中央大学通信課程2020年11月代替試験 国際法[評価A]

X国では、分離独立を主張するY民族独立派とX国政府軍との間で内戦状況が続いていた。Y民族独立派は、Z国の領土の一部を支配するようになるとY共和国として独立宣言を行った。しかし、X国中央政府とY共和国との間ではその後も武力衝突が続いていた。X国の隣国である、Z国は、直ちにY共和国を国家承認して、Y国との間で相互援助条約を締結し、Y民族独立派に肩入れして、X国からの分離独立紛争を経済、軍事の両面で支援し種々の物資を提供し、また軍事顧問団を派遣した。これに対してX国は、Z国によるY国の国家承認とそれに伴う相互援助条約を根拠とする種々の支援活動は、X国の手けんを侵し、違法な鑑賞であると主張し、抗議した。このような場合に、以下の2点について考察して見解を述べよ。

(1)Z国によるY共和国の国家承認は国際法上どのように評価されるか。(2)Z国がY共和国との間で締結した相互援助条約にも度ついて行った支援は、国際法上どのように評価すべきか。

2710文字、参考資料リストあり。

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