2020 ACL GS MD4
ACLが再開したらしたでまた連戦である。汗
当然のごとく、メンバーは大幅に入れ替えられた。
試合が始まってみると、保持するうちのペースではあるのだが、前節同様、統率された5バックを前に、なかなか決定機を作れない。
ロングボールをきっかけに相手の保持を許し、序盤からボックスに入られることも度々。そこから相手に「先に」CKを与えるなど、Jでもよく見られた構図となった。
そうしていると13分、そのCKから跳ね返しを再度入れられ失点。
相手の守りは後ろの横一列の5人と、前の5人ということではっきり分かれている。この試合はよりその色が濃くなっていたように感じたが、その効果はうちのポジトラの速度を上げさせないということに現れていて、相手ながら天晴と思った。
保持しても崩せない。ならば相手の攻撃を凌いでからのポジトラ。そんな「うちの形」さえも許してもらえないのである。
相手の「前の5人」は、切り替わりの瞬間からボールホルダーに素早く寄せていき選択肢を奪い、攻撃全体の速度を下げようとする。奪い切るというよりは、後ろの5人を再フォームするための時間を稼ぐという意味でも有効だった。
失点から、残されている時間は十分ではあったが、こうなるとうちが攻撃で手が無くなるのは仕方のないところだっただろう。
20分の同点弾はケニーとテル、この二人でしかできないような一瞬の呼吸が合ったもの。
左から和田、喜田と中央を経てケニーへ。相手WBとしてはこの流れで大外レーンでのウイングのパスレシーブを警戒するだろう。事実、完全に体のシェイプが外を向いている。その逆を取りテルは中へ入るバックドア。
狭いチャンネル間を通す縦パスがケニーからテルへ見事に通る。時間をかけず中央へグラウンダークロス。テルのバックドアに合わせ走り込んでいた阿道は難なく合わせ得点。(GKに当ててしまっているところに苦笑せざるを得ないが…w)
後半になっても上手くいかない構図は変わらなかった。
先の、この日唯一の得点は、かの二人による即興の意味あいが濃く、当然ながらメンバー交代があった後には期待しにくいものになっている。
54分にはスローインから抜け出され失点してしまい、結果としてこの点が試合を決定づけた。1-2 のまま敗戦となった。
試合全体としては苦しんだと言って良いだろう。前節同様に相手の守りを崩し切るには至らなかった。
前節との単純なデータ比較としても(SofaScore)、以下のようにやや寂しいというか、保持率に見合わないようなものになっている。
短期にしかも同じ相手と対戦したこの2戦を通じ、いかに上手く対応されたかというのがこれだけを見ても伺える。枠内の少なさは、シュート場面の質を示していると言って差し支えないだろう。
MD3(前節)
トータル保持率 65%
シュート数 11
シュート数(枠内) 3
MD4(今節)
トータル保持率 74%
シュート数 12
シュート数(枠内) 4
アンジは内容に満足だと言った。額面どおり受け取るわけでもないが、保持しながら攻撃的に戦ったということでいけばフィロソフィーを満たすものだっただろう。それは間違いないのだが。
守備で統率のとれたチームに対し、どう得点するか。保持することが意味のないものにならないようにしたいわけで、このディテールの部分が足りていないことは過去ずっと言ってきたとおり明白だと感じている。
もちろん、今後相手が変われば試合内容もまた変わる。
いつだってオレにできることなどなく、ただひたすら見守るのみ。そして次の試合を待ち、その度に期待をかけるだけ、なのだが。
まずはこのGS突破を願う。