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やるべきことは、お互い分かっている

元気だ。化粧をして外に出かけている。夕ご飯を作っている。散歩をしている。

母の知り合いが近日中に来訪するそうだ。私も幼少の頃よりお世話になった方なので、挨拶するよお茶だしするよと伝えたところ、休職中であることを伏せた方がよいと言われた。

そんなに元気なのに休職中であることを知られたら、有る事無い事言われるよと。
悪い人ではないけど決めつける人だからと。

以前だったら反射的に言い返していたと思いながら、スマホのロック画面の甥を見て一呼吸置く。
母よ、と、なんて事ないかのように話かける。

私は、休職するのは当然の権利だと思っている。適応障害というのは、ストレスになる環境から離れれば元気に見えることがあるし、現に私は元気だ。まだ抑うつ剤は飲んでるし、眠剤がないと寝れないけど、人が居ないとご飯は食べれないけど、人と一緒に居ると調子がいい。
でも説明しないと分からないし、説明したとしても分からないかもしれないし、私は悪くないと思っているので、何を言われてもとりあえず大丈夫だと伝える。
母は、でも、とやはり心配そうである。
その心配性なところが、昔は嫌だった。信用されていないようで反発心を抱いていたが、今は気苦労の多い娘で申し訳ないと思う。

母よ、と母の太ももをぺちぺち叩きながら私は言う。
多分、頑張れと言われると思う。みんな大変な中働いているんだからと、言ってくれそうな御仁だ。それは分かる。受け流すことはできるよと言うと、家族が悪く言われたり誤解されるのが嫌だと母は言う。
私は、大丈夫大丈夫、と母の尻をぺちぺち叩く。
ところで母よ、早く服着なよ。冷房で身体冷えるよと伝えると、不服そうな顔をした。

おキャット様もベットで寝ている。私も薬を飲んで、もう寝る。おやすみなさい。

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城主ペネロペ
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