ある女
歪んだ愚痴
消えかけた月の見えない朝
日付は変わり曜日も変わる
変わらない日常を迎える人
刻々と変化する状況も空虚
看取られるはずの者が介護される者に変わり
意識回復と共に全意識が自分の身に注がれる
死の淵にいる認識が人物本来の我を強調させ
周囲が戸惑うほどに面倒な存在に成り果てる
繰り返しは無い
死はただの死だ
通夜だ葬式だと大騒ぎしてほくそ笑み
清々したと酒を煽り粛々と演じる輩達
私は面倒な輩は早く死ねばいいと思う
献身的である事は残酷な命運
ひたすら無益な命でありたい
自分で死ぬのは怖いから殺してくれと頼む輩
犯罪者にされてたまるかと冷静に訴える現実
聞く必要もないが誰の言う事も聞きたくない
夢のような気狂いに憧れるが一線を超えない
食べない飲まない贅沢者
小金持ちの病持ちリア充
会いたくも関わりたくもない
死にゆく者の面影に追われながら
生きようとする意識に矛盾
正気を保っているかの様な
歪みきった自分に怖気付く
私の道を塞ぐ輩よ
惑わせて邪魔をするな
私は不器用で生き辛い