記憶に残るスタジアム
メンバー外、ベンチ、スタメン。
いま思えば僕らしい段階を踏んでいくスタートを切ったプロ1年目。期待されて入ったのにいきなりメンバーを外れ絶望を味わった第1節。
そのあと3節にスタメンになりその試合を無失点で終えたことがシーズン通して20試合以上出場することができた要因の一つになった。
でも、スタメンで初出場した3節と同じくらい自分の中で意味を持ったのが第2節の藤枝総合での藤枝MYFC戦だった。アマチュアからプロにカテゴリーが変わり、初めてピッチレベルでJリーグを観た。
自分が出るかもしれないドキドキ感、鳴り響く応援の太鼓。ピッチには出られなかったけれど、全てが初めてで圧倒されたことを覚えている。
ちなみにメンバーはこんな感じだったらしい。
メンバーを見ると、今年藤枝にきてチームメイトになった人も多くて、どこか違和感を感じるとともに、縁も感じてしまう。あ、あの時対戦相手にいたんだって。
このとき対戦相手まで覚える余裕はなかったけど、スタジアムの雰囲気や芝生のコンディションが最高だったこと、ハーフタイムにボールを蹴った時に興奮したことを今でも覚えてる。これがJリーグのピッチか!って。
3年後まさか自分がここをホームとするクラブに来ているとは思いもしなかった。人生は何があるかわからないから面白い。
予想もしなかったことがたびたび起こるサッカー人生で、プロサッカー選手を引退するときに、「想い出のある試合は何ですか?」と聞かれてみんなは何て答えるのだろうか。
初めて出場した試合だろうか、はたまた初めてゴールを決めた試合だろうか。
僕は何だろうか。
もしかしたら「はじめてベンチに入った試合」と答えるかもしれない。
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