奥多摩 鳩ノ巣駅〜渓谷トレッキング
20年ぶりくらいに青春を謳歌しようと思い、夏の青春18切符を購入しました。
目的は「避暑」
とにかく、東京駅から日帰りで行ける避暑地を探すことが目的です。
鳩ノ巣にしよう
今日の東京の予想最高気温は37℃。
鳩ノ巣駅の予想最高気温は36℃。
ちょっとは涼しいんじゃないか?
鳩ノ巣渓谷もあるし、体感も涼しいんじゃないか?
と期待して、本日は目的地を鳩ノ巣駅に設定しました。
google mapを見ると、おしゃれなカフェもあるみたいですし。
青春18きっぷを片手に出発!
最寄りのJR駅で、自動改札があるにも関わらず、駅員さんのいる窓口へ。
なにやら強い言葉で駅員さんに詰め寄るおじさんや、対する駅員さんも大きめの声で応えるなか、
私はもう一人の駅員さんに
「2個目、(はんこ)お願いします」
「はぁい、2個目ね〜」
和やかに会話を交わしました。
詰め寄りおじさんは、夏休みの家族サービス中のお父さんかな?お疲れ様です。
私も、青春18切符の1個目は家族サービスで両親を那須高原に連れて行きました。
お互い、大変ですよね。
(一方的に共感)
立川駅からは青梅線。
東京駅から青梅行きに乗ったので、乗り換えなく乗り入れる。
立川といえば、東北の山中で育った私としては、大都会東京。
大都会東京…
立川の隣駅、西立川駅からすでに、ずいぶん草むらなのね…
青梅線はおそらく、人生初の乗り入れ。
40年も生きてきて、「初」は珍しいので、ワクワク感も高まる!
(いや、まだ行ったことない場所はかなりあるが…)
青梅駅で乗り換え。
青梅はまだ暑い。
こんなに緑が生い茂って、見た目さわやかなのに(関係ないだろう)、暑い。
乗り降りのドアの開閉でも、いわゆる「草いきれ」のような緑の匂いがする。
そして暑い。
鳩ノ巣駅に到着
着きました。
涼しくはないが、灼熱地獄の下界よりはかなり良心的な暑さ。
そして大自然の木陰がたっぷりあるので道中が涼しく感じるという具合。
お腹が空いてたので目の前の蕎麦屋に入る。
おお、誰も人がいない…
生活用品が、カウンターや一部の客席テーブルに置いてある。
近所の地元民が自由に出入り。
「ブルーベリー美味しかったよー」「冷たいもの?」「いやーこれからまだ仕事があるし」「おにぎり握りにいかなくちゃ」(どこに?)
てか、このお店何だろう?
google mapにも載ってない…
が、れっきとした食事処のよう。
地元の人の食事処ですね。
観光客がお邪魔して失礼しました。
しかし女将さんが丁寧に対応してくださる。
お父さんも、接客というより「親戚がうちに来た」感覚で優しくしてくれる。
私以外の地元民が、おもむろにスイカを食べ始める…(?)
私は天ぷらそばをいただきました。
渓谷に下る
さて、無事に腹ごしらえができたので、渓谷に下る。
駅前から下り道は2箇所あるが、どちらから下りても渓谷にたどり着ける。
支援センター側から下りて、民宿「雲仙屋」方面へ。
雲仙屋前の細道を入る。
すると。
なんですと?!
ここを行くと、青梅線の終着駅、奥多摩駅にたどり着くというのですか?!
(4.8km歩けばね)
ちなみにこのコース、天下のgoogle map様には「道」と認識されていない。
公道ではないからだろうか。
「行っていいのだろうか」と心配になるような細道を行くと、双竜の滝があります。
なかなか圧巻の高低差と水量の滝ですが、狭い遊歩道しかないので、写真にはとてもおさまりきらない。
しかも周辺になかなかの廃墟が立ち並び、昼間なのにちょっとコワイ。
少し戻って渓谷にでます。
わーい!
渓谷におりた!
が、昨日の台風の影響か、ミルクティー色の水が流れている。
滝だの渓流だの、いたるところに水の流れがある。
これは、カメラの水流撮影の練習にピッタリだ。
今度はカメラを持っていこう。
「鳩ノ巣」という地名
「鳩ノ巣」という地名は、江戸時代、振袖火事(八百屋お七の火事ですね)の復興のために、川一本で江戸まで繋がっているこの地で木材を調達していたところ、2羽の鳩が来て巣作りをしはじめたことに由来するとか。
働いてる皆様の心の和みになっていたので、いつしか、「あの鳩ノ巣のところ」(ほかにも伐採所があったのかな)と言われるようになったそうです。
渓谷を眺めるカフェ
渓谷沿いをどんどん歩いていくと、お目当てのカフェにたどり着きました。
渓谷を眺めながらサイフォンコーヒーがいただける、絶景カフェぽっぽ。
と、ここで、重大なことに気づきました。
さきほど、駅前でそばを食べてしまったではないか!
