物も含んでいる。
ルチルクオーツは金色の内包物を含む。
どうやってその内包物を美しくみせるか難しい。
これは人と接する時とも似ている。
その人の個性を引き立たせる話し方をしないと相手は輝かない。
アンバーの様に素直な人とは、少しだけ話してあとは相手に任せる。
研磨が難しい石。
機械で研磨に時間がかかる石もある。
トパーズの様に固い石。
なかなか表面に美しい姿を見せてくれない。
石は意思とも同じ音。
それだけに両者の扱いは似たところがあるのかもしれない。
アンバーの様な人ならすぐきれいな内側が見えるから機械から紙ヤスリで研磨することにして整えて最後のコーティングを施していく。
研磨には水の力を借りる。
水で表面を滑らせながら、なめらかになるように削っていく。
水は相手との摩擦を少なくするため使われる潤滑油なのかもしれない。
人との関係でも潤滑油が必要だから、水は愛情なんだろう。
相手を理解しながらお互いにふれあい磨く。
最も研磨器は研磨する側で磨かれる方は一方的に磨かれる訳だから、師弟関係に近いのかもしれない。
私はそんな師弟関係を見ている。
私にはやりとげられない師弟関係を受け入れて自分を磨いている人と間近に接していると応援する気持ちになる。
美しくなるために頑張れと。
その人は、原石から宝石のように美しく磨かれていくのだろう。