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2020 ACL GS MD3

長い、長い道程だった再開

新型コロナウイルスの世界的な影響により、中断を余儀なくされたACLだが、この11月、約一ヶ月間のカタールでの集中開催という形で再開されることとなった。

2020年が終わりに近づく中、思い返せば2連勝で幕を開けたのは2月のことだった。はるか昔のようだ。

さてこの日は同じ2連勝、勝点で並ぶ相手との直接対決となった。しかも中2日で同じ相手との再戦が待っている。

リーグ優勝が潰えた今、この大会でひたすら優勝を目指す短期決戦の幕が上がった。


うちの立ち上がりは安全に長目のロブを使い被プレスを回避。やや慎重に入ったが、即時奪回の意識は強く、前からの守備強度が高い。この大会にかける意気込みを感じさせる。

相手は守備では541のように構えている。複数のフォーメーションを使いこなすということのようだったが、うちへの対策は考えられているようだ。

比較的勤勉にボールサイドへスライドしてくるし、ネガトラの場面でも一気にラインを下げずに注意深く陣形をコンパクトにしようとしている。よくトレーニングされている。


回収しては保持・攻撃のサイクルを回すが、その相手の守備のためなかなか決定的なシュートという場面は作りにくかった。相手ボックスに近いサイドでぐるぐる回す(だけ)というシーンが目についた。




積極的に前へ行くものの、後半もなかなか構図が変わらない。

相手のHVにあたる選手だろうか、うちのポジトラの最中にハーフラインを越えようとするレシーバーに前に出てコンタクトするプレーがいくつかあり、それに感心した。カウンターの芽を摘む勇気ある守備だ。


トランジションをきっかけにして保持を許すとスペースがあり、寄せていけない間合いになり(行けば躱される)、前プレも嵌らなくなっていく。

相手は明確に前線に2人を残し、守備は5-3、とする形を強め、ボックスに入られることも多くなる。

60分すぎにはテルや高野を投入し打開をはかる。裏を狙っていたというテルの言葉どおり、早いタイミングで裏へ引き出すプレーが増える。トータル保持率は約65%を記録するものの(AFC公式)、これも決定機とまでは至らない。

そんな中で逆にPKを与えてしまう。この時80分。正直なところ、負けを覚悟した。

しかし何ということか、GKオビがこれをストップ!
相手のキックの瞬間まで動かず、鋭い反応で弾き出す。

これでオビが復帰してきてからあった被PKを2つとも止めたことになる。PKセーブ率100%! 信じられない!

それでも、スコアレスドローならば上出来だとも思った。するとATに入ろうかという89分に歓喜が待っていた。

左でブンから受けた高野、対面の相手を振り切るように持ち上がり長めの並行クロス。それにジャンプで合わせたのがなんと中央で待っていた “小さな” テル。このヘディングシュートがGK正面に飛び跳ね返されるが、右から詰めたAJが押し込んだのだった。




間も無く笛が吹かれ、1-0で勝利。これでGSは3連勝ということになった。

殊勲賞は間違いなくオビ。彼がチームを勝たせたと言っていいだろう。被CKの対応など終始安定感があり、あのPKストップは言わずもがなで、止めていなければ攻撃全体の質から考えても試合結果は大きく変わっていたはずだ。

まだGS突破は確定していない。続く試合もこの日のように立ち上がりからアグレッシブにいきたいものだ。ただし次は中2日の土曜、小池の負傷も気になるところだし、スタメンの入れ替え等を含め、どのような内容になっていくのだろうか…!





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