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名称:火曜枠(タイトル、担当未定)
皆様初めまして、大家です。
春、気温が上昇すると共に植物が花開き、実りをつけることから「芽吹きの季節」とも言いますね。私の務める霊園でも、桜を筆頭に多種多様な花々が園内を彩っています。
今回はその内の一つ、椿についてのお話と致しましょう。
紅や白の大柄な花を咲かせる椿、蕾でさえもその美しさを理解するには十分ですよね。そんな椿ではありますが、実はひと昔前には「不吉な花」とされていたそうです。
何故か?
それには椿の生態が大きく関わっているのだとか。
春の陽気に釣られて顔を出した椿の花は、熟れるに連れて重みを増し、遂には自重に耐えられずに落ちてしまいます。
首を取ったり取られたりする時代に生きるお侍様には、それが死を連想させる不吉なものに映ったのでしょうね。
美しい花々も見る人や時代によって印象が大きく変わってしまう、そう考えると共感なんてちっぽけであるように思えますね。
話は変わりますが、霊園に、椿。なんだかこの組み合わせ、ロマンですね。でも、地面の上にも下にも首がゴロゴロしていることを考えるとちょっとしたホラーですね。