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【競馬メモ】自業自得とはいえ、非常に残念です、、が、騎手だけの責任でしょうか?

藤田 菜七子騎手(美浦・根本 康広厩舎)から騎手免許の取消申請があり、10月11日(金曜)付けで騎手免許を取り消しましたので、お知らせします。

出典:「藤田 菜七子騎手の引退」
(「JRAニュース」2024年10月11日)

杞憂では済まずに引退となってしまいました、、率直に言って残念です。今年は結婚も発表されてイギリスなどにも騎乗に赴き、重賞に乗る機会も増えていたなど公私ともに充実、これからもう一伸びあるかと期待していた矢先でしたから。

(昨年5月の)若手騎手6人のスマホの件の時、菜七子は以前に、そういう通信機器を使っていたことをJRAに自ら報告をしている。そして、その際に口頭で厳重注意を受けている。それが週刊誌の報道で、また処分を受ける形となってしまった。本人も納得がいかない部分があると思う。引退届は私の万年筆で大泣きしながら書いていた。

出典:【藤田菜七子が引退届】師匠・根本師「辞めたくないよ、菜七子も。でも本人に納得いかない部分がある」
(「スポニチアネックス(Yahoo!配信)」2024年10月11日 AM9:41配信)

最初の記事が出たときは、昨年(2023年5月)の「スマホ6人衆(今村聖奈、永島まなみ、古川奈穂、小林美駒、河原田菜々、角田大河)事件」との絡みで「その時に口頭で厳重注意を受けていた」との事。これは「二重処罰」に該当しないのか、週刊誌のゴシップネタに日和ったのかねJRAさんは、位でしたが、、

松窪隆一審判部長は藤田の騎乗停止処分について「当時(昨年5月)の聴き取り調査では、他者との通信はしていないと言っていたが本当はそういうことがあった。虚偽の申告をしていたことが大きかった」と説明した。

出典:「JRA審判部長 藤田菜七子の騎乗停止処分「虚偽の申告をしていたことが大きかった」昨年の聴き取り調査で」
(「スポウマ(スポニチ競馬)」2024年10月11日 PM16:38配信)

と思ったら、こちらのJRAの言い分をストレートに受け取ると「2023年当時、持ち込んだことは認めたが外部との通信はしていないとの証言であった」とのことでしょうか。これが「事実であれば虚偽の証言」、個人的には「騎乗停止」は仕方ないだろうなぁとの見立てです。

JRAは昨年5月、今村聖奈ら若手騎手6人のスマホ不適切利用が発覚した際、全騎手に対して「通信機器の不適切使用経験の有無」を調査。その際に藤田はただ一人、自己申告で違反を申し出た。当初は「TwitterとYouTubeを使用した」と明かし、JRAは藤田を厳重注意。この処分については「指導であり注意。施行規程上の処分ではない」として公表しなかった

その後、文春の報道を受けた聞き取り調査で、藤田は他者との通信を認めた。連絡を取ったのは「厩舎関係者」だといい、藤田は職員ではないと主張している。また本人は「(違反をした日)以降は開催日に調整ルーム居室内に携帯は持ち込んでいない」と話していたが、現時点で事案の数は調査できていない。

出典:「藤田菜七子の虚偽申告 当初は「ツイッターとYouTube」告白も一転…厩舎関係者との通信だった」
(「スポウマ(スポニチ競馬)」2024年10月11日 PM17:11配信)

それなりのニュースバリューもあるのか、「X(旧:Twitter)」での各競馬系記者さんも含め、結構な頻度での続報が出てきていました。個人的に気になったのが、先日の永野猛蔵さん、小林勝太さんの時もですが、揃って「厩舎関係者」と連絡をしていたとの点。

また、先日に亡くなった角田大河さんの事案も「厩舎関係者」が絡んでいたとの事で、さすがにここ最近多くないですかね、、これで処罰を受けているのが騎手だけであるのならば、さすがにバランスが悪すぎないかと。

藤田の件もそうだが通信の相手が厩舎関係者というケースが目立つ。騎手が調整ルームへ入室する時間帯に、外部と通信を禁じているルールは百も承知のはず。この場合は相手にもペナルティーが科されるべきだ。一方的な騎手だけの処分は公平性を欠いている

