【MTG:Pauper】神挑戦者が語る! #ジャンドリアニメイト デッキ解説
こんにちは、パウパー神挑戦者の角とうふ(@TunoTofu)です。
上記の挨拶がまだ言ってるのかと思われない時期に出すつもりでしたが、仕事がバタバタしており、なかなか筆が進まず、次の神決や新セット発売が近づいてきたので、焦って書き上げました。(オータニ軍団長にチームパウパーまでに書いてよ!と怒られたのは秘密) 本記事は全文無料となっておりますが、お気持ちをいただけると泣いて喜びます。
さて、今回は「ドレッジ」こと「ジャンドリアニメイト」について解説します。デッキの呼び方は色々ありますが、このデッキは《死体発掘》だけで勝つときもあるため、”ドレッジ”よりかは”リアニメイト”と呼んだ方が個人的にはしっくり来ています。
このデッキは昨年末に登場してまだ日が浅く、自分自身でも完璧に回しこなせているのかは分かりませんが、神挑戦者になったということで、紙で日本一の実力があるからまあ大丈夫か!ガハハ!という気持ちでやっていきます。
なお、今回の内容は前回の 第6期パウパー神挑戦者決定戦”優勝”レポート の続きとなっており、相性さや環境の立ち位置などはそちらに記述しているため、まだの方はぜひ読んでみてください。
↓↓↓対戦レポートはこちら!↓↓↓
1. デッキの勝ち方
まずデッキを知る上で、指標となるデッキの勝ち方について解説します。
だいたい分かっているよ。という方は読み飛ばしてもらって構いませんが、「え……?《ロッテスの巨人》をリアニするだけでしょ?」と思った方はぜひ一読ください。
①ロッテスの巨人で大ダメージを与えろ!
このデッキに対する最初の勘違いは、《ロッテスの巨人》で一撃で20点を削るデッキだと思うこと。
約30枚のクリーチャーしかないこのデッキでそれを狙うには、デッキの半数以上を切削する必要があり、非現実的です。
イメージ的には10点x2回で倒しきるのが理想であり、途中の細かいコンバットで5点程度、ゲーム後半で《ロッテスの巨人》で追加の15点を取るのがよくある展開です。
ちなみにピッタリーサルを狙おうとすると、蘇生した《屑鉄造りの雑種犬》が追放されたり、《ロッテスの巨人》をリアニメイトしたときに、本人分の墓地のクリーチャー数が変化するので注意。逆に《戦慄の復活》のフラッシュバックコストで、戦場から墓地にいったクリーチャーの数だけカウントが増えるのは覚えておきたい。
②サイクリングクリーチャーで殴れ!
《ロッテスの巨人》は5点以上ダメージが入るならリアニメイトしたいですが、墓地にクリーチャーの溜まっていない状況では《カザド=ドゥームのトロール》のリアニメイトを目指しましょう。スーパー威迫は伊達じゃないので、かなりのコンバットダメージが期待できます。相手が対応できないと3回のパンチで相手のライフは風前の灯です。
特に1ターン目サイクリング、2ターン目に《死体発掘》が強烈なのはもちろん。稀にあるのが3ターン目に《ドングリの収穫》を打っておいて、4ターン目に《戦慄の復活》を通常キャスト&フラッシュバックでのダブルリアニメイトができると最高です。
《ロッテスの巨人》だけで決めようと思わず、しっかりコンバットでダメージを稼いでいきましょう!
もちろんサイクリングクリーチャーたちは、マナを支払って素出しできることも忘れずに!
③ライフゲインで圧倒せよ!
《骨までの齧り付き》は4ターン目に雑に打っても6~10点くらいは軽く回復してくれます。もちろんしっかり墓地を溜めると20点ゲインはざら。
赤単を筆頭とするアグロ相手には、死ななけれなんとでもなるので、回復量が少なくてもガンガンとライフゲインを使っていき、ライフを危険水準から遠ざけましょう。最大8回のゲインで相手の心を叩き折ろう!
2. プレイングの指針
さて、デッキの勝ち方がわかったところで、プレイングについても見ていきましょう。意外と難しいともいわれていますが、個人的には指針さえ立ててしまれば簡単です。
①とにかく土地を伸ばせ!
