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【MTG:Pauper】第8期パウパー神挑戦者決定戦 対戦レポート #サディストコンボ

 こんにちは、角とうふ(@TunoTofu)です。
 今回は『ダスクモーン:戦慄の館』発売翌日に開催された第8期パウパー神挑戦者決定戦の対戦レポートです。
 『モダンホライゾン3』の環境は強固なもので変わりようが無いとだろうと予測していた一月前。蓋を開けてみれば、スタンダードのパックとは思えないほどの超強化が特定のデッキに入ったことで、環境に大きな変化を迎えた本大会ですが、皆さんは上手く適合できたでしょうか。

 先に私の結果を記載しておくと、5-2-0の13位でした。

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#環境について

 今大会の環境について、参加者や他の方のNoteを読んでいる方は耳にタコだと思いますが、後から見直すときのために、改めて環境を振り返ります。

◆DSK発売直後の五大勢力

 『ダスクモーン:戦慄の館』の発売日翌日に開催された今大会は、速さと経戦能力を兼ね備えた《機械仕掛けの打楽器奏者》を手に入れた「赤単カルドーサ」に加え、ルーティングに何故か2点火力のついたオリカこと《目標の強奪》を手に入れた「ブラッドバーン」たちが堂々たるTier1の力を持ち直しました。  
 それらに対抗するのは、前環境から猛威を振るっていた「グリクシス親和」と「サディストコンボ」。前者は《勢団の取り引き》を、後者は《嵐の乗り切り》や《シルヴォクの生命杖》などの優秀なライフゲインを有しています。
 また、最強の赤対策である《水流破》・《青霊破》も持ちつつ、《呪文貫き》を筆頭に《無効》などの軽量カウンターを複数持ち、とにかくテンポを押し付けてくる「青単テラー」の存在も忘れてはいけません。

【環境五大勢力】

 これら五つのデッキが主な環境デッキであると予想された第8期パウパー神、その様子はメタゲームブレークダウンでもはっきりと映し出されていますので、詳しく知りたい方はぜひ晴れる屋メディアをご覧ください。

#デッキ選択について

 最近私のことを知った方はそんな印象は無いかもしれませんが、以前は「角とうふさんはTier1は握らないの?」と聞かれることもしばしば。
 それに対する私の回答は今も昔も変わらず、「緑か黒の色のデッキが環境にあれば、それを使いたい」です。

オリカと言われるだけはある。

 さて、今大会のデッキ選択ですが、直前までは「ブラッドバーン」を有力な選択肢として挙げており、実際のところ、神決直前の1週間はとりにくさん(@toriniku_wing)と「ブラッドバーン」の構築について話し合っていました。その理由は単純で《目標の強奪》が強いこと。
 ルーティングに追加の2点火力が加わったことにより、従来の動きよりキルターンが1つ速くなることも頻繁に発生。これによる他デッキとの相性差に傾きが生じかねないとも思ったからです。
 しかし、今回は別のデッキを選びました。より黒く、そして緑色をしたあのデッキへ。

◆魂のデッキへ

 前々から私のことをよく知っている方は、私に「緑単ステッカーストンピィ」のイメージを持たれている方もいらっしゃるかと思います。
 何といっても自分が産み出した新アーキタイプで、我が子のように愛用しておりましたが、今は強すぎて(?)、キーパーツが18枚(+α)が禁止されてしまいました。

今は亡き、我が子ら。

 さて、今回選んだ「サディストコンボ」は現在のリストこそ集合知の力により、よくあるリストになっていますが、私が調整し始めたのはキーパーツとなる《日を浴びる繁殖鱗》が収録される「モダンホライズン3」の発売3週間前。世に出回る前から調整していたデッキ、つまりはこちらも"我が子"といっても差し支えのないデッキです。これは握るしかありませんね。

 また、「このデッキのプレイなら〇〇さんに聞け」などというのが各コミュニティにあるかと思いますが、こと「サディストコンボ」においては、早く&長く回していたこともあり、他のプレイヤーを見ていても、その中で自分が一番最適なプレイを取れているという自信がありました。

