眼瞼下垂を保険適用で受けた話①

これは、現在進行形の物語である。

2023年7月某日、私はいきなり右目が垂れてきたことに酷く困惑した_

元々目が左右非対称で右目だけ垂れ下がった一重でそれがコンプレックスだった私は前髪で隠したりアイラインを右目だけ太めに引いたりアイテープやアイプチで無理やりぱっちりさせたり工夫をしていた_

眉毛は眉毛サロンで失敗されたから気にしないでおくれ。インカメ撮影。ご覧の通り片目がお岩さん状態である。

毎晩アイテープで癖付けをし、浮腫取りの為にカリウムを摂取し、眼輪筋を鍛えるマッサージを行い、毎晩湯船に浸かりふくらはぎをマッサージして少しでも浮腫まないようにする_
健気な陰キャ女の努力が実ったのか一時的に左右の目は対象になった

色々頑張ってた頃の目、メイクありアイプチやアイテープ等は無し
先程の写真と比べるとほぼ左右対称である

職場の人に入社した時と比べて如何に美容を頑張ったかをアピールし、確かに変わったよねと無理やり言わせて上記の話をした時、ある先輩にこう言われた。

「そこまでするなら整形してもいいんじゃない?俺は可愛くなるために頑張る女の子好きだよ」

確かに、整形したらここまで努力をする必要は無くなる。埋没を受けるのも悪くないかなと検討していた(岸田総理)
実際、この頃は右目のコンディションチェックが日課となっており、電卓の液晶画面を鏡代わりにして(仕事柄電卓を使うので)件の先輩にそれを見られたりしていた。
当時の私は右目が一重になっていると軽くパニックになり爪とかで癖付けをしていた。今振り返ると異常である。

確かにこのまま一喜一憂するくらいなら埋没でも受けるか、でも左右対称になる日も多くなったしな_

こうして検討に検討を重ねて岸田総理ムーヴをかまし続けた結果、Xデーが来た。
右目がある朝垂れ下がって戻らなくなったのである。

デデドン!(絶望)

この瞬間、「あ、これ自分でどうにかできる範囲を超えてるな」と悟った。
その日のうちに眼瞼下垂手術をしてくれる病院を探し回り、友達にも相談した。
最初は美容外科での施術を考えていたが、眼科で診てもらった方が良いと友達からアドバイスを受け、某眼科を受診した。
某眼科を選んだのは、専門医が所属していること、形成外科医(これも専門医)と連携していることが挙げられる。

7月の下旬に眼科に行き、無事に眼瞼下垂と診断され、保険適用ができるとのありがたい言葉を頂いた。
手術が9/8との事でそこから1ヶ月弱眼瞼下垂と共に生きる日々が始まった_

8月に院長先生による診察と事前の採血があり、その際に「私の初見だと右目だけでいいと思うが当日に形成外科医に判断してもらう」と言われた。
この時から左目も開きにくくなったので当日はそれをアピールしようと決心した。

そして9/7の手術前日。私の目は日増しに悪化し、眉毛の力を抜くとほぼ開かない状態になっていた_

眠い訳では無い。

健康被害も尋常ではなかった。
頭痛に肩こり、そして異常に疲れやすくなっていた。また、瞼が下がることによりまつ毛も目に刺さりやすくなっていた。

9/8
ついに手術の日がやってきた。
事前に色々調べた結果、執刀医はどうやら美容外科でも働いてるらしいことと、保険適用でも見た目は【ある程度】配慮してくれる事は分かったので安心した。
そして、当日見事その先生が来た。
「○○美容外科でも働かれてる××先生ですよね?」と聞いたら少し驚かれたのを覚えている。
実際、手術後にお礼のDMをインスタで送ると某眼科で働いてることをあまり公表してないからビックリされたと言われた。

【健常者エミュレータ】
勝手に執刀医を特定してビックリさせてはいけない。

事前にYouTubeで無修正の眼瞼下垂手術の動画を見ることである程度耐性をつけていたつもりだがオペ直前はやはり逃げ出したくなった。
しかし、これを耐えれば長年のコンプレックスと健康被害から解放される_
そう思い、覚悟を決めた。

オペ直前に執刀医と話した結果、私の場合右目が重度の眼瞼下垂、左目が軽度〜中度の眼瞼下垂とのことだった。
そして、先天的な眼瞼下垂のため、そもそも左右で目の位置が違うということも伝えられた。
保険適用と言えども、二重はどんな感じにしたい?とは一応聞いてもらった。
私の場合、あまり幅を広くしたデザインにすると左目が末広、右目が平行になってしまうため攻めたデザインにはしないと言われた。
また、構造的に完全な左右対称は不可能だが近づけるとは言われた。
二重幅より目の開きの改善が第一優先だったためそれは了承した。

執刀医は優しくて飄々とした感じの先生だった。
「初めての眼瞼下垂手術なので怖いです。」と言ったら「まぁ〜みんな大抵初めてだからねぇ〜
」と言われ、手術台に案内された。

そして、ついにオペが始まった。

局所麻酔は瞼の中央に数回、まつ毛の際に数回打たれたのを覚えている。まつ毛の際の方が痛かったが一瞬だった。

麻酔のお陰か痛みは無かった。しかし、右目の瞼の筋肉を縫い付ける際、鈍痛がした。
左目は鈍痛がしなかった。恐らく重症なほど痛みはでやすいのかもしれない。

術中、何回か目を開いたり上を向くように指示された。恐らく仕上がりの確認だろう。

そういや麻酔を発明したのは日本人で、麻酔を開発する為に発明者の妻子が犠牲になったんだっけ?と考えたりすることで気を紛らわせた。

麻酔を発明してくれた先人に感謝である。

そうして縫合が終わり、鏡で自分の顔を見た。

手術直後だから幅広に見えると説明はされたが、手術を受けた私の目はぱっちり見開いてた。

そこまで幅は取っていないため腫れが引いたら奥二重位になると言われたが、大事なのは二重の幅より目の開きである。

執刀医にありがとうございますと頭を下げてから手術室を出た。

25年間に渡る私のコンプレックスがやっと幕を閉じた。

今はまだまだ絶賛DT中でまだ抜糸もしていない。しかし、DTは順調である。
今は毎日朝夕に目元の写真を撮っているので経過写真も公開する予定である。

以前は、右目だけやけにビューラーがしづらかったり、左右でつまめる瞼の量が違ったりしていた。
きっとそれも無くなるのだろう。
毎日右目のコンディションチェックをして一喜一憂する必要も無いし、毎晩アイテープを貼る必要も無い。
ダウンタイムが終わったらたくさんしてみたいことがある。
人生100年時代、25歳なんてまだ赤ちゃんみたいなものである。
25年間コンプレックスとして苦しめてきた足枷は、今外された。

私の未来は明るい、絶対に。

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