見出し画像

ボカコレ2022春に飛び入り参加した話

はじめに

 こんにちは。あるいははじめまして。Turnerです。普段はネットの隅っこで気ままに音楽を書いています。
 気がついたらnoteのアカウントがそこにあったので、音楽作ってる時の裏話とか書いてみようと思います。曲作りに興味のある人はぜひ見ていってください。

私がボカコレに参加した動機

 ボカコレというのは「Vocaloid Collection」の略称で、合成音声ソフト界隈のお祭りみたいなものです。
 私自身、初音ミクをお迎えしたボーカロイドユーザーなので「最近、Vocaloid Collectionっていう大きいお祭りが時々開かれているらしい」というくらいの認識はありました。でも、良くも悪くもVOCALOIDのメインストリームを通ってきていない私には遠くで開催されているイベントみたいな雰囲気があって。どうやって参加するのか、参加条件すらも開催1週間前に知ったくらいでした。

 ボカコレがもうすぐ始まるらしいということを知って、丁度久しぶりにミクさんに何か歌ってもらいたいなーという気分だったので参加することにしました。いわゆるリハビリですね。

参加条件の詳細を検索すると、面白いことが書いてありました。

はじめて合成音声ソフトウェアを主体とした楽曲を投稿したのが2020年4月22日以降であること

2022/04/25 ボカコレルーキーランキング 参加方法
https://vocaloid-collection.jp/ranking/rookie/?join

初めは「初音ミクで曲作ってCD出したのは2019年だし、私は一般枠で出ればいいんだな」と思いました。でも、よく見ると気づきます。

「あ、楽曲を作った時じゃなくて、楽曲を投稿したときが基準になるんだ」

 私は初めて初音ミクのミニアルバムを作ったのは2019年で、未公開の練習作を書いていたのはもっと前です。

でも、自分のマイリストを見返してみたところ、

初投稿作の「loneliness」が2020年の5月投稿と書いていたので。ルーキーらしいんですよ。

 実際経験者なので付け加えておくと、楽曲動画投稿サイトで自分の動画を上げるのって、ものすごく怖いことなんですよ。一個動画を世に公開するだけで、「私は何かとんでもないことをしでかしたのではないか」という感覚に陥ります。いくら小さな世界でも、どんな人でも、誰かに聴いてもらう曲を作るのと自分で聴き返すために曲を作るのでは、全く別の意味を持つと思います。その曲が、誰かの価値観を大きく書き換えることだってありますからね。そんな感覚に恐れて、次の一歩に躊躇っていた私が、VOCALOID界隈から見ればまだまだこれからのルーキーなんだと思い知らされたわけです。そもそも10曲すら曲上げてないもんね。

「夜桜」とかいうよくわからない歌

 ということで自分のことをルーキーだと思い込みながら、作業に取り掛かりました。締切は1週間後に迫っていたので、1から作っていてはとても時間が足りません。でも曲の再投稿は許されません。

 じゃあまだ「書いて」なければいいんだよねと、散歩しながら口ずさんだメロディとか、頭の中にあったコード進行の切れ端みたいなものをかき集めて。
 そういえば桜が綺麗だったなとか、暑くなってきたしもうすぐ散るんだろうなとか、でも桜吹雪ってきれいだよねとか、桜味って結局何味なんだろうとか、他愛のないことばっかり考えて。で、最近「桜」をテーマに小説を書いて遊んだりしてたのでそこから歌詞のイメージを拝借したりして。動画編集する暇無いから昔撮影したであろう桜の写真引っ張ってきて歌詞流して。累計10時間弱くらい格闘したら曲と動画ができてました。記事書いてて自分でも思うけど、よくわからない曲のつくり方ですね。

投稿を通して相変わらず付きまとう課題と、得られたもの

 ちなみにこの曲、無事期間内に完成したところまでは良かったんですけど……こういうつくり方した曲って既存の曲と被りがちなんですよね。それも怖かったし、相変わらずミックスのやり方は忘れてて聴かせるのも申し訳ないし、そもそもボーカルはまだかとイントロが早送りされる現代にこの曲は適応できてないよなーとか考えてて、肝心のボカコレ期間中は一切宣伝してませんでした。いや、できなかった。現状の課題、ミキシング力、演出力、構成力。
 でも、今回の投稿によって私の元に「ルーキーの心」みたいなものが戻ってきました。1年半くらい公の場に作品を上げるのが怖くて思うようにいかなかったのですが、これからはまたネットの隅っこで曲を上げられる、そんな予感がします。このVOCALOID界という華々しい競争社会ではあまり取り上げられないような、しかしながら個人的には大きな収穫物でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?