 これがミラーを制する自信にも繋がり、このデッキを選ぶ強い意志に繋がりました。他にも各環境デッキに対する相性差などもデッキ選択の理由となりますが、長くなるので詳しくは次回の記事で書こうと思います。

◆祈れ

 さて、今大会は「サディストコンボ」を選んだわけですが、これには一つナイーブな問題があります。当日増えるであろう"赤"です。
 「サディストコンボ」はコンボデッキという特性上、《日を浴びる繁殖鱗》と《サディスト的喜び》を揃えるまで、勝ちに行くのは難しいです。
 もちろん、「(ジャンド・)サディストコンボ」にはメインから全体除去の《クラーク族のシャーマン》、サイドには《ブレス攻撃》と最強のライフゲイン手段である《嵐の乗り切り》などがありますが、赤のブン回りに関しては、コンボパーツを集めるまで防ぎきれないこともよくあります。
 とはいえ、赤のブン回りに関しては何のデッキを使っても実際どうしようもないことも多く、「頼むからブン回りだけは勘弁してくれ」と祈るしかありません。 

 …
 ……
 ………というわけで祈ってきました。

仙台大観音

地上100m、体内は12層に分かれ、最上階はご心体を祀った心殿があります。展望窓からは市内が一望でき、体内は108体仏・12神将を安置しています。

せんだい旅日和 

 神決直前に出張で仙台に行く機会があり、仙台大観音こと、『仙台天道白衣大観音』にお参りしてきました。もちろん、体内の108体仏にも手を合わせてきており、これで赤対策はバッチリ。いざ、本戦に向かいます。


#第8期パウパー神挑戦者決定戦

R1⭕️:bye

 9月上旬のトライアル予選にて1byeの権利を得ているため、R1は参加者のデッキと上記の環境予想が間違っていないことを確認しに全卓を偵察。
 今回もエルフを握っている同村の民や、土地1枚から仕掛け時を見定めるSpyなど、いわゆる"いつもの"を神決に持ち込む人々に熱くなるものを感じます。

R2❌:ゴルガリ・サディストコンボ

 偵察した中で2/110しかいなかったはずの不利マッチ。
 ゴルガリカラーとジャンドカラーでは、お互い無限までたどり着いた後に、お互いの《サディスト的喜び》が誘発し、無限のブロッカーが出ることでコンバットが通らなくなり、フィニッシャーである《ネイディアの夜刃》や《間に合わせの砲弾》を引く必要が出てきます。
 そもそものコンボに行くまでや、双方が無限に入った際にゴルガリの方がドローソースが多く、他にないくらいにド不利なマッチです。

 G1はタップイン、タップインと続く間に、《催眠の悪鬼》で《間に合わせの砲弾》を追放させられ、4ターン目に無限マナまで入るも、返しのターンで《日を浴びる繁殖鱗》、《サディスト的喜び》、《ネイディアの夜刃》のハッピーセットを持たれており負け。
 G2は《強迫》の連打で《殺し》と《巨森の蔦》を抜かれます。なけなしの《サディスト的喜び》をつけるところに除去を打たれては困るので、重ね引きをしていた《日を浴びる繁殖鱗》x3匹によるアタックで相手を追い詰める。最後に《サディスト的喜び》をつけて、《殺し》を打たれても返しで勝つ状況を作るも、相手の手札にはハッピーセットが揃っており負け。
 赤へのお祈りはしていたが、ゴルガリに当たりたくないというのは願い忘れていました……。

R3⭕️:ブラッドバーン

 Top8に抜けるにはもう1敗もできないところで、《鋸歯の痩せ地》から1点を受けて、恐怖の赤マッチが開始。《邪悪鳴らし》でコンボパーツを集めると、《ヴォルダーレンの美食家》で1点&《鉱滓造の橋》をセットしてゴー。