競馬は多額のお金が動くギャンブル。常に厳しい目が向けられているのも事実。不正をしないのは当然。疑惑すら持たれてはいけない世界であることを、競馬学校の教育段階から丁寧に周知させていくしかない。

出典「【記者の目】通信相手は厩舎関係者、騎手だけの処分でいいのか 藤田菜七子電撃引退」
(「スポウマ(スポニチ競馬)」2024年10月12日 AM5:25配信)

個人的には「厩舎関係者」に対してJRAが内偵開始しているくらいに考えたいところですが、何はともあれ騎手への処罰だけで留めてはアカンと思います。もしかしたら思ったより根っこが深いのかもしれません、、この辺りは(藤田さんが所属していた)根本先生からは何か出てこないのかな。

なお調整ルームには前日の21時までに入ればよいので、裏を返せばその時間までは「スマホ使用可能」との事になります。仕事として携わっていくのであれば騎手に限らず使用制限がかかるケース、普通の企業でも「就業時間内は私用スマホ禁止」は珍しくもないでしょうから、そこまで「時代遅れ」とは個人的には思いません(待機時間も仕事ですし)。

仮定の話になりますが、もし昨年の口頭注意の際にきちんと裏付けも確認していたら、その時点で(スマホ6人衆と同様に)騎乗停止などの処分が下されてたはずで、その場合は今回のような後味の悪い辞め方にはならなかったのではないかな、、そして騎手もまだ継続されていたのではないかな、なんて風にも考えてしまいます。

そういった意味では、今年のパリ五輪前に「(恐らくは常習であった)飲酒・喫煙で代表を辞退することになった事案」とは異なり、「一定の評価があれば、何をしても許されるとの歪な成功体験を与えてしまった」が故の顛末、とも言えましょうか。

裏どりについて、個人情報云々で難しい面があったのも想像できますが、そこも含めてJRAさんの責任も重いよなぁ、、あとはやはり「厩舎関係者」への言及が今後出てこないのであれば、こちらの方が歪だとも思います。

通信環境や情報の伝わり方などが大きく変化したことにより、調整ルームのルールが時代に合わなくなってきている。なので、調整ルームへの通信機器の持ち込みや、それ以前に、調整ルームへの入り方などを見直してもいいのではないか、と、私は考えていた。

競馬法に則した公正競馬の施行という観点から、スマホの持ち込みは認めないとしても、レース結果や映像データなどにアクセスできるタブレットなどは、主催者から貸し出すという形にして使用を認めるようにしてもいいのではないか、と。

MLB(メジャーリーグベースボール)中継で大谷翔平選手がベンチでタブレットを見ているシーンはお馴染みだ。日本のプロ野球でも認めてはどうかと発言している監督もいるが、サイン盗みなどにつながる可能性もあるからと、いまだ「検討課題」のままである。

結果として「時代遅れ」になっているわけだが、競馬に関しては、個人同士の通信ができない、接続先が競馬のデータベースに限られた閲覧専用のタブレットなら、特に問題はないだろう。

そう思っていたのだが、先日、永野猛蔵騎手と小林勝太騎手が調整ルームにスマホを持ち込み通信して騎乗停止になったことで、考えが変わった。ダメだこりゃ、としか言いようがない。

自分たちのせいで「時代遅れ」のままになっていることを自覚してほしい。

出典:「スマホか騎手免許か」
(「熱視点(島田明宏)」2024年10月10日 PM12:00配信)

「自分たちのせいで「時代遅れ」のままになっていることを自覚してほしい」、本当、これに尽きるかと思います。厳しいルールにはそれだけの理由があるはずで、それを変えていくにはきちんとした手続きが必要だと思います、その組織に所属し、継続させていきたいのであれば(あれだけハッチャけたCMを出すような組織です、懐はそこそこに広いと思いますよ)。

何はともあれ、非常に残念なのは確かですが、またどこかで何らかの形で「馬」と関わっていってほしいなぁ、とも思います(角居先生のところとか)。まぁ、旦那さんがJRA職員なので、国内外への転勤も含めて「競馬」の話題は身の回りにあり続けるでしょうけど、、細江さんみたいに上手く昇華していってほしいなぁ(下ネタはイランですが)、と、東スポチャンネルを眺めながら。

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