見えチヌ釣り手順書 ~仕掛け ~
見えるチヌの動きを見ながら、まぐれで無くいつも安定して初心者からベテランまで、前打ちで数釣りを目指した手順書です。
本書では、前打ちによる見えるチヌを釣る仕掛けを4パーツだけに絞り込んでも安定した数釣りができている解説をします。
はじめに
前打ち釣りで見えチヌを釣るためのパーツと仕掛けの作り方を解説します。
特に注意すべき点は、ヘチ釣りと同じ仕掛けで前打ちを行うと、釣り場によっては釣果が低下するため、前打ちに適した仕掛けを作成することです。仕掛けは少しの違いだけですが、これが釣果に大きな差がでます。
前打ちとヘチは仕掛けが違う
前打ち釣りとヘチ釣りには、それぞれ独特の難しさがあります。本書では、前打ち釣りによる見えチヌをまぐれではなく、いつも安定して釣るために、ヘチ釣りとは異なる仕掛けが必要である点について解説します。
ヘチの仕掛け(縦の釣り)
ヘチ釣りは、護岸壁などの壁に付いたチヌを狙い、カニを壁際に落とすことで、自然にカニが壁から落ちたように見せかける釣り方です。これは、「縦の釣り」で、ポイントは線上になります。
ヘチ釣りの一般的な仕掛けは以下の通りです:
針:チヌ針2~5号
ガン玉:B~3B
ハリスの長さ:矢引き(約75cm)
縦の釣り
チヌの頭上は死角であり、縦方向に沈むPEラインには気づきにくいため、短いハリス(75cm程度)でも問題ありません。
前打ちの仕掛け(横の釣り)
前打ち釣りはヘチ釣りと同様に「縦の釣り」も可能ですが、長竿を使って扇状に遠くにカニを投入し、着底後にカニを引くことで誘いをかける「横の釣り」も行える面の釣りができるため、フィールド面積はヘチの線上より広く多くのチヌを狙えるチャンスがあります。
特に「横の釣り」を行う際には、カニを遠くに打つことでPEラインが横方向になるため、チヌにPEラインを気づかれやすい点が重要な課題となります。
そのため、前打ちではハリスの長さを2mと長く設定するのが大きな違いです。この違いは、チヌの視野角に関連しています。
横の釣り
チヌの水平方向の視野は下記の図の通り広いため、短いハリスではPEラインに気付いて逃げられる確率が高くなります。そのため、PEラインがチヌ近付かない様にハリスを2mにすることで、PEラインをチヌに気づかれにくくしています。
このように、ハリスを75cmから2mに変更するだけでも、特にクリアウォーターの釣り場においては、釣果に大きな差が生じることを実感しています。
仕掛けパーツ
使用するパーツはわずか4つだけ!
見えチヌ釣りで安定した釣果を得るため、使用するパーツは以下の4つに絞り込みました。この絞り込みは、各パーツに求められる要件を過去の釣果データを分析・整理した結果、必然的に導き出されたものです。
私は2013年から見えチヌ釣りの魅力に惹かれ、年間を通して前打ち釣りを続けてきました。見えチヌ釣りは、見えないチヌの動きや反応を想像ではなく、実際の光景として目の当たりにできる点が、釣果アップにつながる効果的な対策を実現できる大きな違いです。そのため、見えるチヌを釣るための明確な問題点から課題をリストアアップし、一つひとつ課題から対策を考えて試行錯誤しながら仕掛けを改良してきました。
その結果、仕掛けに使用するパーツを限界まで削減し、今では年間を通して4つのパーツだけを使用することで、まぐれではなく安定した釣果を得られるようになっています。
本書では、この「4パーツ」に絞り込んだ理由を詳しく解説します。さらに、パーツを減らすことで得られるメリットについても触れておきます。
具体的には
・携帯バッグのコンパクト化
道具を少なくすることで携帯性が向上。
・在庫管理の簡略化
必要なものが少なくなるため、管理が容易。
・コスト削減
余計な購入を減らし、経済的負担を軽減。
見えチヌ釣りの魅力を最大限に引き出しながら、効率的な釣りを実現する4つのパーツ。ぜひ、その理由を知って釣果アップに役立てて頂けると嬉しいです。
実際に使用している4つのパーツと、その素材にもこだわっています。
前打ちによる見えチヌを年間500枚以上釣っている竿・リールと4パーツを紹介した動画です。
「見えチヌだから初心者でも釣れる手順書」の竿とリールの選択」プロセスで紹介した動画と同じです。