 ……あ、勝った。
 《日を浴びる繁殖鱗》に《サディスト的喜び》を付けて、《邪悪鳴らし》で生成した落とし子トークンから3ターン目無限パワーが成立。
 「ブラッドバーン」のメインに確定除去はないため、そこで相手が投了。

 G2は早期に《侵入者への呪い》を設置され、《のたうつ蛹》の着地に3点ドレインされるも、到達で耐久しているうちに《シルヴォクの生命杖》を引き込み、無限マナから無限ライフであっさりと勝ち。これが祈りの力か。

R4⭕️:赤緑ランプ(もけみさん)

 天国マッチ。除去も飛んでこなければファッティ勝負では 6/5 vs ∞/∞なので負けようがない。もけみさんも後に引けないというが、それはこちらも同じこと。ここはしっかりと勝ちに行くつもりです。

 さて、お知り合いのため、デッキが割れており、うきうきでスタートしたG1はデッキを半分掘っても《日を浴びる繁殖鱗》を引けずに押され負け。続くG2もデッキを半分掘っても《サディスト的喜び》を引かない。マズイ、非常にマズい。
 代わりに《のたうつ蛹》が3匹駆けつけてくれたことで盤面が膠着し、相手のイニシアチブ最終章から、《生命の方向の思念》が4/5になって登場する。これを生きて返す訳にはいかない。

通称《寄せ餌》効果内蔵のクリーチャー。

 なんとかアーティファクトを5枚かき集め、土地3つを含めた《クラーク族のシャーマン》の5回起動で盤面を破壊し、あまりにも大きくなった《のたうつ蛹》3匹で生き残りたちにチャンプブロックを強制させて、押し切り勝ち。

 G3は残り9分を切る。有利マッチを落とすわけにはいかないと血が滾ります。そして、相手のダブルマリガンで時間は残り7分。どうやら事故ったようで相手の動きがないところに、蛹!蛹!蛹!の三連打で勝ち!
 ……サディストコンボとは?

R5⭕️:エルフ

 エルフ村の同志の方との対決。
 ちなみに、《クラーク族のシャーマン》がメインといえども、実はこのマッチは微有利程度。単純な無限パワーだけではチャンプブロックで耐えられ続け、逆襲の大量アタックを《日を浴びる繁殖鱗》と数匹の落とし子では守り切れず負けることもよくあるマッチです。
 G1は2ターン目に《ティタニアの僧侶》を含めた4体のエルフが並ぶブン回り。《強迫》で《暴走の先導》を落とすも、残った《紆余曲折》から展開される。
 こちらも何とかに無限パワーを間に合わせるが、上記の通り、勝ちきれないどころか《森林守りのエルフ》を出されて次のターンで負けるという、"詰めろ"をかけられる。
 ここで何か引かなければ……というところから、《血の泉》で出していた血トークンからルーティングで土地引き、《進化の証人》から《血の泉》を拾って、再度ルーティング……。ドローは《サディスト的喜び》。

 《日を浴びる繁殖鱗》に《サディスト的喜び》を2枚貼り、1度の落とし子生け贄から2匹の落とし子を出す無限ブロッカーコンボが成立。後は《間に合わせの砲弾》を引くまで待つだけなので、ここで投了をもらう。

 G2は3ターン目に《復讐する狩人》からイニシアチブを取られるが、《クラーク族のシャーマン》でタフネス2以下を流して遅延させ、再展開の隙に無限パワーに入り勝利。

R6❌:青単テラー(もーりーさん)

 あと1つでも勝てばワンチャンIDというラインで、相手は青単名手のもーりーさん(@Morley_pauper)。
 ん?なんか最近、この名前を聞いた覚えがありますね。

 G1は初動を《呪文貫き》で止められ、《のたうつ蛹》を《対抗呪文》。
 《うずまく知識》&《留意》から《謎めいた海蛇》と綺麗な動き。無限コンボもカウンターされて、テンポを完全にとられて負け。