しかし、昨日の台風の影響でカレーがお休み。
いやぁ、そばを食べてから出発してよかった、よかった。
ここは、コーヒーとケーキです。
チョコバナナケーキ、シナモンのいい匂いがする。
お母さんが一人で切り盛りしてるので、注文のしかたが壁のお知らせや席に説明してあります。
1人でやるのは大変だ。
みて!絶景!
ちょっと、ミルクティー色だけど。
ここのお母さん曰く、いつもはもう少し水量も少なくて透明で水底が見えるほどなのだとか。
お客様がしばし途絶えた折に、昨日の台風が大丈夫だったのかの報告もお互いにしあう。(初対面だけど)
2〜3時間は居座って読書をするつもりでしたが、混んできたタイミングで退散しました。
隣駅、白丸駅まで
せっかくなので、奥多摩駅は遠くとも、隣の白丸駅までは歩こうかなと思いたつ。
思い立ったが吉日!
(いや、いまここにいるから)
しかし、いくら日陰が涼しいといっても、
下界よりは良心的な気温だといっても、
暑いは暑い。
そういえば私は、体力に自信がある方ではなかった…
眺めはいい。
眺めはいいんだ。
たとえミルクティー色でも。
でも険しいんだ!
足元は岩場で、私の短い足では届かない天然の段差も。
パリオリンピックでみたボルダリング並みに、次はどこに足をかけたらいいのか、計算しながら進む。
(いや、競技はもっと大変だと思うが…)
そして暑いのでじんわり汗をかく。
日陰の岩場に寄りかかって休憩しました。
背中が冷たくて気持ちいい。
おそらく30分もしないハイキングだったと思うが、
心が折れたので、白丸ダムから車道に上がろうと心に決めたのでした。
白丸ダム
しかし、白丸ダムにこんな案内図が!
なんでも、アユやヤマメが遡上できるように、ダムを遡るための魚道が作られているそうだ。
見たい!
だが、体力もなければ、暑さにも弱い私は、わさびアイスに負けた…
再生エネルギーPR館「エコっと白丸」で販売されております。
食べるのは外で。
いやー生き返る。
美味しい!
わさびがアイスでなんでこんなに美味しいのか!
体を冷やさねば、熱中症になっちゃうしね。
さて、生き返ったところで、魚道はどこ?
PR館のさらに上の駐車場(というかそこが魚道用の駐車場でした)にありました。
が、15:30で入場終了。
現在時刻は15:45
わさびアイスを食べなければ、間に合った…
熱中症か、魚道か。
どちらが良かったというのだろう…
(わさびアイス食べたかっただけだし、魚道はまた来ればいいよね(笑))
意気消沈のまま、山道の車道を歩く。
二車線はあるが歩道はないので、お子様連れの方や魚道に行けてウキウキの方は、再び渓谷に下りてトレイル道を行くことをオススメします。
見えてきた、最後の山道…
もう険しい坂は無理だ…
這うように上ると…
あった!…のか?
白丸駅なのか?…
てか、駅、なのか?…
恐る恐る近づくと、本当に駅のようです。
れっきとした、JRの駅のようです。
ちなみに白丸駅でオフピーク通勤をしたい人のために伝えると、白丸駅のピークは5:50から7:20のようです。
朝早くから、ここから毎日通ってる人がいるんだね。
通勤、お疲れ様です。
私も、お疲れ様です。
このあと、ちょうどやってきた青梅行き電車に乗り込み、帰路に着きました。
レポもこのへんで締めようと思います。
ここまでお読みいただいた方、ありがとうございました。
暑さまとめ
「避暑」というほど暑さから避難はできなかった気がしますが、
なにより木陰がたくさんあって、水流があるところはひんやりして、
下界の灼熱地獄よりは、格段によい夏休みが過ごせました。
青春18切符も、日帰り往復で元を取ることができました。
東京駅から奥多摩までのシンプル行き方
東京駅から JR中央線 青梅行きに乗る(時間帯によりますが、1時間に数本あります)
青梅駅で乗り換え JR青梅線 奥多摩行きに乗る(30分に1本くらいあります。だいたい東京からの電車と接続できるような時間に設定されてますが、場合によってはトイレに行く時間がなかったりします)
青春18切符ポイント
鳩ノ巣駅から終点の奥多摩駅の間であれば、往復で1回分の元が取れます。
奥多摩から先はないので、元を取るなら日付をまたがない行程がオススメです。
鳩ノ巣駅の1つ手前の古里駅から、渓谷のウォーキングトレイルができます。青春18切符は1日の間でしたら乗り降り自由なので、乗ったり降りたりしながら奥多摩駅を目指すという手もあります。