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波を止めること、私が貴方になること

好きなバンドのシネマビューを観に行った。
同じバンドが好きだという同期を誘って2名で参戦した。曲は好きだが本人達を注力して見たことないという同期。鑑賞に対するテンションの差は歴然で、同期はポップコーンを食べながらであったが、私はポップコーンを握りしめながら観ていた(買ったさ、映画館行くとポップコーンをオートマティックに買ってしまうのさ)

いつものことなのだけど、好きなものを摂取すると後が辛い。パワーをもらう、何かに還元しようと思う、でも劇的に日常が変わるわけではない。変わらない毎日を血反吐はいて生きていくパワーを浴びれることがこの上なく幸せだと思うのだけど、それでも「私は一体何をしているんだろう」という想いがもたげる。自分は頑張っていない側の人間だと思ってしまう。大事なのは頑張りではないと、思いながらも。

あの人になりたい。才能と努力と運と器量とを持ったあの人になりたい。髭を生やして音楽つくって掻き鳴らしたい。私から髭が生えて音楽作ってステージに立つことと、海の波をとめることはどっちが簡単なんだろう。私から髭を生やしてあの人になることの方が難しい気がする。
私がゼウスだったらあの人を星座にして、その不在を埋めるべく自分があの人になってドームツアーするかもな。あの人になるよりゼウスになる方が僅差で簡単そう。

でも、物心ついたころから現在までお絵描きという趣味が変わっていない自分も、気に入ってはいる。誰に褒められるでもなく勝手にやり始めたという事実は、己をだいぶ救っているんだなと、今この日記を書いて気付いて、髭を生やすのは少し保留にしているところです。

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城主ペネロペ
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