このデッキのキープ基準は? その答えは2枚の土地と《サテュロスの道探し》です。土地は1枚あれば、他がサイクリングクリーチャーでも大丈夫ですが、土地+サイクリングクリーチャー+《死体発掘》だけでキープすると、後が続かず、打ち消しや除去1枚でプランが瓦解するので基本的にはキープしません。
《屑鉄造りの雑種犬》+《臭い草のインプ》のお手軽発掘コンビが初手にあっても、土地が伸びなさそうなら発掘は控えましょう。
第一目標は{黒}{黒}{緑}を含む4マナです。《戦慄の復活》を手札から打てるマナベースと、緑1は最低条件です。余裕があれば《屑鉄造りの雑種犬》の蘇生用赤マナを置けると最高です。
墓地対策が来ることが予想されるサイド後などは、6マナを目指してサイクリングクリーチャーの素出しを意識していきましょう。ただし、《ロッテスの巨人》で大ダメージを狙える場合は、発掘を優先させてることもやぶさかではありません。こればかりは臨機応変にいきましょう。
相手が打ち消し戦略をとってきて、こちらのリソースが尽きそうな場合は気合いの《ロッテスの巨人》素出しをするときもあるでしょう。相手のライフを削り切るに十分な墓地のクリーチャーがいるときは、墓地肥やしより土地を伸ばすことが重要です。
②打ち消しに怯えるな!
打ち消し=敗北に直結する『The Spy』や『裏返しコンボ』のようなオールインコンボと違い、『ジャンドリアニメイト』は墓地がある限り、《死体発掘》4枚、《戦慄の復活》4枚+フラッシュバック4回の最大12回の仕掛けが可能です。
たとえ打ち消されても、使わせたという意識でいくのが肝心です。引いた側からガンガン仕掛けてみるのも悪くありません。通れば勝ちの状況を突き進むことで、相手への要求値を上げていきましょう。
また逆に、墓地が溜まっていくと相手もカウンターを構え続けねばなりません。カウンターをリアニメイトに集中している内に、こちらはリアニメイト呪文を探して溜めておき、複数回のリアニメイトを同一ターンに連打してやるのも有効です。
③リソースは温存せよ!
黒系デッキにおける《ボジューカの沼》、サイド後の墓地対策のことを考えると、墓地を溜めることだけを考えてはいけません。単純な話ですが、《戦慄の復活》と《死体発掘》が全て追放されると、このデッキは機能しません。
デッキの勝ち方①でも記載したように、10点x2回が狙える落ち方が理想であり、ある程度墓地が溜まったなら、それ以上発掘する必要ありません。
このデッキはそんなに脆いデッキではないので、一度の墓地全追放では負けません。私はオルゾフブリンク相手に墓地全追放2回、ピーピング墓地追放3回の上から《ロッテスの巨人》でライフを削り切ったことがあります。
大切なのはリカバリーができるようにすることです。《サテュロスの道探し》は一から掘り直す性能が高いため、余裕があれば温存する。《臭い草のインプ》が複数あるときは、全てが追放されないように、1枚は手札に抱えておく。手札のカードより墓地のフラッシュバックを優先して使用するなど、リソースは大事に使っていきましょう。
④墓地対策を切らせろ!
相手が《大祖始の遺産》や《虚無の呪文爆弾》などの見えている墓地対策が置いてきた場合は、細かく細かくリアニメイト呪文を使っていき、墓地対策を使わせてから、また墓地を溜め直していきましょう。
ちょっとしたテクニックとして、《死体発掘》は対象を取らずにリアニメイトできる呪文です。これがどういうことかというと、
①《死体発掘》をキャスト
②対応して《大祖始の遺産》で墓地を全追放
③墓地を追放された後、《カザド=ドゥームのトロール》をサイクリング
④《死体発掘》の効果でトロールをリアニメイト!
対象を取らないからこそ、解決時に墓地にあるカードを選べるわけですね。置かれたものはしょうがないので、今落ちている分は諦めてとっとと切らせてしまいましょう!
また、バーンやアグロデッキが相手の場合は《骨までの齧り付き》でのライフゲインを嫌うので、フラッシュバックを匂わせるだけで相手は墓地対策を切るしかなくなります。ライフゲインで相手に圧をかけていきましょう!
⑤素引きを信じろ!