ライン
前打ちによる見えチヌ釣りに適したラインの4つ要件
見えチヌ釣りで安定した釣果を得るためには、使用するラインにいくつかの重要な要件があります。それぞれの要件について解説します。
要件1:細いライン
ガン玉とカニだけという軽い仕掛けを、強風下でも狙ったピンポイントに安定して投入できることが求められます。このため、ラインは細いものが適しています。細いラインほど空気抵抗が少なく、風の影響を受けにくくなるからです。
強風対策は、仕掛け以外に竿やリールを含めたタックルバラスも重要ですが、本章では割愛します。
要件2:視認性の高いライン
アタリを穂先で取るためにラインを軽く張ると、チヌがラインテンションに違和感を感じてカニを離してしまう場面を何度も目撃しました。そのため、アタリを取るには緩めたラインの動きを視覚的に捉える必要があります。これを可能にするため、ラインには視認性の高さが求められます。
補足
穂先でアタリを取る際に軟調の竿を使う選択肢も考えられますが、以下の理由で硬調の竿を使用しています。
【石積みやゴロタ場での対応】
見えチヌは浅場で釣ることが多く、柔らかい竿では猛ダッシュで横走りされる際に止めるのが難しいです。石やカキにラインを巻き込むと、簡単にラインブレークしてしまいます。
【強風時の精度】
柔らかい竿では強風の中で狙ったピンポイントにカニを投入するのが難しくなります。
要件3:巻き癖のつきにくいライン
ラインに巻き癖やヨレがあると、小さなアタリを取るのが困難になります。そのため、柔らかいラインが求められます。
要件4:張りのあるライン
石積みやゴロタ場の水際で釣つ場合は、風や波・流れによってラインがカキや石に絡まないようにする必要があります。そのため、適度な張りのあるラインが求められます。
4つの要件から選定されたライン
これらの要件を満たすために、私は細くて視認性が高く、巻き癖がつきにくいPEラインを使用しています。ラインの選定ポイントは以下の通りです。
太さ
各自の視力や状況によりますが、私は1.0号を使用しています。
色
ラインの色が釣果に影響することは少ないと思われるため、好みで選んで問題ありません。
約10年前、チヌが逃げにくいPEラインの色を検証し、その結果、白色が逃げにくいという結論に至りました。ただし、その当時はハリスの長さが矢引(約75cm)だった可能性が高いです。
現在はハリスを2mで使用しており、PEラインの色の影響はほとんどないかもしれないと考えています。そのため、現在は黄色のラインを使い、再度検証を行っていますが、現時点では釣果への影響は見られません。
張り
一般的なPEラインは張りが弱いことが多いため、樹脂コーティングされていて張りが強く硬めのPEラインを選択します。
断面形状
断面が正円に近いPEラインを使用しています。PEラインがねじれると、断面が楕円の場合、ラインが太く見えることがありますが、正円であれば太く見えにくく、チヌに気づかれにくいと考えています。ただし、この点に関して科学的根拠はありません。
最後に、実際に使用しているPEラインを紹介します。
ハリス
前打ちで使用するハリスの最適な条件を、「太さ」「長さ」「硬さ」の観点から解説します。
ハリスの太さ
年間を通して、1.2号、1.5号、1.7号、2.0号のフロロカーボンハリスを使用し、石積みや砂地などの浅場から深場まで、さまざまな釣り場条件で1年間試しました。その結果、ハリスの太さによる見切られやすさの違いは確認できませんでした。
チヌが見切るのは、太さに関係なく、ハリスが緩んだ状態から竿の操作で不自然にピンと張ったときです。一方、流れによって自然にラインが張る場合は、チヌが逃げることはほとんどありませんでした。このことから、チヌはハリスの自然な動きと不自然な動きを見極める能力があると推測されます。
以上より、
太い方が強度があって切れにくいですが、根掛かり時に外れにくく手間がかかりコストも高めです。安定した強度があり、コストパフォーマンスも良いことから最適と判断し、1.7号を選定しています。
ハリスの硬さ
浮き釣り(フカセ釣り)では柔らかくしなやかなハリスが求められますが、前打ちでは以下の理由から硬いハリスが適しています。
