第1476回 2024/5/19〜27の歴史ニュース
1、ずっと体がいたい
今週は仕事で仙台城に登城して、休みの日にたまたまカフェに行ったら駐車場から何故か山越えして行かされたり、山城調査にでかけたりと
1日おきぐらいで足腰を使ってたためか、ずっと筋肉痛でした。
さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。
ちなみに前回はこちら。
2、ニュースヘッドライン
①鳥取県境港市で出土し、行方不明になっていた後期旧石器時代の人骨を発見 R21
②石川県金沢市の金沢城城で能登半島地震の石垣被害を把握 R21 C
③中国湖南省にある1800年前の古井戸から、1万枚の竹簡を発見 R7
④福岡県柳川市の旅館・柳川藩主立花邸「御花(おはな)」でクラウドファンディング R6 C
⑤エジプトのギザで行われた地中レーダー探査で謎の構造物を発見 R11
⑥東京大学構内の発掘調査で江戸時代藩邸のトイレ遺構から鉛を検出 R5
⑦兵庫県三木市で小学校に設置されている二宮金次郎像を売却へ R5
⑧新潟県長岡市で河井継之助の手記を新たに発見 R9 C
⑨栃木県小山市で史跡の現状変更にかかる不適切処理の検証結果を公表 R43 C
⑩江戸時代に大坂城再建で使うはずだった「残念石」と呼ばれる巨石を万博トイレに活用 R25 C3
3、国の組織は誰を向いて仕事をしているのか
いかがだったでしょうか。
みなさまの気になる話題もありましたでしょうか。
個人的に3つ選ぶとすれば、まずは③。
と記事にはありますが、徴税システムの仕組みが明らかになるのはすごいですよね。
日本だと卑弥呼の時代。
次の話題は⑤のエジプトの調査成果。
地下0.5〜2メートルのところに約10×15メートルのL字型の構造物があるのを確認した。
世界的に常に注目されてきたエジプトでも、これだけ大規模な、まだ未発見の遺構があるものなんですね。
レーダー探査で確認できた異常が実際発掘するとどうなるのか、
今後の展開に期待ですね。
最後は⑨の耳が痛い話題。
国の史跡に指定されている遺跡を整備しようと工事するに当たっては
「現状変更」という手続きをするべきなのですが、それをしないまま工事してしまった、ということです。
市による検証結果が公表されているのですが、管理する国、文化庁の責任は全くないのでしょうか。
国指定となった史跡の整備には国の補助金が出るので、
その補助金をもらうための書類はぎっちりチェックされているのは容易に想像できます。
そもそも整備する方針については専門家委員会に諮問して、文化庁の担当者もアドバイザーとして招聘されて、きっちり保存活用計画が作られているはず。
だから整備計画自体には問題はなかったはずなのです。
もちろん手続きを怠った責任はあるのですが、
同じ組織の、なんなら同じ部屋に机を並べているところに補助申請をだしている案件で
「これ現状変更の手続きされていないよね」
って気づかなたかった文化庁の責任は全くないのでしょうか。
専門家委員会とか、政治家向けには責任を認めて陳謝しているのかもしれませんが、
一般に広まることはありませんよね。
基礎自治体だけが責められるのは正直酷なのでは、と思います。
ミスがどんどん増えていくのであれば、その制度時代に問題がある、とか考えないのでしょうか。
と、普段自分が県を通じて国に対峙していて思うところを吐露してしまいました。
とある研修会で若手の文化庁職員が
「国と地方がいがみあっていても何も生まれないから」
って言っていたことが全てなような気がします。
最後は愚痴になってしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございました。