選択制夫婦別姓について
小学生のころ、少女漫画を読んでいた時、ヒロインが、片思いの男子の苗字に自分の下の名前をくっつけてノートの端に書いて、きゃー♡と照れている場面があったが、すべての女性が男性の苗字に帰ることを喜ぶという前提があるのだろうか。
もちろん、好きな人と一緒になれてうれしい人もいるし、うれしくない人もいて、人の意見は多種多様であるべきで,否定するつもりは毛頭ない。
でも、男性が苗字を変えたくない時、いやだからとかいうシンプルな理由で認められがちなのに、女性が苗字を変えたくない時にはなぜ嫌なのかとか明確な理由と合理的な根拠とかが求められるのは、女性が苗字を変えるという社会の風潮が自分たちを圧迫しているように感じてしまうのだ。
いつだって、聞き入れてほしい側、スタンダードとは外れたほうを願う側にばかりしわ寄せが来るのだ。
言葉を尽くして、時間をかけて、と労力を割かねばならないのはいつも立場が弱い側なのだ。だって、立場が強い側は、聞いてあげるか聞かないという選択肢があって、それから選ぶことができる。でも立場が弱い側には選択肢なんてない。自分の意見を聞いてもらうためには相手に根気強く伝えるしか方法はない。なぜ弱い側はそれを要求されなくてはならないのか。ただでさえ、立場が弱い(ふつうは女が男に合わせるじゃんとか言う普通の強要などがあるため)のに、また余分な労力を割くことを求められるのだ。
とりあえず、悲しむ人が減るために、選択制夫婦別姓を採用してください。