【根ズレへの耐性】
石積みやゴロタ場での釣りが多いため、硬いハリスが根ズレに強い特性を発揮します。
【底釣りにおける特性】
前打ちは底釣りがメインであるため、ハリスが硬くてもチヌに気づかれにくいです。
ハリスの長さ
前打ちでは「横の釣り」がメインでしてPEラインとハリスが横方向になります。そのため、短いハリスではPEラインがチヌに気づかれやすくなります。この対策として、ハリスの長さを2mとしています。
このハリスの長さがヘチと前打ちの仕掛けで大きな違いでして、釣果に差がでる部分です。
最適なハリスの長さの条件
透明度に応じてハリスの長さを調整するのが基本です
透明度が2m以上のクリアウォーターは、2mのハリスが基本です。それ以上長くしても釣果に大きな差はありませんでした。
濁りがある場合は、透明度に50cmを加えた長さを基準とします。
例えば、水深50cmの底がかろうじて見える場合、ハリスの長さは1m程度で十分です。ただし、透明度は潮の満ち引きや流れで変化するため、長めに設定するのが無難です。
ハリス選定の参考
「太さ」「長さ」「硬さ」に加え、コストパフォーマンスも考慮して選んだ実際の使用ラインについて、参考として紹介します。
釣針
釣針に求められる要件と選定理由
釣針に求められるのは、チヌに見切られにくく針掛かりが良いことです。しかし、この2つの要件を完全に両立することは難しく、永遠の課題ともいえます。現時点で、カニを喰ったチヌが針掛かりする瞬間や、すっぽ抜ける場面を何度も観察した結果、私がベストと考えて使用している釣針をご紹介します。
釣針の形状
カニを尻掛けしやすい専用の釣針も市販されていますが、私はカニを横掛けで使用しているため、入手しやすい一般的なチヌ針で十分だと考えています。
釣針のサイズ
釣針のサイズについては、チヌ針の1号から5号まで試行錯誤しました。その結果、以下の特徴が見えてきました。
針掛かりを優先する場合
大きい針は針掛かりが良好ですが、チヌとやり取りしている途中で針外れが発生することがあります。おそらく、針先がチヌの歯に引っ掛かった状態になりやすいのが原因と考えられます。
喰いを優先する場合
小さい針はチヌに気付かれにくく喰いが良いですが、アワセの瞬間にすっぽ抜けることがあります。しかし、いったん針掛かりした後の針外れは少ないです。また、砂地の底でチヌを狙う場合、大きい針は見切られる可能性が高いと感じています。
掛かりの良さと喰いやすさは相反する要素です。試行錯誤の末、以下の点を踏まえてチヌ針1号を選定しています。
再捕食の可能性
小さい釣針でアワセの際にすっぽ抜けた場合でも、チヌが逃げることは少なく、潰れたカニを再度打つと、捕食スイッチが入ったかのように喰いつくことが多いです。
以下の写真と動画は、実際に再度投入して喰わせた潰れたボロボロのカニです。
すっぽ抜けて再打ちで喰わせた動画を紹介します。
根掛かりの軽減
科学的な根拠はありませんが、石積みやゴロタ場で釣る際、小さい針の方が根掛かりしにくいと感じています。
カニに刺し易さ
釣針には、フッ素系のコーティングされた表面が滑らかなものを使用しています。これにより、カニの硬い甲羅にもスムーズに刺さるため、エサ付けがしやすくなります。
以上の理由から、私はフッ素系のコーティングされたチヌ針1号を使用しています。形状は汎用性の高い一般的なものを選び、見切られにくく、喰いやすさと掛かりやすさのバランスを考慮しています。
イガイ(ミジガイ)を使う場合の針サイズ
エサにイガイ(ミジガイ)を使用する場合、チヌ針1号では房掛けを行う時に、ミジガイのヒゲを絡めて付けることが難しいことがあります。そのため、チヌ針2号を使用しています。
ガン玉
ガン玉に求められる4つの要件
前打ち釣りで使用するガン玉には、以下の4つの要件が求められます。
1つ目:風の影響を受けにくいこと
狙ったピンポイントにカニを投入するには、風の影響を抑える小さい重いガン玉が有利です。
2つ目:着水音が小さいこと
チヌが着水音に驚いて逃げるのを防ぐため、着水音を小さくする軽いガン玉が有利です。
3つ目:速やかに着底させること
