空飛ぶおふとん①(毒舌あざらし視点)

※独自設定注意
パパが久しぶりにお家に帰ってきた!
パパはお仕事が忙しくてあんまりお家に帰らないからパパが帰ってきた時はちょっとしたお祭り状態なんだ!
お手伝いさんも「パパさん疲れてるだろうから疲労回復するようなご飯作りましょうか」ってパパのための料理作ってた。

「パパーおかえりー」
ツンちゃんが帰ってきたパパに抱きついてる。本当にこいつは甘えん坊だなぁ。

晩御飯を食べ終わって、お手伝いさんがデザートを用意している間、パパが「そういやお前達にお土産を買ったぞ」と紙で包まれた長細いものを持ってきた。

パパは海外に出張することがあるからその時は大抵お土産を買ってくれるんだ!
珍しいおもちゃだったり、不思議なお菓子だったり…

「開けてご覧」ってパパが言ったからツンちゃんと一緒に包み紙をビリビリ破いて開けたの。そしたら…

「お布団?」
「パパ、おふとんしゃんならぼくたちもう持ってるよ?」

青色の何の変哲もないお布団がでてきた。

「これはな、空を飛べるお布団なんだ」
パパが笑いながら言った。

「おそら飛べるの?ブーンブーンできるの?」
ツンちゃんが目をキラキラしながら聞く。

「うん、できるさ。空を飛べって命令したら空を飛べるんだ。反対に降りたい時は降りろって命令したら着陸するんだ。」

最初、僕は冗談かと思った。パパはたまに冗談を言って笑わせてくるもん。

でもパパは本気で言ってるみたいだった。
「毒舌あざらしよ、本当か疑ってる顔してるな。庭で試してみるかい?」

家の庭はとっても広くて少し離れた所にゴルフ場がある。歩くにはちょっと遠すぎるから運転手あざらしにカートで連れて行ってもらった。

「ここなら芝生だし広いから安全だよ。」
と言いながらパパがお布団を広げる。

「じゃあ、まずパパがお手本を見せてあげるよ。お布団、飛べ!」

そしたら本当にお布団がフワ〜と浮いてお空を飛んだ。ツンちゃんが目を見開いたままだ。

「お布団、もっと高く飛べ!」
そしたらお布団はもっと高く浮き上がった。

「お布団、ぐるぐる回って!」
お布団が僕達の頭の上をぐるぐる回ってる。

「お布団、降りろ!」
お布団はゆっくりと着地した。

「な?本当に空飛ぶお布団だろ?お前達なら絶対に気に入ると思ったんだ。」

「ぼくもおふとんしゃんのっていいの?」
「あぁ、もちろんツンちゃんも乗っていいよ。でも1人じゃ危ないからお兄ちゃんと乗るんだよ。」
「うん!お兄ちゃんとのる!」

早速僕とツンちゃんで乗ってみる。
「「お布団、飛べ!」」
お布団が空へ浮き上がる。
「おふとんしゃんみぎにいってね!」
ツンちゃんが言うとお布団が右に曲がった。
「しゅごいいい!おふとんしゃんぶーんぶーんして!」
布団が飛行機みたいな感じで空を飛ぶ。
下で見守ってるパパとお手伝いさんがちっちゃく見える。

パパが「あんまり遠く行くなよー」と大声で呼びかけたからパパやお手伝いさんの辺りをぐるぐる回った。

「おふとんしゃん、おりてね!」
ツンちゃんが満足したのか降りるように布団に命令した。布団はゆっくりと着地した。

「パパ!これしゅごいの!お空とべて楽しいよ!!」
ツンちゃんはものすごく楽しかったみたいで目をキラキラしながらパパに言う。
「パパ、僕も楽しかったよ。これからもツンちゃんと一緒にこれで遊んでもいい?」

「もちろん。でもあんまり遠くまで行ったらダメだよ。これで遊びたい時はお手伝いさんに言ってからゴルフ場で遊びなさい。これはパパとの約束だよ、いいね?」
とパパが小指を差し出してきた。だから指切りげんまんした。

その夜、ツンちゃんとベッドの中で沢山お話した。楽しかったねとかたくさんぶーんしたいねって。
お話たくさんし過ぎてママがいつまで起きてるの?ってやってきちゃったけど…。


〜続く〜

作者コメント
ママのキャラが薄いので頑張って登場回数増やしたいです。

#毒舌あざらし #ツンデレあざらし #二次創作小説 #Jellyfish


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