【お言葉】17 癒されるひと、癒されるすべて
おはようございます🌞
小売王_マグロ大使です
金曜日はお言葉をお届けします🎉
***************
お店には様々な数字があります。
売上高や利益高、客数、売上数、などなど
利益には損益計算書で使うものでも大きく5つあります
売上総利益、営業利益、経常利益、税引き前当期純利益、当期純利益
この過程で特別利益も登場します。
売上総利益は現場では荒(粗)利益という呼び方をすることが多いですね。
どの数字が大事かというと、それぞれが重要となる場面があり、繋がっているので、これと決められるものではありませんが、「売上」か「利益」か、ここに集約された議論になることがよくあります。
これはお互いの考え方やそれぞれの分析で重視する面を知るいい機会ですからぜひ議論しましょう。
「うちの上層部は売上高至上主義だから駄目なんだ」という一方的な糾弾をよく聞きますが、これはしっかりと数字の規模を見てから考える必要があります。
さっそく今週のお言葉行きましょう
****************
■ 今週のおことば ■
売上は全てを癒す
by ダイエー創業者 中内功
****************
発言者については諸説ありです。
小売関係者に言い伝えられた言葉で、最近はスタートアップ企業などにも広まっているようです。
「売上」という結果を出すことで
それまでの様々な苦労が癒され
数字が好転すると部門間のわだかまりも癒され
会社の空気も閉塞感も全てが癒されていく
多くの方にそう受け止められています。
たしかにそれもそうです。
何を今更という感じですが、ちょっと違う見方をしてみましょう。
大きな売上げ、達成感、一定の数値をクリアした喜び
これらは様々な垣根を越えてすべてを「癒し」ます
一方で、「売上げがすべてを癒す」という発想で売上げを追及して利益率を無視しているから、いつまでもこの会社は変わらないんだという声もよく聞くものです。
客数が上がれば基本的には売上高も上がります。
しかし値下げによって客数を増やすと、売上高はその増えた客数分だけの伸びを見せません。単価が下がってますから。
そして値下げをするというのは利幅を薄くするということですから、利益の伸びは売上げ以上に鈍り、場合によっては売り上げの伸びに反し利益が減少することすらあります。
それぞれの数字は繋がっていて、
費用は売上高総利益、つまり荒(粗)利益を食っていき、残ったものが営業利益やその次の経常利益などへとつながっていくわけです。
経営者になったつもりで会社と会計をコンパクトに考えてみましょう
家賃分をこの売上で稼いで、○○さんのパート代分をこの売上から充てて、
あと○日に仕入れの支払い分を稼げば、残りは今月の利益が稼げる。こうやって支払いの観点からキャッシュを指折り数えてやっていくわけです。
出費のことや赤字販売のことを出血なんて言ってた時代もありましたが、そこも手当てして「癒して」あげないといけません。
売上がすべてを「癒す」相手は
従業員や空気感のことではなく数値のこと
利益率はそれぞれだとしても、
売上がドンと積みあがれば利益高もそれに応じて増えます。
売上総利益が跳ね上がります。
経費率を○○%に抑えて、なんて
シビアにやっていたことが嘘のように
営業利益も、その先の利益も稼ぎ出してくれます。
荒利益率や経費率は大幅な変化は望めませんが
売上は違います、跳ね上がります。
経営に関する全ての原資となります。
跳ね上げた売上は全てを癒します。
原価高騰による利益率の低さも、
労働力枯渇による人件費の高さも、
コンプラやGXによる経費率の高まりも
それをよく知っている人の言葉です。
売上がある程度見込めるようになったら
技術面(利益率や経費率)に着手すればいい
一定の規模がないと
「率」を語ること自体無意味です
一定の規模、その1つは「損益分岐点」です。
「率」はもちろん大事ですが、
損益分岐点売上を軽く超えていくまでは
「率」を細かく論議しても意味がありません。
それは「皮」の算用にしかならないからです
まずは「タヌキ」を
いっぱい獲ってこないと始まらないのです
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
🍀最後までお読み頂き有難うございます🍀
経験をもとに、小売業や飲食業など「お店」で働く人たちの役に立つ情報や元気になる話、業界裏話をお届けしています。
このほかの記事もぜひご覧ください!
🌻このほかの【お言葉】まとめはこちら🌻
🌏サイトマップ🚀