チヌは観察力が高く、不自然に沈むカニに気付くと逃げることがあります。そのため、チヌが気付く前に素早く着底させる重いガン玉が有利です。また、軽いガン玉でゆっくり沈めるとフグに狙われやすくなるため、この点でも重いガン玉が適しています。
4つ目:針から外れにくいこと
針オモリとして使用する場合、チヌがカニを喰った際にガン玉が潰れたり外れたりしない硬さが求められます。
余談:フグの喰いさしについて
他のチヌの喰いさしには喰いますが、なぜかフグの喰いさしのカニは喰いにくい傾向があります。不思議な現象です。
適切なガン玉の重さ
1~3の要件は相反するため、バランスの取れた「重すぎず軽すぎない小さいガン玉」を選ぶ必要があります。試行錯誤の結果、2Bがベストだと考えています。
仕掛け
仕掛けシステムの要件
見えチヌ釣りで使用する仕掛けシステムには、以下の要件が求められます。
【自然なカニの動きの演出】
チヌが警戒しないよう、カニが自然に見える動きを再現できること。
【十分な強度】
チヌの強烈な突っ込みに耐えられる強度が必要です。
【短時間での交換や修理】
特に真冬の寒い状況下でも、強度を保ちながら迅速に仕掛けを交換できること。
短時間での仕掛け交換
仕掛け交換を迅速に行うため、チチワ直結を採用しています。
ハリス側の「8の字結び」の輪の片側を切って外し、予備の仕掛けを簡単に接続可能です。
針結びの方法
針の結び方にはさまざまな方法がありますが、私は真冬の手がかじかむ状況でも結びやすい外掛け結びを使用しています。慣れれば、指先までフィットする手袋を着けたままでも結ぶことが可能です。
下記の写真は実際に着けて釣針を結んでいる手袋です。
タックルシステムの強度
このタックルと仕掛けを使用し、80cmのコブダイを釣り上げた実績があります。これにより、良型のチヌを強引に引き寄せても十分な強度があると確認しています。
実際の釣りでも、良型チヌがシモリやテトラに回り込もうとした際、何度も強引に寄せることができました。根ズレが発生しない限り、仕掛けが切れたことはありません。
タックルの強度を実感した動画
80cmのコブダイを釣った際の動画を紹介しますので、参考にしてください。
PEラインとハリスの結束方法
PEラインとハリスの結束方法に求められる要件は、冬場に寒さで手がかじかんでも短時間にスムーズに仕掛け交換や修理ができて、更に強度が強いことです。
PEラインとハリスの直結方法は、慣れ親しんだ方法ですればよいと思いますが、様々な結び方を試した結果、個人的に下記の方法で5年以上使って、短時間に仕掛け交換がきるようになっており、参考までに紹介します。
ハリス側
八の字結び(エイトノット)で作成しますが、根掛かりした時に結び目から切れない様に写真の通り、最初に作る輪を1回転に練って(赤い線の部分)から八の字結びを作っています。
PEライン側
八の字結び(エイトノット)で作成します
PEとハリスを結ぶ
チチワで直結します。
ハリス側の八の字結びを補強することで、根掛かりした時に引っ張ってもハリス側の8の字結びの付け根で切れることがなくなりました。
小さい釣針で釣果アップ
バラシ軽減のための対策
やっとの思いで掛けたチヌが針外れするのは、とても悔しいことです。針掛かりを確実にする対策は非常に難しいですが、バラシを軽減するための工夫を考え、実践した結果、釣果を伸ばすことができました。ここではその対策を紹介します。
課題:針外れの原因
一般的には、釣針を大きくすれば針掛かりが良くなるとされています。しかし、大きい針を使用した場合、やり取り中に針外れが発生することがあります。その原因の一つとして、チヌの口の構造が関係していると考えられます。
チヌの口内には複数列の歯が並んでおり、大きな釣針は歯に引っ掛かりやすくなります。やり取り中にチヌが暴れると、歯に引っ掛かった針が外れてしまう可能性が高いと推測しています。
対策:針サイズの見直し
針外れを軽減するために、大きい針を使用して掛かりやすさを優先する戦略から、針を小さくして歯に引っ掛かりにくくする戦略へと変更しました。
この対策の結果:
【メリット】
小さな針を使用することで、歯に引っ掛からず、カンヌキや唇に針が掛かることが多くなり、やり取り中の針外れが大幅に減少しました。
また、小針を使うとカニに近付いたチヌが見切って逃げることが少なくなり、喰う確率が高くなっています。
【デメリット】
針が小さいため、アワセの瞬間に針がすっぽ抜けることが増えました。
大きい針より小さい針が釣果を伸ばせるワケ
すっぽ抜け後の見えチヌの動きと再チャンス
大きな針を使ってチヌとやり取りしている途中で針外れると、チヌはどこかに行ってしまいますが、小さい針を使ってすっぽ抜けた場合に、チヌの動きを観察すると、驚いて逃げることはほとんどありません。むしろ、「カニがどこに行ったのか」と、探しているような動きを見せます。
この動きを利用し、潰れてボロボロになったカニを再度打つと、最初のカニ打ちでは、周囲に障害物が無い場所で不自然に沈むカニは危険を察知して逃げるような場所でも、すっぽ抜けた後に再度打つと、チヌは捕食スイッチが入っているのか沈んでいるカニに一気に近付き喰いついてくることが多いです。
この再チャンスを活用することで、釣果をさらに伸ばすことができています。
チヌの口の構造と釣針サイズの関係
チヌの口内の歯は複数列に並んでいます。この構造により、以下のことが考えられます。
【大きい釣針の影響】
ガン玉を付けると針の懐が広くなり、歯と歯の間に針先が引っ掛かりやすくなります。これが針外れの原因となる可能性があります。
【小さい釣針の利点】
懐が狭いため、歯に引っ掛かりにくく、唇に刺さる確率が高くなります。また、すっぽ抜けた場合でも、再投入で捕食のチャンスが生まれる場合があります。
例えば、チヌ針1号にガン玉2Bを付けた場合、針の懐の幅は約3mmです。このサイズは歯に引っ掛かりにくく、唇に刺さりやすい適切なバランスだと考えています。
釣果アップの対策
針外れを軽減するためには、針のサイズを小さくして歯に引っ掛かりにくくするのが有効です。すっぽ抜けた場合でも素早く再度打つことで、釣果を伸ばす可能性が高まります。
予備の仕掛け
仕掛け巻きの自作方法
仕掛けの予備を事前に作り携帯しておくことで、仕掛け交換を短時間で行えるようになります。市販の仕掛け巻き道具を使用するのも良いですが、ここでは簡単に作れる自作仕掛け巻きの方法を紹介します。
(1) アイスキャンディーの棒を準備
仕掛けを巻くために、アイスキャンディーの棒を用意します。
ポイントは、棒の長さが長いほど、仕掛けに巻き癖がつきにくくなります。
(2) 棒に穴を開ける
紙に穴あけパンチを使い、アイスキャンディーの棒の両端に穴を開けます。
開けた穴の半分程度をニッパーやラジオペンチで切り取り、ハリスを巻ける形状にします。
(3) 仕掛けの説明を記入する
数種類の仕掛けを用意する場合は、棒にマジックで仕掛けの説明を書くと便利です。
例:
ハリスの太さや長さ
針のサイズ
ガン玉の重さ
現在、私の仕掛けは1種類(ハリス1.7号、2m/チヌ針1号/ガン玉2B)のみ年間を通して使用しているため、記入していません。しかし、数年前は試行錯誤のため、条件の異なる仕掛けを5種類以上準備していました。その際には、仕掛けの説明をマジックで記入して管理していました。
(4)仕掛けを巻く
完成した自作仕掛け巻きに仕掛けを巻きつけ、輪ゴムで固定します。
巻き癖の対処法は、使用時に仕掛けに巻き癖が残りますが、手で軽く伸ばせば問題なく使えます。
自作仕掛け巻きは簡単に作成でき、コストも不用品を使うためタダです。
仕掛け巻きの特長
この仕掛け巻きは、タダで簡単に作成でき、コンパクトで携帯に便利です。ただし、釣針がブラブラしないように、針先をアイスキャンディーの棒に刺して固定する作業には少しコツが必要です。しかし、慣れれば簡単に固定できるようになります。
まとめ
前打ちの仕掛け作りのパーツは4つに絞り込み、素材にもこだわっています。この4つのパーツだけ使用して年間500枚以上を安定して釣っていますが、まだ多くの課題が残っています。
チヌが見えている状況では、チヌの動きから仕掛けに関する問題点が明確になります。これらの問題から課題として整理し、対策を講じながら仕掛けの完成度を高めることで、釣果を1%でも伸ばすために試行錯誤を続けています。
次回は、前打ちによる見チヌを釣るための「刺し餌」ついて説明します。
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