 G2は《浄化の野火》が通り、《のたうつ蛹》で守りを固めるも、《死者の眠り》でタップさせられ《秘密を掘り下げる者/昆虫の逸脱者》のアタックを通す。しかし、後続の《のたうつ蛹》が2匹も駆けつけ、盤面を膠着状態に持ち込む。一見ヤバそうな盤面も、蛹を引けば何とかなる。マジックって簡単だ。そして、相手が回答を求めてフルタップした隙に、《赤霊破》と《殺し》で相手のクロックを消し去り勝ち。

 G3は初手から《秘密を掘り下げる者》が裏返り3点を押し込まれる。無限コンボを2セット構えて突き進もうとするが、2体目の《秘密を掘り下げる者》が《死者の眠り》を見せつけつつ変身し、《のたうつ蛹》も無駄かと無限パワーに入るも飛行クロックを止めれず負け。

 ところで、ここで私を打倒したもーりーさん、見事に本大会を優勝し、神挑戦へ挑みました!おめでとうございます!!!

 そんなもーりーさんのパウパー神挑戦の結果は配信をどうぞ。

R7⭕️:ブラッドバーン

 決勝SEこそ無くなったものの、勝てばTop16の賞品のかかった試合。負けるわけにはいきません。

 G1はどちらも動きが渋く、《のたうつ蛹》を立てつつゲームを引き延ばす。ついには、こちらのコンボパーツが揃い、火力を《巨森の蔦》で守って勝ち。

 G2は相手ワンマリガンから2ターン目に《侵入者への呪い》を設置される。しめしめと《のたうつ蛹》と《シルヴォクの生命杖》を出すと、《火の中に投げ捨てる》で杖を追放されかけたので《命取りの論争》で急いで墓地に落とす。
 念のため、サイドボードの《進化の証人》の枚数を確認し、デッキに《進化の証人》1、《シルヴォクの生命杖》1が残っていることをチェック。
 減らされたライフを《嵐の乗り切り》で回復しつつ、《日を浴びる繁殖鱗》に《サディスト的喜び》を付け、パワーを7まで引き上げてビート戦略を始める。
 《こそこそサクサク》、《台所のインプ》が出てきて熾烈なライフの減らし合いが始まろうとする中、《邪悪鳴らし》を引き当てデッキ枚数を確認、残り11枚!
 落とし子の生成で自分のライフが6になるも、《シルヴォクの生命杖》を引き当て、ライフを相手が5億、自分が10億になるまでゲインして、パワー5億の《日を浴びる繁殖鱗》たち2体でアタックして勝利!
 5-2-0の13位でコレクターブースターを獲得!!!

#おわりに

 詳しくは次の記事で語るつもりですが、メイン/サイド合わせて納得のいく75枚を組み上げ、ばっちりと機能したのでデッキ調整の結果には満足です。後一歩こそ足りませんでしたが、引き次第では十分SEにも残れていたと手ごたえも感じています。
 また、その他プレイにも悔いはなく、知人4人もが決勝SEにも上がって素晴らしい結果だったと思います。
 そんなところで、今回はこのあたりで締めます!

 次回は「モダンホライゾン3」の発売初日から「ダスクモーン:戦慄の館」までの「サディストコンボ」の構築の偏移、神決に持ち込んだジャンド型の構築や採用カードについても語りたいと思いますのでお楽しみに!!!

◆おまけ

 自身もTop16に収まりつつ、ほぼ同じリストのけいがさん(@keiga_jp)がTop4に残ったこともあり、「やっぱりサディストコンボが板だよな~」と思っていたので神決翌日の晴れる屋大宮にて「ダスクモーンBOX争奪パウパー」に参加してきました。
 初戦から昨日の”運の出がらし”かのように4マリするも、何故かその試合を含めて、そこから全勝。決勝をスプリットして、ダスクモーン18パックいただいてきました。

やっぱりサディストコンボが板!!!

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