翼は無いのに
翼があると、信じていた頃
翼があると、信じていた頃
どうしたら、この小さな翼で
遠く、高く、速く
大空を、華麗に
舞うことが できるだろうかと
雨にも、風にも、嵐さえにも
抵抗しながら
いつか気持ちよく 飛べる日を
夢見て いました。
とある適性診断を受けたとき。
後天的な努力では、補えないことが判明しました。
翼を磨き続けていたからこそ
自分でも前進しているか、
あまり実感は感じられない中で、
それでも諦めずに、
少しず改善を重ねてきたこれまでの人生。
あまりにも、
長い時間をかけて取り組んでいたことの
方向を見失い、結果を心から受け入れることが
できませんでした。
受け入れることの難しさ
診断結果が受け入れられなかった私は、
それでもどうにかならないかと、
諦めずに 変わらない日々を送っていました。
いや、以前よりも自分を磨くことに
躍起になっていたような気もします。
心が悲鳴を上げたとき
そう言いながらも、
諦めずに活動していたところ、
心が悲鳴を上げてしまいました。
私には、翼がないと言われたとき
診断結果を元にアドバイスを求めたとき、
そう言われ、
すんなりと受け入れことができました。
実は、亀だと分かったとき
そうか、
私は亀なのか!と納得したとき。
だから、翼は無いのに、
少しずつ、足元を固めながら
進んでいたのだと、視界が開けたような
気がしました。
飛行機にのることで
飛行機に乗ることで、
大空をより力強く 舞うことが
出来るのだから
頑張らずに 他力本願で
優雅に お茶をしながら
空の旅を 満喫しましょう。
それでも、
翼を求めてしまう夜は
ときどき、ふと、
翼を求めてしまう夜に
翼が無いのにも
関わらず 藻掻き 苦しんだ
日々が 愛おしくなり
ちょっぴり 涙しているのは
ここだけの話です。