泣き顔

いつもひとり
俯いて歩く時

俯いてしか咲かない花
大輪後ろで開かない蕾
溝川の底に揺れる水草
花色葉形大きさ艶めき
華やかな己を知らぬ生

そんな影について思う
在るものは全て
ただ止められない偶然

影が感じているもの
大切にしているもの

恐怖に落ちた影が突然高笑う
本能的反応は狂気の沙汰
選択肢はあるようで無い
全てを環境に奪われるも不運

脳内で膨らむ種を薬物で殺す
徐々に崩壊していく君を放置

宇宙には闇と孤独
地球には戦と混乱
人の世に差別と金

ならば私や君だけの病みも悪もない

君のせいじゃない

悲しみを孕んで
生き辛さを産む
学び少ない連鎖

もう君は君でなく
君の知る私もこれからの私もいない

生きることを恐れる君が望む快楽は
この世で戦い生きぬくこととは違う

幾重にも重なり止まらぬ生涯
変化を受け入れる事の難しさ
もうこれ以上手助け出来ないかもしれない
限界という悲しみに胸の痛みが止まらない

悲しみは怒りになり影が君へ届けてしまう
我慢しているのは君の前で泣く事なんだよ

老いて尚

己泣き顔

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