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すきなものだけと暮らす

コロナ下で、ずっとおうちにいたこともあり、身の回りを見直すきっかけになったこの1年。

特に気に入ったものだけ。自分が持っているものすべてを把握できるようになった。

つぎからつぎへと、泉のようにあふれだす物欲と戦っていたわたしだが、この一年で本当にガラッと意識が変わったのではないかと自分で思っている。

大学生活とともに、一人暮らしが始まり、資金が潤沢ではない若い大学生は、生活していくのに必要そうなものを、低価格で購入し、完璧な大学生活を送れるように整えた。

そのときには見た目とか何も考えずに、価格だけを見て買った。

コロナで、自宅にずっといることが増え、せまいアパートの中でものが多くあふれた我が家では、家主の居場所がベットと勉強机のチェアしかなく、疲れ果てていた。そんな時にお気に入りのものだけ残して、あとのものとはさようならしようと思った。

もちろん、家主の居場所がないほどこまごましたモノがあふれているという事実と、そのものをうちに持ち込む決断をしたのは私という残酷な事実を突きつけられて、重い腰を上げた。

こんまり先生のspark joy、つまりときめきを感じるものだけを残すというのは、当時本が流行ったときに読んだものの、実践はしておらず、今暇だししてみようという気になった。

モノと向き合い、必要なもの、お気に入りのものと、必要ないものに分けて、さようならをした。リサイクルショップにもっていったり、メルカリに出品したり、心苦しかった。

自分のお金で買ったものが、無駄なものになっているというのが目に見えて、手放すのがつらいと感じたので、これからはむやみやたらに物を増やすことはしないぞ、と心に決めた。

本当に自分が好きなものや、必要なものだけに囲まれる生活は、自粛生活で鬱々としていた私の生活を一変してくれた。大きな決心をして、身の回りの物を整頓してよかったなと思った。いつ何があっても、後悔しないような気分になった。

今でも、あふれ出る物欲とは戦っていて、軽率に欲しいなあ、と思ってしまうので、その場では買わずに、冷却期間を置くことにしている。

冷却期間をおいても欲しいと思うものは本当に欲しいからだ。

これからもうまく、物欲を飼いならしていきたい。



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