発掘系デッキにおいて墓地は手札と言いますが、発掘して実際に手札にくるのは《臭い草のインプ》だけです。 しかし、一番手札に来てほしい《死体発掘》は、発掘していては絶対に手札に来ないため、しばしば素引きに頼らざるを得ないときがあります。
例えば、ジェスカイブリンクが《古術師》と《儚い存在》で《対抗呪文》を構え続けた場合、毎ターンリアニメイトをしても打ち消され続けてしまいます。そのときはリアニメイト呪文を素引きして、《戦慄の復活》のフラッシュバックと共に同一ターンでの連打を目指します。
他にもリアニ呪文が尽きたときの《ロッテスの巨人》を素引きなど、ケースバイケースで素引きをしていきましょう。この辺りの感覚は正直数をこなすしかありませんが、狙い通りにカードが引けると最高に楽しいので、ぜひやってみてください。
3. 対戦動画
百聞は一見にしかず。私の好きな言葉です。
というわけで、 今回のデッキの対戦動画を6本ほど掲載しています。
最後の神決定戦の配信アーカイブでは、私、角とうふことシミズタイセイが実際に回しておりますので、参考にしてもらえると幸いです。
①ぱうぺあ娘々のpauperちゃんねる
②PauperMTG
③晴れる屋
④第6期パウパー神
4. オプションカードについて
メインカードの解説については古門せいがさんの動画で紹介されているので、ここではこのデッキに入りそうだったり、抜けそうなカードについてざっくり解説します。コメント等でいただければ、他のカードについても採用/不採用理由について書くかもしれません。
瓦礫帯の異端者
手札が増えないのが非常に気になり、未だ試せていないカード。最近の構築では《ぬかるみのトリトン》の代わりに入れられていることが多く、追加の軽い切削役として採用されていることもある。
土地の円環のドルイド
出たときに土地を回収できないのは欠点だが、発掘中に落ちた貴重な赤マナ土地や《ボジューカの沼》を拾えるのが嬉しい。
ただ、マナを伸ばすのが絶対のデッキなので、初動に土地を拾えない点が重く、採用するにしても9枚目から。
這い回る寄生
《死体発掘》と同じ素引き前提の枠ではあるが、このデッキなら毎ターン昆虫が出てくるのはほぼ確定で、トークンはブロッカーかつ生け贄要員になるのでかなり嬉しい。重いのでアグロ相手には抜くが、コントロール戦では無類の強さを誇る。
ぬかるみのトリトン
個人的にはオプション枠。切削2枚は掘る枚数も少なく、土地も持ってこれないので初動枠になりにくい。ライフゲインで赤単などのアグロ対策、テラーなどには接死ブロッカーとしてそこそこやるので、環境を見て枚数を調整したい。
信仰無き物あさり
このデッキで一番悲しいのが、《ロッテスの巨人》が手札に来てしまって、墓地に落ちなくて勝てない状況。また、中盤以降で発掘した《臭い草のインプ》は重なると動きにくいので、これらをなるべくルーティングで落としたい。また、フラッシュバックがあるのが便利。これを採用する場合は赤マナの出る土地を3枚以上取りたい。神決時は急遽土地を16→14に減らして、赤単増加読みで《ぬかるみのトリトン》を増やしたため、不採用にしていたが、アグロが少なければこちらを優先したい。
ドラゴンの息
《ロッテスの巨人》のリアニメイト時に、ダメージ与えつつ殴れたら最高じゃない?と試したら思ったより悪くなかった枠。メイン戦は《ロッテスの巨人》だけで勝てるので、必要なのは墓地対策の効いてくるサイド後が本命。
《ロッテスの巨人》がダメージを稼げず、《カザド=ドゥームのトロール》のコンバットが肝心になりやすいので、それをサポートできるのが非常に良い。いわゆる火吹き能力の付与で、トロールのアタック3回+火吹き2回で20点になるのも良い。
オリファント
サイド後のビートダウンプランのときに、本人と他者に付与できるトランプルが魅力的。赤マナ土地は入れても4枚くらいのデッキなので、山サイクリング時は残数に注意が必要です。
また、タフが4のため、《感電波》や《雪崩し》がまあまあ間に合うことがあるのでリアニの対象を選ぶときは慎重に。
5.おわりに
最近は露骨なリアニメイト対策の《墓所への乱入》を採用したグリクシスコントロールの登場や、シンプルにサイドの墓地対策の量が増えているので、使用頻度が落ちている『ジャンドリアニメイト』ですが、デッキの自力と独特の楽しさは健在なので、環境の立ち位置が良くなればまた使いたいとは思っています。
また、墓地コンボという比較的強化の貰いやすいデッキなので、新弾のカードにも期待ですね。さっさくですが、次弾の「サンダー・ジャンクションの無法者」でもコモンの諜報ランドが来たことで微強化が入りますね。
私の方でも毎弾のコモンレビューの記事を書くつもりなのでお楽しみに!
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